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叙述ミステリーとは

叙述ミステリーの定義を教えてください。 「主人公に秘密があるミステリー小説」という解釈でいいのでしょうか? 主人公に秘密がなくても、叙述ミステリーと呼ばれるケースはあるのでしょうか? なお、具体的な作品名はなるべくあげないで頂けますでしょうか。ネタバレに加担したくありませんから。 よろしくお願いします。

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noname#155689
noname#155689
回答No.12

#11です。 少々、補足。 主人公に秘密があるか/否か?は 叙述ミステリーには関係ありません。 通常のミステリー作品においてのトリックは 犯人が探偵や警察に対して仕掛けるといった具合に 作中において完全に完結した形で用いられるます。 一方、叙述トリックというのは 作者が読者に対して、文章構造上のトリックなど 作外において仕掛けるモノを指します。 叙述トリックは、作中の人物の思考・推理とは 基本的に関係のないものですが 意図的に偽の情報を与えるといった行為はしません。 あくまでも与える情報は「事実」のみである事が重要で 後で読みかえすと様々な伏線(=記述上、嘘はないが 誤読を招くように書かれている部分)が仕掛けられていて 騙された!と思うトコロが魅力といってイイでしょう。 以下、蛇足。 叙述トリックは新本格系の作家が好んで使いますが これは「後期クイーン問題」というのが大きく絡んできます。 後期クイーン問題とは、中期から後期にかけての エラリー・クイーンの作品の大きな特徴の一つです。 元々推理小説における「探偵」とは 事件を一段上から俯瞰する神のごとき視点を持ち 事件に対して解決を与える存在でした。 しかしクイーンの中期以降の作品では探偵であるはずのクイーン自身が 事件に対して大きな関わりをもってしまいます。 それは、単に事件に巻き込まれる、というレベルではなく 犯人が最初から「探偵エラリー・クイーン」の存在を前提として トリックを仕掛ける、というものです。 (http://www.ktr.to/Mystery/ellery.htmlより引用) つまり「探偵は必ずトリックを見破る」という先入観から 「探偵と同じ視点を確保しようとする読者」を騙す これがいわゆる「後期クイーン問題」と呼ばれるものです。 クイーンはそれまで「読者への挑戦」と題して 読者が探偵と同じ視点を確保できるように努めてきましたから 探偵が騙されると、一緒に読者が騙されてしまう。 このようなミステリーの可能性をより進めようとするモノのひとつが 叙述トリックだと考えてイイと思います。

shikakuhonpo
質問者

お礼

色々ありがとうございます。 僕の頭ではついていけなくなりました。これ以上皆さんにご迷惑をかけても申し訳ありませんので、この辺で締め切らせて頂きます。 皆さんの回答をたまに見ながら、結局、叙述ミステリーとはなんだったのかと考えてみます。また自分の中で進展があり、もう少し整理できたら同じような(続きの)質問をするかもしれませんが、そのときはそのときでよろしくお願いします。

その他の回答 (11)

  • 344u10ka
  • ベストアンサー率27% (22/80)
回答No.1

叙述にトリックがあるという意味だと思います。上手く説明できないんですけど…。 ある事件の客観的な報告という形をとりながら、実はその報告者自身が犯人であったというパターンが一般的だと思います。章ごとに視点が変わって、誰も犯人でないような気がするけれど、二人の視点が一人のように思わされていて、片割れが犯人だったというのも読んだことがあります。 綾辻行人の「殺人鬼II」も一種の叙述ミステリーではないでしょうか。具体例は挙げないでということですが、これは謎解きを楽しむ作品ではないので。「おや?」と感じるところがあっても、絶対真相には辿りつけませんし。グロテスクな記述に耐えられそうなら(すっ飛ばしても可)、読んでみて下さい。

shikakuhonpo
質問者

お礼

早速の回答ありがとうございます。 >実はその報告者自身が犯人であったというパターンが一般的 ということは、やはり主人公(=視点?)に秘密(=犯人?)がある小説ということなんですよね? もしかしたら僕は大きな誤解をしていたのではないかと思っていたのですが、やはりそうなんですよね。

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