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連たん戸数の「たん」にあてる漢字は?
地方自治法に「連たん戸数」という言葉が出てきますが、この「連たん」の「たん」はどの漢字をあてるのでしょうか。 たぶん家々が櫛比している状況、つまり庇が連なった状況を表す言葉ではないかと思うのですが、ある書籍で「連担戸数」と表記してあるのを見かけました。併し、これでは全く意味が通じませんので、謬りであると考えます。 私は「檐」という漢字を当てるのではないかと思うのですが、漢和辞典によると、「檐」は音で「エン」「タン」とあり、「エン」と読むと「ひさし、のき」という意味に、「タン」と読むと「担う、かつぐ」という意になる旨が解説されています。 で、この解説によるとすれば、庇が連なるという意味での「連檐」は「レンタン」ではなく「レンエン」と読まなくてはならなくなってしまうのですが…。 ということで、「連たん戸数」の「たん」はどんな漢字を当てるのか分かりません。どなたか御教示下さいませんか。
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http://www.wood.co.jp/kanji/kan18.htm 連檐と連担の関連に触れています。
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「連たん」については、すばらしい回答が寄せられていますから、わたしはなぜ「れんえん」でないのかということについて説明しましょう。 漢字の発音は、「表音部分」(この場合は右の旁)で決まるのですが、困ったことに一つに統一されていなのです。たとえば、鉄・疾・失・迭のように「シツ」なのか「テツ」なのか一定しません。「口腔外科」という字を病院では[コウクウ]と読んでいますが、「腔腸動物」は[コウチョウ]と読み、「クウ」なのか「コウ」なのか、はっきりしないのです。(古い時代に誰かが間違ったのでしょう)「消耗」を辞書で調べると、[ショウコウ]ですが、誰でも[ショウモウ]と読みますね。このような字は「慣用音」として、辞書でも認めています。
お礼
回答ありがとうございました。参考になりました。 >漢字の発音は、「表音部分」(この場合は右の旁)で決まるのですが、困ったことに一つに統一されていなのです。 「滌」という漢字も悩ましい漢字ですね、表音部分からすると「ジョウ」と読みたくなってしまいますが「テキ」が正しい読み方とは…。 誤った読み方や漢字の誤用が次第に認知されていくという例は枚挙に暇がなさそうですね。 ◆施行(シコウ→セコウ)◆独擅場→独壇場◆撒水→散水◆到著→到着 etc
- gekkamuka
- ベストアンサー率44% (138/309)
国木田独歩『武蔵野』の一節に「すなわち製図家の熟語でいう聯檐家屋(れんたんかおく)を描写するの必要がある」(AOLオンライン文庫21ページ)とあります。(http://entertainment.aol.co.jp/onlinebook/onlinebook_pdf/kuni_musa.pdf) 当時のいわば建築設計用語として「れんたん」という呼び方が新語として誕生していたのかもしれません。 れんたん(連檐):軒を連ねること。「連檐家屋」(小学館「国語大辞典」)と辞書にもあります。 一方、ご指摘のように、木偏13画の「檐」と竹冠13画の「簷」の音は共に「エン」であり、例えば「三省堂漢和辞典」ではその読みでしか記載されていません。 「角川漢和中辞典」では、もう一つの「になう」の意味「タン」の方は「(手偏13画の)擔(タン)に通じて、担う意となる」また「担の借用字」とあります。 ところで、いわゆる家並みといいますか、軒を連ね甍を並べた複数家屋では、例えば江戸の伝馬町のように防火を兼ねた「梲(うだつ/うだち)」とか「卯建(うだち)」があったりして連接家屋の区別がはっきりしていたものに対し、「棟割長屋」のようなウナギの寝床式の同じ棟木・屋根構造の中に仕切りを加えて割り住宅とした様式のものを、あえて「連檐家屋」と呼ぶのではないか、などとも悩んでみました。
お礼
回答ありがとうございました。 「武蔵野」の一節、確認できました。 どうやら「檐」が正しそうですね。 >小学館「国語大辞典」)と辞書にもあります。 載っている辞書もあるのですか。知りませんでした。 参考になりました。
- shkwta
