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水冷方式と空冷方式
特に船舶用の大型エンジンの清水冷却について、水冷と空冷のメリット・デメリットを教えて下さい。この様なケースであれば水冷(空冷)を採用する等ありましたら教えて下さい。
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追記しますm(__)m 大型船舶用の主機は殆ど直接冷却や間接冷却の差はあれど 車のようにラジエーターを使った冷却方法は取りません 基本的に造船所と船主の契約時に スペックを決める訳ですが 船主からの特別な要望が無い限り その造船所のスタンダードスペックとなります 殆どの新造建造造船所がそうだと思いますが 主機メーカーのアッセンブリで手配します 補機類は主機メーカーですがその他は 造船所スペックなので故障の少ない 尚かつコンパクトな方法で船全体のバランスを良くしていきます 知識的には存在する冷却方法ですが 非現実的な方法なのでその辺は御理解下さい それでは冷却部が水冷か空冷かという事でお話しますが 水冷の方はポンプを回している限り冷却します 当然主機以外の発電機等の水冷なので 停泊時も冷却が可能でなければいけません 空冷の場合はラジエーターの設置や 冷却効率を考えると巨大なラジエーターを必要とし その設置場所が無い事もこの冷却方法が取られていない理由でしょう 主機自体が3階建てのビル並の大きさですから それの冷却だけでも考えられないくらいの大きさのラジエーターを設置しなくてはいけませんし 主機以外の原動機の冷却もしなくてはいけませんから 現実には不可能ですね 冷却の配管だけでも直径が100cmほどありますし 複雑怪奇な取り回しを行います 更に過給器(ターボ)が付いている主機が殆どなので 熱対策には非常にシビアになります 主機や構造の進化によって効率の悪い方法は廃れてくるという事でしょうね 話が全然違いますが 質問者さんがどのように船舶と関わり合いがあるか判りませんが 一度実際に船を見学してみてはどうでしょう? 大手造船所は一般者が見学出来るようになっています 例えば予約すればいつでも見学出来るとか 年間のうちこの日は見学出来る日とか そういうのが決められている造船所が多いです (ただエンジンルームに入れるかは判りませんが) 既に業務として関わりがあるならすみませんm(__)m
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- fullahead
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水と空気の冷媒としての性質を考えるとなぜ清水または海水冷却が優れているか判ります。 単純に比熱で考えても単位重量1kgの物体の温度を1℃だけ上げまたは下げるに要する熱量ですから、水と空気を比較すると0℃の時水は1.008kcal/kg℃空気の場合は0.24kcal/kg℃です。 つまり水1kgでは1.008kcalの熱を取ることが出来るのに空気では0.24kcalしか熱を取れません、ということは空冷の場合比重が違いますから同じ熱量を取り去るのに大量の空気が必要になります。 海上では空気中に含まれる塩分も考慮に入れ空気を取り入れる場合の腐食も考える必要があります。 空気を大量に取り入れるには大きな送風機も必要になります、これも水と比較すると比重の差から同じ量の空気を取り入れるにはポンプよりさらに大きな送風機が必要になります。 空気を圧縮すれば容積は小さくなるが熱を発生します、その熱を空気で冷やしますか、それともラジエーターなどで水で冷やしますか。 要するに熱力学的な空気と水の差を考えて水冷が主に使われているのでしょう。 大型の舶用機関では水冷しか考えられませんが、小型の救命艇用の機関には空冷のものも見受けられます。
- umikozo
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こんばんはm(__)m 殆どが水冷ですよね 直接冷却(海水)か間接冷却(清水)かは別にして 私が携わっている船舶では水冷しかありません 空冷は一部と言われていますが 見た事がありませんね 取り敢えず水冷のメリットですが 温度制御が出来る(適切なエンジン温度を保てる) 熱エネルギー交換出来る 更に清水冷却のメリットですが 塩害に於ける範囲が少なくて済む (途中で海水に熱交換するので) 現状は小型船舶でも水冷なので 知識的には空冷が存在しますが 現実に皆無に近い状況を考えると 部品点数が多く空冷に比べて重量があっても 水冷にする方がメリットがあると考えて良いのではないでしょうか? 私が携わっている船舶の範囲が狭いので (20万t以上のバルク、コンテナ、タンカー船など) 他で知っている方がおられれば私も興味がありますが
補足
umikozo様、fullahead様 たいへん丁寧なご回答ありがとうございます。清水による間接冷却の場合、海水で熱交換する場合とラジエターで冷却する場合のメリットデメリットを教えて頂けますでしょうか? どのような場合、構造のときに海水で冷却、あるいはラジエターで冷却を採用するのでしょうか?