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国民生活公庫への借入申込時の留意点
- 国民生活公庫への借入申込時の留意点について説明します。
- 賃貸アパート事業を始めるための借入について、国民生活公庫を活用する方法を検討しています。
- 購入資金の70%を金融機関からの借入でまかない、30%を出資者兼役員の妻と私が会社に融資する予定です。国民生活公庫に相談する前に、留意すべきポイントについて知りたいです。
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私は低所得低資産者のせっぱ詰まった例しか知りませんのであまり参考にはならないかもしれませんがそのつもりでお読みください。 国金など制度融資の貸出資金の大元は税金などであり、その存在目的は公的なものです。ですので貸し出しの際の審査の基準は資金の使用使途がその目的に合致したものかどうか、採算性や誠実性、事業のスキルなどが主な着目点になります。加えて開業資金については相当の自己資金が前提となる場合もあり、担保や保証人の保証能力についても実質的に審査されます。 http://www.kokukin.go.jp/pfcj/shinkij.html などをよくご覧になって事前に国金に相談されるとよいでしょう。匿名でも相談に乗ってくれます。個人的な印象としては事業経験がないことが不利になるのではないかと感じます。 申込書を提出して審査まで進捗すれば、創業資金の場合は事業計画書や予定損益計算書などの作成が求められるかと思いますが、その組み立ての中には個人の生活費も入ってきます。たとえば一ヶ月に給料や奥さんの役員報酬など世帯の収入がどれくらいあり、税金や社会保障費、国金やそれ以外の金融機関に返済金をきちんと返していくらか余裕があるくらいが理想的です。(新規の法人で従業員がいない場合は法人とは見なされてはいないのではと感じることすらあります) 収入に関しても大きな会社と社宅の契約など結ばない限り入居人が満杯になるという前提や、家賃が月々きちんと支払われるという前提ではなく、近所の同じような規模のアパートの入居状況などを念頭に置いてある程度堅い見方をして収入を組み立てる必要があります。根拠のない楽観主義は不信感をもたれますが、しっかりと客観的な数字をあげて説得できれば希望がもてるはずです。 借金を返すのには基本的には所得が必要です(借りて返すのは最悪のパターンです)。所得が発生すれば法人でも個人でもそれに応じた税金や社会保障費をを払わなくてはなりません。返済金を返して税金を支払い、さらに生活費まで負担して、世帯全体の収入とどのようにバランスをとるのかその緻密な計算が求められることになります。 そのような計算をするためには税務会計や社会保険の知識が前提となりますし、もちろん経営のスキルがあるかどうかも大事な要素です。事業を開始したとたんに資産と負債に大きな金額がのっかてきますが、資産の方は原価償却で次第に減ってきます。特に木造の中古物件は思いの外、修繕費や災害復旧の時の費用がかかることがあります。それを上回る生産性を担保するのはあくまで事業に対するスキルをはじめとする実質的な経営能力です。おそらく審査までこぎ着ければそういったところが重視されると思います。 また第一抵当権を差し出したとしても国税債権はその前に割り込んできます。そのため担保能力についても認識が違う場合もでてくることもあると思います。
お礼
含蓄のあるアドバイスを頂き、ありがとうございます。 国民金融公庫の着眼点が何であるか、とても判りやすく イメージをつかむことができました。 今後ともどうぞよろしくお願い致します。