えーと,どういう文脈で出てきたのか分からないので,外していたらごめんなさいなのですが,「図書館資料の分類」とか「図書の分類」ではなく,あえて「書架」分類となっているところをみると,資料組織概説とかそのへんでしょうか。
仮にそうだとして,-yukoさんの回答に少しつけ足しておきましょう。
「書架分類」という言い方をする時は,しばしば「書誌分類」と対になる概念として考えられます。
つまり,
●書架分類=資料を書架に並べるための分類。
●書誌分類=目録にデータとして記録し,分類番号から検索できるようにするための分類。(カードであれば,その番号順に排列することで,分類目録ができる。コンピュータであれば,その分類番号がアクセスポイントとなる。)
ということです。
確かに,司書課程のテキストを見ても,書架分類という言葉自体は出てきますが,あまり詳しい説明はなかったりします。
おそらく,今日では開架式の図書館が多くなり,また分類法自体も書架分類と書誌分類の両方に使えるものが多い(NDCもそうです)ため,両者を意識的に区別する必要があまりなくなってきた,ということがあるのでしょう。
しかし,閉架式の場合は,書架上での排列は管理に都合のよい方式でやればいいわけで,別に利用者が引く目録で使われている方式と同じである必要はありません。
たとえば,レンタルビデオ店の中には,空のケースをカウンターに持っていくと,店員が集密書架からテープを出してくれる方式のところがありますが,この場合,空のケースが並んでいる棚そのものが目録になりますね。ジャンルや制作年代,対象年齢などで分類され,排列されています。
一方,書架(ビデオ架?)の中で並んでいる現物のビデオは,別に何順でもいいわけで,たいてい受け入れ順(ビデオに打たれた番号順)ではないでしょうか。
昔は,このような閉架式の図書館が多かったので,両者の区別も重視されたものと思われます。
現在では,両者の違いというと,実務上は
○書架分類は1つの資料に1つしか与えられない。書誌分類は必要に応じて複数与えることもできる。
○書架分類はラベルに書くので実際問題としてあまり長くできない。
ぐらいですので,ほとんど同じ場合が多いといってもいいかもしれません。
初心者向けで,書架/書誌分類についても比較的詳しいものとして,日本図書館協会から出ている「JLA図書館情報学シリーズ」の第9巻,柴田正美著「資料組織概説」をあげておきます(本書のUNIT42「書架分類と書誌分類」で4ページにわたって説明あり)
No.3で紹介された第一法規のテキストは,やや難しいかもしれませんが,図書館の現場のかたに愛好者が多いようです。
ちなみに,No.3の参考URLで紹介されているサイトを作成された吉田先生は,同シリーズの第10巻「資料組織演習」の著者の一人です。ここのサイトは大変勉強になりますね。特に書誌階層のページなど,非常に詳しく書かれています。
と書いてきましたが,そういう話ではなくて,単にNDCについて詳しく知りたいとか,そういったご質問だったのでしょうか。
お礼
サイトを二つも見つけてくれて嬉しいです。今後の勉強で参考にしていきます。