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日本十進分類法について
先日、日本十進分類法の説明を聞いていて不思議に思ったことがあるのですが、これは日本だけで使用されている分類法なのでしょうか?外国の図書館では別の分類法が用いられているのでしょうか?また、北方四島などではどうなのでしょうか? どなたか詳しい方、教えていただけませんでしょうか??
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昨夜の授業でNDCを教えてきたところです。 NDCの体系は,日本の図書館(主に公共図書館や大学の教養課程の図書館)を念頭に置いて作られています。 このため,「同じ主題なら,日本に関することがらは短い桁数で」表せますし,「同じ桁数を使えば,日本に関することがらは詳しく」区分できます。 この長所があるので,日本では学校図書館・公共図書館のほとんどすべて,大学図書館の大部分が,NDCを使っています。 これを逆に言えば,外国に関することがらは,きちんと表そうと思ったら桁数が長くなってしまって図書のラベルに書ききれなかったり,そもそもNDCに項目が用意されておらず大雑把にしか表せなかったりします。 このため,洋書の多い大学図書館などでは,和書だけNDC,洋書はDDC,というようなところもあります。 実際に外国の図書館でNDCを使っているところがあるかどうかは分かりません。 ただ,あるとしたら,日本の図書のコレクションをもっているところに限られるでしょう。 たとえば「日本文化センター」のようなところならNDCが向いているでしょうし,大学で日本学や日本文学のコースがあるところの図書館では,日本語図書に限ってNDCを使っているかもしれません。 それ以外のところでは,まず使っていないと思います。 逆のケースで,東京に韓国文化院というところがありますが,ここの蔵書は当然ながら韓国・朝鮮に関するものが多いので,分類も韓国十進分類法(KDC)を使っています。 北方四島については,そもそも図書館があるかどうかも分かりませんが,あったとしてもロシア語の図書が大部分でしょうから,内容的にもNDCでは使いにくいだろうと思います。 使うとしたらおそらくロシアの分類法なのではないでしょうか。 その他,それなりに図書館が普及している地域では,各地域に合わせた分類法が作られています。 たとえば,中国の分類法では「マルクス・レーニン主義」が先頭に来るなど,国の政治体制なども反映されています。 さきほど出てきたDDCとは,アメリカで作られた「デューイ十進分類法」です。 ちょうど日本の公共図書館でNDCが使われているように,アメリカ・イギリスの公共図書館では,圧倒的多数がDDCを使っています。 また,NDCが日本向けに作られているように,DDCは英米向けに作られています。 しかし,NDCに比べると,英米以外の世界にもかなり目を向けており,英米以外に関する図書もそこそこきちんと分類できます。このため,日本をはじめ世界でかなり広く使われています。 その他の分類の簡単な説明は,No.1で紹介されているページが参考になろうかと思います。 もっと詳しく知りたかったら,図書館に行って014(NDCで分類法・目録法)の棚を見ましょう。
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- ikadevil
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