- ベストアンサー率52% (966/1825)
http://rikuun.hourei.info/rikuun11.html これは軌道建設規程という国土交通省令ですが、第9条の表に連檐という語が使われています。意味はおそらく、道路に面して建物が密に並んでいるということでしょう。古い法律用語なのかもしれません。
お礼
回答ありがとうございました。 軌道建設規程ですか。 大正12年12月29日に制定された規程なのですね。 やはり、かなり古い時代に使われた用語ですね。 法規は一部改正の都度、用語の整理を行うことがありますが、この規程は最終改正:平成14年3月8日とあるにも拘わらず、「連檐」を「連たん」に改める用語の整理は行われなかった様ですね。「よくぞここまで生きのびていてくれた」という感じです。 もっとも、この規程自体が片仮名混じりの古い文体なので、「連檐」のみを「連たん」とすると、おかしなものになってしまうということもあるのでしょう。 現行の規程でまだ使われていると言うことが分かりました。参考になりました。
- shkwta
- ベストアンサー率52% (966/1825)
宮城県議会の議事録 http://www.pref.miyagi.jp/sichouson/gappei/gikai_toben.htm で平成14年9月定例会のところを見ると、「連たん戸数」が1か所、「連檐戸数」が6か所使用されており、「連担戸数」は使用されていません。 法律用語でわざわざ平仮名の混ぜ書きで書くからには、昔の当用漢字のような漢字制限に抵触する漢字であることを示しており、「連檐戸数」で正しいかどうかはともかく、「担」のようなありふれた字でないことは確かです。 また、連担という語は確かに辞書に載っていますが、連たん戸数の「連たん」とは意味が異なります。「連たん」は家屋・建物が密集していること、「連担」は都市等が連接して一つの地域圏をなすことです。
お礼
回答ありがとうございました。 県議会の公文書で「連檐」という漢字表現が使われるのは大変珍しいですね。 宮城県の公文書関係の規定では「檐」という漢字は使用できないことになっているのではないかと推測しますが、例外扱いしたのでしょうね。
- takomari
- ベストアンサー率36% (1618/4451)
建築基準法の「連たん建築物」は「連担」の字ですが… http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/seido/kisei/86-2rentan.html 国語辞典では「連担」で「それぞれが拡大することによって連なり、相互に融合すること。」という意味になりますので、地方自治法の「連たん」もこれでいいのではないのかな…(そちらの条文とか見てないのでよくわからないのですが)。
補足
No1の方への補足に書いたとおりです。 「連担」という表記が一部で使われていることは私も知っているのですが、昨今の市町村合併の資料などで見かける「連たん戸数」という表記は、敢えて「たん」を平仮名表記しています。自治法の解説書などでも平仮名になっていたと記憶しています。 「担」という漢字を充てるのでれば、敢えて平仮名にするまでもないことだと思います。 つまり、「たん」は「担」以外の別の漢字が本来充てられるべきと考えていると、こういう訳なのですが、いかがでしょうか。
- rmz1002
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質問者さんが何を根拠にしているのかは分かりませんが、「連担」です。 辞書にも載っていますし、他にも「連担都市」という使い方もします。
補足
「担」という漢字の字義として (1)むちうつ。 (2)になう。かつぐ。 (3)身に引き受ける。 (4)撃つ。 (5)払う。 (6)挙げる。 (7)かかげる。 (8)かつぐ(だます、迷信を気にする) と漢和辞典にあります。 では「連担」とはどんな意味になるのでしょうか、ということなのですが…。
お礼
回答ありがとうございました。 「のき」と「ひさし」の関係がよく分かりました。 >そのうちにこれが「担」にすり替わり、三省堂の辞書にまで載るようになってしまった。最近は「連担敷地」となぜそのように使われるか判らない用語まで登場している。折角の木造文化が無視されたようで悲しいばかりか、地上げ屋的発想のレベルの低さが嘆かわしい。 この部分、同感です。 参考になりました。