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初歩的な力学における加速度について

高校の物理の教科書など、基本的な物理の教科書で最初に出てくる、 F=ma や、 x=1/2at^2  といった公式についてですが、これらの式にある加速度aは、すべて値が一定という前提なのでしょうか? 高校レベルの物理では、運動中において加速度は変化せず、一定の等加速度運動を前提としているのでしょうか? 運動エネルギー1/2mv^2 を代数的に導く時にも、加速度aが途中で現れますが、この加速度aも一定なのでしょうか? 運動量保存の法則を代数的に導くときにもF=maを変形したりしていますが、この加速度aも一定なのでしょうか? 基本的な力学では、加速度が連続的に変化する運動は扱わず、せいぜい等加速度運動を扱うことにしているのでしょうか? 加速度が常に一定ということは、初歩的な力学ではF=maより力Fも常に一定という前提があるのでしょうか? もし、加速度が変化する運動、つまり等加速度運動でない場合を扱う場合、F=maや x=1/2at^2 あるいは運動エネルギー・運動量保存の公式はどのように表されるのでしょうか? 力Fが連続的に変化する場合、どのような運動方程式を立てたら良いのでしょうか? 一度にいろいろ質問してしまい大変心苦しいのですが、どなたか教えていただけると幸いです。

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  • FM-8
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回答No.6

基本的な部分ですよね. 一度,疑問に思うと,次に進めないと言う. まず, F=ma についてですが,これはニュートンの運動方程式ですが,物体に働く力と,質量とその結果生じる加速度の 関係を示したものです. この式では,どれも一定である必要はありません. もちろん,一定でもかまいませんけど. そのような仮定は必要ないと言うことです. かなり一般的な式です. 一方, x=1/2at^2 は, x:位置 a:加速度 t:時刻 で,物体に加速度aが働いている場合に時刻tでの位置xを表している式です. この式は,  a = d^2x/dt^2 加速度aの定義式 で,a=一定という条件をいれて, d^2x/dt^2 = a = const dx/dt = at + c1 (c1 :定数) x = (1/2)at^2 + c1t + c2 を解いたもの,それに, 時刻t=0でx=0, t= 0で,速度v=dx/dt=0 という条件を入れて出てくるものです.  だから,aは定数といっていいのではないでしょうか. そうしないと,こんな風に積分できませんから. >運動エネルギー1/2mv^2 を代数的に導く時にも、加速度aが途中で現れますが、この加速度aも一定なのでしょうか? これは,ちょっと複雑なのですが, 速度vを持つ物体の運動エネルギーは, 1/2mv^2 なわけですが, これを計算するときには,ある一定加速度でのエネルギーとして計算しますが,実は,どのような加速をしたとしても,最終的に,速度がvになれば,その物体の持つ運動エネルギーは, 1/2mv^2 です. 式の中に,vとm以外のものが無いことからもわかりますよね. だから,aは定数である必要はありませんが, aを定数とした方が,力が定数になるので計算が楽なのです. この議論は本質的な話ではなく,運動エネルギーとは何なのかと言うことをもっと深く考えた方がいいです. >運動量保存の法則を代数的に導くときにもF=maを変形したりしていますが、この加速度aも一定なのでしょうか? 実は, F=ma というのは, 運動量=力積 という式を微分して得られたものなのです. ニュートンが最初に提示したのは,   運動量=力積 という式だったそうです.  これは,  mv = fΔt で表されますが,時間で微分すると,まさに,  ma = f となります. 初等的な積分では,係数が定数であった方が 扱い易いと言うことではないかと思います. 問題を具体的に示していただければ,良い回答が 期待できると思います. 一般的な話を言えば, 物体に働く,力と加速度を仮定して, 「力の釣り合い」 の式をたて, 一般的には,mを定数として積分していくと言う 作業になると思います. 瞬間的な力の釣り合いが与えられていなければ, 前後での運動量の変化= 力積で求めた方が楽な場合もあるでしょうし, 高さや温度が変化している場合には,エネルギーの変化 として計算した方が容易な場合もあるでしょう. どのような問題を解きたいのか,それをたくさんやってみるしかないように思います.  

