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数学の歴史上の人物で、なぜ女性はいないの?
こんばんは、ご閲覧ありがとうございます。 連休を利用して、大きな書店や学校、私立、県立の図書館に いくつか書籍を読みあさっていました。 そこで、疑問なのですが 数学の歴史上の人物で、なぜ女性はいないのですか? ユークリッド、アルキメデス、デカルト、ニュートン、ライプニッツ オイラー、ガウス、ガロア、コーシー、… みんな男性ですね。 なぜでしょうか? よろしくお願いします。 ちなみに、読んでいる本は 「数学を築いた天才たち 上・下」 著 スチュアート・ホリングデール / 監訳 岡部恒治 「数学入門 上・下」著 遠山啓 「微積分の歩んだ道」著 安倍
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ソフィー・ジェルマンは私が好きな女性数学者です。アルキメデスの、数式を地面に展開することに夢中になるあまり、侵略してきた兵士に気付かず殺された逸話を聞いて「それほどおもしろい学問なら、私もやってみたい」というのが数学者を目指した動機だったとか。独学でニュートンを学ぼうとしたり、好奇心旺盛だったのでしょうね。 他にまだ回答にでていない名前で私が思い浮かぶのは、「魔女」と誤訳されてしまったアニェシ(またはアグネシ)です。エミー・ネーダーもまだ出ていないかな? 参考URL Biographies of Women Mathematicians http://www.agnesscott.edu/lriddle/women/women.htm ↑タイトル通り、女性数学者の名前のリストです。 さて、数学者に女性が少ない理由には、二つの理由が考えられるでしょう。 一つは生物学的な脳の構造の問題です。単純な計算は女性のほうが得意なのですが、高等数学、特に幾何学や数学的推論の分野では、男性の方が優れています。測定可能になる幼少のころから明確な性差があり、数学的な論理能力は女性の方が不得手です。 また、男性は左脳・右脳の使い方が女性に比べ、適した側に偏ることが多く、これもある分野に集中するためには有利に働いているのではないでしょうか。 後述する社会的要因を考慮しても、男女のこの傾向は変わらないと現在の大脳神経科学では考えられていると思います。 もう一つの理由として、社会的・環境的な要因です。数学は「男性の牙城」「聖域」と信じられていることが一つにあります。 そもそも、「数学者」としてぱっと名前が挙げられる名前はほとんどすべて、いわゆる白人男性じゃないですか。 (なんか、「なぜ女性に指揮者は少ないのか」という質問にも同じことを書いたような・・・) 挙げられている数学者が、全員優れた業績を残した大数学者であることに異論はありませんが、古代ギリシャ時代と15世紀以降の西欧に集中していますね。14世紀ごろまで数学がくだらない学問と考えられていたことや、ヨーロッパが世界的には立ち遅れた地域であったこととも関連があるように思いますが、いかがでしょうか。 またこの両時代に限定されるまでもなく、女性が男性と同等の教育を受け、学者をめざす同等の機会があった時代はありません。ヨーロッパの多くの国で、高等教育機関から女性は締め出されていました。ご存知かと思いますが。 これは、「女性に比べて男性は環境が整えられていたのにもかかわらず、なぜ15世紀以前に、大数学者と呼べる存在が数少ないのか?」という問題とも関係すると思いませんか?また、なぜ「下層階級と呼ばれる階層から偉大な学者が出てこないのか?」という問題とも関係するとはお思いになりませんか。 専門的な職業に従事するということ自体が女性には難しかった時代です。従事できた仕事は、他人に仕える仕事か、肉体労働です。氏育ちが教育機関の代わりを果たした時代、最新の教育を受けられた層は限られています。その層で、女性は教育を受けられない、受けられた教育は花嫁修行のみとなると、どれほど機会があったでしょうか? 数学が興隆してからは特に、女性・非白人の知能は白人男性に比べ劣っているという科学的証明が熱心になされました。イタリアでは、「女性が男性と同じ種であるかどうか」「女性は人間ではなく、動物である」という議論が肯定的な雰囲気でなされたとか。(聖書には「動物と交わってはならない」と書いてあったように思いますが、この場合、どうなるんでしょう?笑) 数学者であろうとして、女性であることを理由に処刑された古代ギリシアの時代から、女が学問を続けるなどと両親からすら何回も妨害を受け、数学への傾倒を知られてからは親からも世間からも「数学など学ぶと嫁の行き手がなくなる」と言われ続けたフランス革命の時代に生きたソフィー・ジェルマン、19-20世紀に生まれながら、ドイツでユダヤ人として生まれたことのほかに女性であるがために公職につけず、各地を転々としたネーダーなど。 もちろん、ガウス、アルキメデス、ニュートンのような大数学者は女性からは生まれないかもしれません。このような社会的な要因を指摘することを鬱陶しがる方も一部にいるけれど、女性と職業や学問ということを考える上で、歴史的に東西で女性は伝統的に職業・学問排斥されてきたということははずせない要因です。強い影響を及ぼさなかったわけがありません。 こうした事実は、女性の、伝統的に男性の領域であると考えられているすべての分野への参入を妨げます。このような分野に参加している女性は、男性に比べて自信をもてず、自分の能力を過小評価する傾向にあります。男性も同分野の女性に対し、その能力を過小評価し、あるいは評価しない傾向にあります。また女性を特別扱いすること、"普通"の基準が男性のみを指すやり方でコミュニティから締め出します。 女性へは数学や科学・化学といった"女らしくない"分野へ関心をもたないよう、参加しないよう、成功しないようにという社会圧が常にかかっており、小学校ぐらいの年齢からすでに影響があります。