ちょっとあまりにもかけ離れた回答を
補足といってコメントしている方がいるので整理させていただきます。
この方は、
「日本の外務省職員についていえば、一年の合格者数が13人程度の外交官試験突破者を除く職員(外務省職員
は全体では9000人)についていえば、語学力も、国際問題に関する背景知識もほとんど欠落している状態で、勤務も可能で
あることを申し添えておきます。おそまつな例では、国連事務総長の名前をしらなくても、職員がつとまり、国連事務総長の名前を挙げた際に、だれそれ、と平気で聞く職員がいる、という状態だと思ってください。」
とおっしゃっているのですが、
外交官と外務省職員は立場が全く異なることを理解していらっしゃらないのが勘違いされた原因だと思われます。
外交官試験を突破していない外務省職員は「外交官」にはなれません。
ということは、「書記官」等正式な=相手国の許諾を得ている外交特権を持った外交官になるためには
この試験のA級合格は必須と言うことになります。
また、難易度についてですが、TOEIC等とは全く違う意味で、極めて難しいものです。
文法だとか語彙力ではなく、実務性の高い時事問題ですとか外交問題そのものを英語で論じなければ
ならないわけです。
この試験において、時間が余ったというのに受からなかった、と言うことは
「英語でリアルタイムに起きている社会現象について即時レベルで語る能力がなかった。」
ということを意味します。
そもそも、この試験に関しては目的が他の英検類とは全く趣旨が異なるわけです。
国連英検A級もしくは特A級を持っていると言うことは
「この人は政府間交渉レベルのような、通訳ミスが全く許されないほどの精緻な英語力を持っている」
という表示になります。
TOEIC830点ですとか900点以上のスコアを持っていると言うことは
「この人はネイティブレベルに近い英語力を持っている」
という表示になります。
ちょっと英検一級はアピールになるか懐疑的なので割愛します。
もし文法力の精度が高いです。英語で普通の会話はいつでもできます。
というアピールをしたいならば、TOEICを受ける方をオススメします。
いかがでしょう?
通常のビジネス会話をするのにあたって
「政府間交渉レベルの精緻さ」まで民間企業が求めるでしょうか?
これが国家間交渉ならば「失言」になって、撤回するだけではすみませんが、
民間同士ならばTOEIC900点レベルの方の誤訳程度であれば謝ればすみます。
これが国連英検の存在意義になります。
次に知名度です。
企業面接にあたっては国連英検についてはほぼ間違いなく
「TOEICや英検でいうとどのくらいですか?」と聞かれます。
そのくらい認知度は低いです。
ただし、A級であれば「英検で言えば一級より上ですし、外交官試験の必須科目です」
と答えれば、それでどこの外資であろうともこの質問は終わりです。TOEIC0点だろうが関係ありません。
なぜなら「外交官レベルの英語力」という裏打ちができてしまうからです。
特A級に至っては同じ答えを返せばそもそもTOEICスコアすらどっかに飛んでいってしまいます。
この試験はそういう存在であります。
それに対し、B級に関してはやはり補足説明が長く必要になります。
「2006年までは英検一級程度、TOEIC730点レベルで、その後は難易度が下がってしまい
英検準一級程度、TOEIC650点レベルだと思います。」
と説明をしなければなりません。
また、最大の問題としてはB級以下に関しては裏付けの根拠がないわけです。
外交官にはなれないレベルな訳ですから。
ですので、B級であるならば、説明を裏付けるためにキチンと英語でアピールすることが
その場でも必要になるでしょうね。
下名は大学時点でA級を取得しています。が、外交官ではありません。
受けようとも思いましたが、再度A級を受け直さなければならなかったのでやめましたw。
大学まででもし取得を目指すなら特Aを目指してください。
外交官試験での英語力科目が免除になりますから。
A級は民間でも充分通用しますが、TOEICに時間を割いた方が実務的です。
外交官になるには再度受験しなければいけないわけですから。
B級は英検を受けたくないとかその程度の理由でのみ受験をオススメします。
どちらにせよTOEICの方が企業に伝わりやすいです。
国連英検だけですと、書類審査ではレベル感が分かってもらいにくいですので。
長くなりましたが、結論を言えば
・書類審査ではほぼ通用しないが、面接で説明する機会が得られれば大きな武器となる。
これが国連英検です。
興味があるなら受けてみてください。