noname#84374
質問者

補足

非常に丁寧に回答していただいて、ありがとうございました!これほど詳しく説明していただけるとは思っていなかったので、驚きました! >d^2x/dt^2 = a = const >dx/dt = at + c1 (c1 :定数) >x = (1/2)at^2 + c1t + c2 >を解いたもの,それに, >時刻t=0でx=0, t= 0で,速度v=dx/dt=0 >という条件を入れて出てくるものです. 積分を使えてば、式が上のように導けるのですね! 式がそれぞれ深い関係で結ばれているのが、良く分かり、ただなんとなく暗記していた式の理解が深まりました! >運動エネルギーとは何なのかと言うことをもっと深く考えた方がいいです. アドバイスありがとうございます。 細かいことにあまりこだわるあまり、本質を見失ってはいけないということが良く分かりました。 >F=ma >というのは, >運動量=力積 >という式を微分して得られたものなのです. 微分を使えばF=maになる、というのは僕が読んだ本には書いていなかったので非常に新鮮でした!確かに、tについて微分するという演算を行えば 運動量=力積 が F=ma になりますね! ここで一つ疑問が浮かんだのですが、 運動量=力積 の両辺を時間tで微分する、という数学的演算は、物理学的にはどのような意味を持っているのでしょうか? >F=maについてですが,これはニュートンの運動方程式で すが,物体に働く力と,質量とその結果生じる加速度の関係を示したものです.この式では,どれも一定である必要はありません.もちろん,一定でもかまいませんけど.そのような仮定は必要ないと言うことです.かなり一般的な式です. 再びあまり具体的な疑問で申し訳ないのですが、F=maという式は単位を考えると、F(N)=m(kg)a(m/s^2) となっていることから、「1秒間の間に発生する力」というイメージがあるのですが、これでよろしいのでしょうか? もし仮にこれが F(N)=m(kg)a(m/0.1s^2)となったら、「0.1秒間の間に発生する力」と解釈してよろしいのでしょうか? 長文で大変申し訳ありません。今後は、FM-8さんのおっしゃるとおり、具体的な問題を数多く解いてみたいと思います。

その他の回答 (8)

  • shkwta
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回答No.9

No.6補足への回答です。 >F(N)=m(kg)a(m/s^2) となっていることから、「1秒間の間に発生する力」というイメージ >F(N)=m(kg)a(m/0.1s^2)となったら、「0.1秒間の間に発生する力」 これらの表現は、いくつかの理由から適切ではありません。 (1)単位は、現象の本質ではありません。単位を変更しても数値が変わるだけで現象自体は同じです。 (2)F=maは、Fやmやaがどんな単位で表わされていても成立します。ただし、単位同士が整合していなければなりません。0.1 s という単位(デシ秒、ds?)は普通使いませんが、ms(ミリ秒)=0.001 sならよく使うのでそれで説明すると、   F(N)=m(kg)a(m/(ms^2)) これは単位が整合していないので誤りです。ニュートンNという単位が、もともとN=kg・m/(s^2)と定義されているからです。もし m/(ms^2) を加速度の単位として使うなら、これは m/(s^2)の100万倍の大きさですので、   F(MN)=m(kg)a(m/(ms^2)) というように、力の単位もメガニュートンにするか、   F(N)=m(mg)a(m/(ms^2)) というように質量の単位をミリグラムにすると正しく整合します。 (3)Fは、「力そのもの」であって、「単位時間に発生する力」ではありません。 「力」を「単位時間あたりの力積」とか「単位時間に発生する運動量」と解釈するのは正しいです。 「単位時間あたりの力積」が「力」と同じなのは、力積の定義から自明です。 また、単位時間に発生する運動量は、mが一定として  (mv)'=mv'=ma=F となるので力(ある物体にかかる合力)に等しくなります。 これを単位で見ると、 N = kg・m / (s^2) = (kg・(m/s)) / s ですから、Nは単位時間あたりの運動量という形になっています。

noname#84374
質問者

お礼

丁寧なご説明ありがとうございます。 単位について間違った解釈をしていたことが良く分かりました。ありがとうございました。

  • FM-8
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回答No.8

No.6 です.蛇足です. >ここで一つ疑問が浮かんだのですが、 運動量=力積 の両辺を時間tで微分する、という数学的演算は、物理学的にはどのような意味を持っているのでしょうか? ちょっと間違えてました. ある時間的な幅Δtがあったときに, その前後での 運動量の変化 = その時間に加えた力積 ということです. 微分というのは,極限操作ですから, 感覚的には,無限に小さいΔtの間での上式の両辺を Δtで除したもの. いわゆる式の勾配(傾き)ということになります. つまり,単位時間当たりに変化した運動量は,単位時間に加えた力積に等しいということです. 物理的には,同じ事を言ってますが,積分定数が落ちていく(無くなっていく)ので,条件は少なくなってますよね. >にこれが F(N)=m(kg)a(m/0.1s^2)となったら、「0.1秒間の間に発生する力」と解釈してよろしいのでしょうか? 私の理解では,加速度とは,その瞬間瞬間で与えられるもので,ご質問のように一定の場合もありますし, あるカーブにしたがって,刻々と変化する場合もあります.その場合は,0.000001[s]後には値は変化していて,同じ値ではありません. 単位の表記にそれらを含めて表現することは しないと思います. わかりにくいと思います. 蛇足でした.

