まずパイロットとは、自家用機(じかようき)を操縦できる免許だけを持つパイロットと、お客様や貨物を乗せて飛ぶエアーライン(航空会社)の飛行機を操縦できる事業用免許(じぎょうようめんきょ)を持つパイロットに分けられます。
さらに、事業用免許を持つパイロットでも機種(きしゅ・飛行機の種類)ごとに操縦に熟練(じゅくれん)した上で試験を受けなくてはならず、免許があるからといっても、どのジェット機でも操縦できるというものではありません。
自家用免許は飛行学校で訓練さえすれば、そして健康であれば、よほど適性(てきせい・パイロットに向いている性質)がない人でないかぎり、ほとんどの人は免許を取ることができます。
一方事業用の免許を取りエアーラインでジェット機のパイロットとして勤務するには、まず大学を優秀な成績で卒業してから航空会社に入社しなくてはなりません。
その会社ではまず一定の時間、地上での基礎訓練(きそくんれん)があり、操縦技術の基本や、航空工学、気象、航法、通信など実際の飛行に必要な基礎知識を身につけます。
これが終わると今度は一定時間以上、実際に訓練用の小型飛行機に乗って実際の飛行技術をみがきます。
これと同時に、シミュレーターと呼ばれる地上におかれた機械の中にある操縦席にすわって実際の飛行にそっくりの操縦を経験します。
このシミュレーターという機械はゲームセンターにある操縦ゲームににていて、もっともっと精密なもので、突然の悪天候や、飛行中のとつぜんのエンジンの故障(こしょう)、失速(しっそく)など、実際の飛行ではなかなか体験(たいけん)できないこともこの機械で学ぶことができます。
これが終わったらいよいよ見習い副操縦士(みならいふくそうじゅうし)として乗務(乗ること)して経験を積むようになり、同時に飛行時間によって経験があることが証明されます。
そして、やがて十分に熟練(じゅくれん)したらこんどは機長として乗務できるということになります。
ここまでのそれぞれの段階(だんかい)にきびしい試験があり、これを全部パスするのは大変なことのようです。
このように日本ではまず大学を卒業することが条件となります。
パイロットになるための大学としては航空大学というのがありますが、そのほかの大学でもよく、わたしの友人なんかは航空にまったく関係のない大学を卒業して機長になった人もいます。
また、そのほかの方法として航空自衛隊に入隊してパイロットとしての訓練を受けるという方法もありますし、航空工業専門学校からでも航空会社に入社できるのではないかと思いますが、こちらについてはあまりくわしくありません。
ジェット旅客機のパイロットになりたいのなら、まずしっかり勉強しておいてください。とくに理科や算数や国語や体育がすきなこと、もうすこし大きくなったら英語、物理学、数学、地理、社会などがすきなことがとても大切。そしてなんでも広く知っていることも大切です。
大学に入学したら航空部に入ってグライダーなどの操縦を経験するのも役に立つでしょう。
それから、パイロットはなによりもまず健康でなくてはなりません。とくに視力はとても大切な条件とされますから近視や乱視にならないように目を大切にしてください。
とにかくいまから勉強にはげんで、ぜひ優秀なパイロットになってください。がんばれー。。。。