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MAPKって実際どう働くの?

大学の研究室のM1の者です。MAPKが関与する酵素産生機構を研究しています。「○○の産生促進機構にはERKが関与する」といった話の文献を読んでいていつも思うのは、上流の刺激が何であれ、同じMAPKの一つが活性化すれば下流の反応は同じなのですか?つまり、一つのMAPKの仕事は一つだけなのですか?

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  • fujishiro
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回答No.3

私は一応、世間一般の分類では増殖・生存シグナル系の専門家ではありますが…。 それでも、MAPKの活性化というのは非常に意味がとりにくい、解釈しにくいというのは事実です。 というか変化から解釈を作り上げるのがこの分野の仕事みたいなところがあります。 ですので、自分の結果と論文の結果のにらめっこが毎日なのです。 下記にも書きましたが、ほかのシグナルやコンプレックス、局在しだいで意味がまったく変わりますからね、そして毎日ちがった論文が出て(中には同じ雑誌の同じ号に、似たような結果を真逆で解釈していることもあります)誰でも毎日が勉強です。 私も数年前、ある分子について悩んでおりました…。その分子は出始めたばかりで、アポトーシスにも、アンチアポトーシスにも関与するという話が多く出ていたものでした。私は自分の実験結果から、その分子についてはアンチアポ派だったのですが、先輩・教官からは違うんじゃないかと言われたものです。結構、いい結果だと自分では思ってたのですが。 それが最近はかなりいい雑誌に増殖に関与するという論文が立て続けに出て…あの時、もっと考えときゃよかったと後の祭り。…もちろん、やってたところで投稿できるほどの結果が出せたかどうかは別問題なんですけどね。 人に言われたことをあーそうかと思うのではなく、自分で「ん?」と考えてみるということが重要です。 がんばって。 レヴューに関してはCellが読みやすいですよ。 数年ごとに特集が組まれていますが、「?」だったところが数年後には埋められていたりして、案外と進歩してるんだなぁと実感できたりもします。

その他の回答 (2)

  • fujishiro
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回答No.2

院生で、専門分野でMAPKのことが知りたいならとっととPUBMEDを探しましょう。 下記の回答者が書いてくれたようなことはいくらでもレビューがあります。 日本語でもレビューは多くありますよ。 論文を数多く読めば、たとえば、あるシグナルが生存と細胞死といった、相反する情報をやり取りしていることがあることもわかるはずです。 それはたとえば活性化時間、ほかのシグナルとの組み合わせ、シャペロンやコンプレックスとの関係、あるいは細胞の所在によっても変わることは多いわけです。 自分で例えばERKを実験でみたことがありますか? それこそ5分で活性化し15分後には不活性化するパターンから24時間以降で活性化しその後長続きするといったパターンまで千差万別ですよ。

hidenon1231
質問者

お礼

Reviewもよく探しますがまだまだ読み足りないのでがんばります!!ありがとうございます

hidenon1231
質問者

補足

もちろん自分でERKの実験してますし、毎日、文献さがしてます。 複雑すぎて自分の結果もどう評価していいかわからなくなってきたので、もし、専門家の方がいればと思って投稿しました。

  • nao0_0nao
  • ベストアンサー率25% (10/40)
回答No.1

MAPKについては大学院の講議で聞いただけの話なのですが。。。 MAPKカスケードは上流から下流への単純な連鎖反応で行われるのではなく、活性化している時間や負の制御因子も絡んだ制御機構が、後の反応へ重要であると考えられていたと思います。 例えば、MAPKカスケードの活性化時間の長さが、細胞が増殖するのか分化するのかを決定している例もあるようです。 余談ですが、ほ乳類には4つのMAPKカスケードが知られています。 1)古典的MAPK(ERK1,ERK2)---増殖、分化、遺伝子発現など。 2)ERK5---増殖、分化、遺伝子発現など。 3)JNK/SAPK---アポトーシス、分化、遺伝子発現など。 4)p38---アポトーシス、分化、遺伝子発現など。 もしかしたら論点がずれているかもしれませんが (^^;;;

hidenon1231
質問者

お礼

ありがとうございます! >>MAPKカスケードの活性化時間の長さが、細胞が増殖するのか分化するのかを決定している例 これは知りませんでした。参考になる文献がありましたら教えていただけませんか?