noname#84374
質問者

お礼

補足をありがとうございます。 もっと力学について勉強したいと思います。 ありがとうございました。

  • shkwta
  • ベストアンサー率52% (966/1825)
回答No.7

No.4です。補足に回答します。 >aが変化する場合、仕事を計算するときFx(力x距離)とせずにFv(力×速度)と計算するのはなぜでしょうか? 仕事をW=Fx と計算できるのは、Fが一定のときだけです。物体が位置xに来るまでにいろいろFの変化を経験していれば、《現在の》力Fを用いてW=Fxと計算できません。 Fが変化する場合は、ある短い時間Δtを考え、この時間内ではFが一定(つまり、Fは階段状に変化しているという近似です)とすると ΔW=FΔx ゆえに ΔW/Δt=FΔx/Δt これでΔt→0の極限をとると、W'=Fv となります。('はtによる微分を示す) ここで、E=(1/2)mv^2 とおくと、 E'=(1/2)m(v^2)'=(1/2)m(2vv')=mav=Fv ゆえに、 E'=W' この式が何を意味しているかといえば、物体の運動の各瞬間において、物体が仕事をされるとその分Eという量が増加し、物体が仕事をする(=物体が負の仕事をされる)とその分Eが減少するということです。つまりEは仕事として出し入れできる貯金のようなものであり、これを運動エネルギーと名付けるわけです。 ※空間で考えるときは、以上の式に現れるベクトル同士の掛け算は内積とします。

noname#84374
質問者

お礼

回答ありがとうございます! Fの変化がある場合、仕事の計算はW´=Fvとなることが良く分かりました! エネルギーと仕事との関係も、非常に分かりやすく説明してくださって、ありがとうございました!

回答No.5

>>aが変化する場合は、(v^2)'=2av 〔積の微分法〕を利用>して、E'=Fv=mav=(1/2)m(v^2)'と示せます。 > >aが変化する場合、仕事を計算するときFx(力x距離)とせずにFv(力×速度)と計算するのはなぜでしょうか? ここで、 Nm=J (ジュール)=Ws(ワット秒) を知っていると即解が出ます。 すると、上式は、 E' =F(N)×v(m/s) =Fv(J/s) =Fv(W) ≒Fv/740(馬力) のように、好きな単位に変換できます。 即ち、E'は、一秒あたりの仕事量を意味します。 これに時間x(s)をかけると、 Fx(力x距離) =F(N)×v(m/s)×x(s) =E'(W)×x(s) のように実際に発生した熱量(Js)、 実際にした仕事((Ws)や(馬力s))が算出できます。

  • shkwta
  • ベストアンサー率52% (966/1825)
回答No.4

(1) F=ma aが変化する場合も成立しますが、物理Iでは深入りしません。物理IIではaが変化する場合を扱います。なお、Fとaはベクトルです。 (2)x=1/2at^2 これは、v=at を、aが定数として t で積分したものです。したがって、aは一定でなければなりません。 (3)高校物理では、等加速度運動しか扱わないか? 物理Iでは等加速度運動だけです。物理IIでは、加速度が変化する場合として物体の衝突、円運動、単振動を扱います。 (4)E=1/2mv^2 を代数的に導くとき、aは一定か? 上の(2)を使って、aが一定なら、E=Fx=(1/2)m(a^2)(t^2)=(1/2)mv^2 と計算できます。 aが変化する場合は、(v^2)'=2av 〔積の微分法〕を利用して、E'=Fv=mav=(1/2)m(v^2)'と示せます。空間で考える場合は、v^2, av, Fvの掛け算はすべてベクトルの内積としてください。 ※ここで、'はtで微分することを表わします。 (5)運動量保存則を示すときはaが一定か? 衝突を扱うので、aが一定というわけにはいきません。いま物体1と物体2があって、その質量、速度などを、mとm_,vとv_などとして区別します。物体2が物体1に及ぼす力をFとすると、F=ma=mv' つぎに物体1が物体2に及ぼす力は、作用反作用の法則により-Fなので、-F=m_a_=m_v_' したがって、mv'+m_v_'=0 となって、運動量保存則を示せます。 物理IIでは、力積(Fをtで積分したもの)を考えて運動量保存則を示します。この場合も、aが一定を前提とはしません。 (6)加速度が連続的に変化する運動を扱うか? 物理IIで円運動、単振動を扱います。 (7)加速度が変化する場合の公式 F=ma, E=(1/2)mv^2, 運動量保存則, エネルギー保存則はそのまま使えます。x=1/2at^2 は、aが一定のときだけ成り立ちます。

