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ヴェネツィア国際映画祭って親日ですか?

敗戦間もない日本でクロサワ監督の羅生門がイタリアの映画祭で最高賞を取ったとラジオで聴いて、色眼鏡で見られる中でこれは本当の実力!と興奮しましたが、良く考えると敗戦国のお仲間ですよね笑 失礼ながら親日のバイアスはないのか、疑問に思ってしまいました。 映画によって獲りやすい映画祭があるとか聞きますし、どうなんでしょうか?

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回答No.1

ヴェネチア国際映画祭は、一度ファシスト党の管理下に置かれ、ムソリーニ賞なんてものができ、1938年には日本の戦争映画がイタリア民衆文化大臣賞をとりました。1937年にムソリーニが日本を支持すると言ってる時期なのでまさに「お仲間へのプレゼント」の意味があったでしょう。当然、「国際映画祭」としての評価は大幅に下落。 だからこそ、失地回復の必要があったわけで、枢軸国仲間ということでの贔屓は逆効果だった筈ですから、羅生門の方はそういうものではなかったでしょう。もっとも評価されたのはカメラワークでタブーとされていた「太陽に直接カメラを向ける」をはじめとする「斬新な撮影方法」だったそうです。同年は「欲望という名の電車」に「田舎司祭の日記」「地獄の英雄」など米国とフランスの作品が他賞をとってます。主演男・女優賞もジャン・ギャバンにビビアン・リー。英国もドイツもなし。要するにこの時代、いい映画のほとんどが、米、仏、日で作られていたというだけのことでしょう。当時はどちらかといえばシンプルな映画より難解なもの、独自の技術を見せた映画が評価される傾向はあったそうです。現在は「もっとも多様で新しい」映画祭を目指しているとありますね。 映画祭は、それぞれの主催者がコンセプトをもって、マーケット拡大モネラってやってる民間運営のイベントですから、当然「こういう映画が受賞しやすい」というのはあるし、こういう作品を高く評価するよ、というコンセプトのあるものもあります。だから常連みたいに毎年出る監督なんかもいますよね。一方でワルシャワとか東京みたいなのもあるし。