今回ニュースにもなった「小学生のなりたい職業」ランキングを眺めても、「博士・学者」を選ぶのは男子児童です。男女のランキングの違いを眺めて、このランキングが社会伝統的役割に影響されていない、と言いきれるでしょうか? また多くの社会で「知らないこと・無知でいて男性の知を褒めたたえる役割をすること」は「女らしさ」としてプラスの評価がなされ、科学・数学の分野で業績を残そうとする女性は「不感症の」「冷たい」「女らしくない」「魅力に欠ける」という社会的イメージがつきまとうことになります。 実際に参加してからも、"男性の領域への侵入者"と見なされ、女性の方が数が少ないこともあり、優れた指導者に恵まれる機会も少なく、逆に指導する立場につくことも難しく、また活発に論議が繰り返されるような学生同士のコミュニティに溶け込みにくく、疎外されがちです。白人の間に紛れ込んだ黒人を考えてみれば、どのような状況か理解しやすいのではないでしょうか。ソフィー・ジェルマンが認められた背景には、彼女自身が優れた才能を持っていたということの他に、彼女の師であり、当時随一の権威を持っていた男性数学者が彼女が女性とわかった後もその態度を変えなかったことも大きな要因であると思います。その師とは大数学者ガウスで、彼に師事できたことは、高等教育機関から締め出されていた彼女にとって最大の幸運ではないでしょうか。 教師が「この子は成績の悪い子だ」という先入観を持って教えると、実際にその児童の成績は低いものになります。逆に、「この子は成績の良い、利発な子です」という事前情報があると、その児童の成績は高くなります。無意識に成績表へ高い評価をつけるといった話ではなく、得点力に差がでてきます。女性が数学を学ぶ上で、同じことが起きます。 生物学的に理由がある他にも、こうした社会的な刷り込みは大きく、女性が科学・数学の分野で発揮する能力は潜在的な能力よりも低くなります。 というよりも、すべての職業において、女性はそのような扱いを受けることになります。実際にその女性の能力が低いか高いかに関わらず、くだされる評価は「女だから能力が低い」というものになります。 私は「女の方が数学が得意」とか「男女で数学の能力に差はない」と言っているのではありません。しかし、歴史の流れが西洋を中心に認識されているということの他に、上記のような伝統・歴史が今後も、数学者をめざす女性をだしにくくするでしょう。 もし、興味のある本を全部読み終わってしまって、こういう科学に及ぼす社会的な影響についての本を読んでみてもいいかな、と思われる時には、下記の本がまだでしたらいかがでしょうか。 「科学革命の構造」トーマス・クーン著 みすず書房 「人間の測りまちがい -差別の科学史-」スティーブン・J・グールド著 河出書房 古典の紹介にとどまって恐縮ではありますが。 ちなみに、加齢とともにはじまる大脳組織の減少は、男性の方がはじまるのが早く、失う量も多いと言われています。女性に比べ側頭葉と前頭葉が欠けていきます。この部分は思考と感覚・感情を司る部分です。
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- nolia
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ただの参考ですが… サイモン・シンによる「フェルマーの最終定理」を読んでみては如何でしょう。この筆者は博識と言いますか、色んな知識を楽しくつなげて文を書いていますので、数学が好きな人も苦手な人もわくわくさせるものがあると思います。
お礼
ご回答ありがとうございました。 フェルマーの最終定理は以前かなり興味ありました。 余力あらば、読破してみたいと思います。 ご推薦ありがとうございました。
- guuman
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女性は感情的動物で論理的ではないのです また空間認知能力もありません 大学で図学で苦労していた女性を思い出します しかし記憶力や言葉の能力は男性に上回ります ただし老化が早くアルツハイマー性痴呆に男性の3倍かかります 数学に限らず物理でもキューリー夫人ぐらいしかいないし そっちのほうは能力も興味もないのです 芸術や文学などにいったほうが成功します ただし男性のように時間がありません 更年期になるまでが勝負です 脳に必要なエストロゲンがなくなるからです
お礼
ご回答ありがとうございました。
良く名前の知られた女性数学者は?と聞かれても,確かに考え込んでしまう気もします. 女性の有名な歴史上の数学者があまりいなかった理由は,他の学問においてかつて女性の学者が少なかった理由とほとんど同じとは思います. 下に示したページで"なぜ女性の科学者が少なかったのか"ということについて簡単に触れてありました. 歴史上の女性の数学者としては, ソーニャ・コワレフスカヤ (偏微分方程式に関する定理) ソフィー・ジェルマン (フェルマーの最終定理のn=5の場合の証明) エミー・ネーター (イデアル論等) などいますけれども・・・有名かと聞かれると困ってしまいますね.
お礼
ご回答ありがとうございました。
- sheltie
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確かに女性で誰もが知っているような数学者は? と思うとあまりピンときませんね。 それでも「素顔の数学者たち」という書籍には、何名かの女性数学者が紹介されています。
お礼
ご回答ありがとうございます。 (我が)日本を含め、3人しか、いませんねぇ・・。 最後に「遠山 啓」先生のお名前が…(笑) どうもありがとうございました。
お礼
ご回答ありがとうございました。 大変参考になりました。