noname#84374
質問者

補足

たくさんのお答えありがとうございます。 >(2)x=1/2at^2 >これは、v=at を、aが定数として t で積分したもので>す。したがって、aは一定でなければなりません。 このように積分すればx=1/2at^2の式を導けるのですね! aが一定ということも良く分かりました。 >aが変化する場合は、(v^2)'=2av 〔積の微分法〕を利用>して、E'=Fv=mav=(1/2)m(v^2)'と示せます。 aが変化する場合、仕事を計算するときFx(力x距離)とせずにFv(力×速度)と計算するのはなぜでしょうか? 多くの質問に分かりやすく答えていただいてありがとうございました!

  • ymmasayan
  • ベストアンサー率30% (2593/8599)
回答No.3

既に答えが出ていますが若干の補足を。 高校の物理レベルでは積分を使わずに済ませるため、定加速度を対象にします。 扱うものもボールを斜めに投げ上げると言うようなものですね。 重力の加速度はgで一定。水平方向は定速度(加速度=0)ですね。 それとx=1/2at^2ですがこれはあくまでも加速度一定かつ初期位置=0、初期速度=0 という特殊条件での式ですね。 

noname#84374
質問者

お礼

ボールを斜めに投げ上げるというのは加速度を垂直成分と水平成分にわけるとそれぞれ一定なのですね!良く分かりました。ありがとうございました! x=1/2at^2は加速度一定かつ初期位置=0、初速度=0という特殊条件で成り立つ式なのですね。 ボールの落下運動などの理解が深まります!

回答No.2

a が一定なのは、単に a が一定でないとあまりに数式が複雑になるからです。そのため、等加速度運動を前提にしています。 ただ、F=ma は、a が一定でなくても成り立ちます。 これは、 F(t) = m × a(t) という形で、その瞬間の加速度に対して成立するからです。 ここから、様々な数式がありますが、その中で、 V = Vo + a × t ( Vo は、初速後 ) というのを例にしたいと思います。 積分をすでにやられていれば、これが実際には、 V = Vo + ∫ a(t) dt とう式の積分結果であることが分かると思います。 積分をやられていない場合、前半の加速度 a1 が t1 秒間与えられて、後半の加速度 a2 が t2 秒間与えられたとすると速度を求める公式は、 V = Vo + a1×t1 + a2×t2 になります。 加速度の変更される回数が増えれば増えただけ、上の式の足し算が増えていきます。 これでは、面倒なので等加速度運動だけを扱います(特に公式を求める場合) 運動エネルギー、運動量保存の公式については、等加速度運動かどうかに関係はありません。 単に E1 + E2 = E1' + E2' P1 + P1 = P1' + P2' のままです。なぜならここには時間の概念がないからです。

noname#84374
質問者

お礼

お答えありがとうございます! >F(t) = m × a(t) >という形で、その瞬間の加速度に対して成立するからで>す。 これが瞬間の加速度に対して成り立つ式なのですね! 良く分かりました!

回答No.1

話を区切りましょう。 ・F=M・a  この式は、  「物質に作用する力は、その質量とかかる加速度の積に等しい」  という性質について表している式です。  aは一定でなくてもかまいません。  そのときどきに応じて、この式を使えばいいのです。 ・x=1/2・a・t^2  これは「等加速度運動」の式です。  ある一定の加速度で物体が運動するときの、移動する距離を求める式です。  したがって、この場合のaは一定であり、上の運動方程式とは根本的に違います。 ・aが変化する場合  加速度が変化する場合は、aを何かの関数にします。  時間であったり、位置であったり、それは条件によりますが、  その条件で積分をして、式を求めることになります。