その事件ですがね、安倍晋三氏が存命していたら、絶対に事件にできなかったと思います。過去にも「桜を見る会」やモリカケ問題などがありながらまあ、安倍さんには逃げられてきたわけです。
第二次安倍政権以降は官僚や役人は安倍政権に対する「忖度」をしないといけなかった時代なわけでしたけれども、ご本人がああいうことになったことによって、ようやく安倍派に「斬り込める」ようになったのでしょうね。
これには旧安倍派に「強い(指導力がある)後継者」が不在で、リーダーの一言によって派閥がまとまるということがないというのもあるでしょう。
思えば安倍政権時代は桜問題やモリカケ問題以外にも「河合夫妻贈賄問題」というのがありました。河合夫妻は「(このお金は)安倍さんからです」といって配って回ったといいます。
直接現金を渡すって時点で発展途上国かと思うような露骨な賄賂・買収ですけれども、それに加えて「これは安倍さんからのお金です」というだなんて、本来はそこは明言してはアカンところですよね。だって「ボスの命令でお金配ってます」というようなものですから。
だけど河合夫妻は(愚かにも)それを堂々と口にしていた。それは「口にしたほうが相手に『安倍さんに楯突くつもりか』と脅しがかけられる」という思惑と「安倍さんの名前を出しても当局は手を出せない」と思ったからだと思います。実際、後者は正しかった。
今回の自民党パー券問題は自民党の全ての派閥に咎めが入ることではありますが、その中でも飛び抜けて悪質だったのが安倍派だったわけで、今後もそこが焦点になりますね。
そして今、その「目標」となっているのが松野官房長官です。官房長官は万が一総理大臣が職務を全うできなくなるとその代行を務める、いわば「副首相」の役割です。その首が飛ぶとなると、それはそれは岸田政権にとってとんでもない大ダメージ・・・なんだろうか?と私は思っています。
少し前に、神田財務副大臣(当時)が税金の滞納をして辞任したということがあったのを覚えておられますでしょうか。ワイドショーで田崎史郎のお爺ちゃんがいってましたが、神田氏がお金に問題がある人であるということは永田町では有名で、その人事には松野官房長官の意向が強く働いていたということでした。松野官房長官も神田氏も同じ安倍派です。
で、たぶん松野官房長官はもう持たないです。誰がどう見ても無理でしょう。自分の派閥の問題だというだけではなく、その裏金作りをしていた時期の事務総長もやってたんだから「お前も裏金作りをやってたんだろ」の当事者です。もし逮捕者が出るんだったら、そのうちの一人になってもおかしくない立場です。
そしてその後釜に安倍派が就くというのは、ちょっと考えられないでしょう。まあいろいろありますから、とりあえず安倍派じゃない人でとなる。というか、今は安倍派はこの裏金問題対策でてんやわんやで、政権に人事の口出しをしている暇はないでしょう。
そんなこんなを考えると、この騒動で得をしているのは誰なんだろう?なんて思うのです。神田財務副大臣問題で煮え湯を飲まされて、その人事をゴリ押ししてきたやつを「肉を切らせて骨を断つ」でその「首をとったる」と思った人がいたんじゃなかろうかと。
そう考えると、本来は自民党にとって大ダメージになるようなこの問題を「自民党政権が止めない」のはどういうことなのだろうかと、私なんぞはそう考えてしまうのです。
どのみち自分の支持率の回復が難しいのであるならば、自分にとっては目の上の瘤でもある最大派閥を潰してやろうと思っている人がいるのではないかなと、これはまあ私の勝手な想像ではありますが。
しかしまあやはり安倍派という「驕れる平家」の増長ぶりがどれだけひどかったのかということでもあったのでしょうね。
お礼
有り難う御座いました。
補足
11日の夕刊を読みました。政務三役の15人に パー券裏金の疑惑が有るという。私はこれを 脱税・詐欺の疑いが有ると思います。これが 罪にならなければ、一般国民の現金譲渡が罪 にならないし、通帳記入は税金の対象になる。 と言う事が当たり前に日本の国に蔓延して行 くと思います。昔、マルサの女と言う映画を 見ました。皆、自宅に隠していました。