法律違反に対する刑罰の考え方が間違っています。
悪いことをしたら罰を受ける。
すごく悪いことをしたら、重い罰を受ける。
信じられない、考えられないほど悪いことをしたら?
刑罰と言うのは、被害感情を慰撫する為に科せられるのではありません。
刑法論的には、社会秩序を守り、犯罪を思いとどまらせる為に決められています。
殺人に関しても、被害者が一人なら懲役、複数人なら死刑になる違いはあったとしても、3人殺しても2万人殺しても、犯人に対して死刑以上の刑罰を科すことは出来ません。
遺族の被害感情が納得しようとしまいと、それは刑罰法規の解決すべきところではないからです。
それぞれの遺族が個別に、民事で損害賠償請求などするのが「罪の軽重」に当たるところでしょう。
法律はヒトが作ったもの故に、完全なものではありません。
将来起こるものも含めて、全ての事件について、被害者が完全に満足できるような刑罰法規をあらかじめ作ることは出来ません。
不完全な法律であっても、過去の経験則に則って今、決まっている法律に従って、罪を裁いていく、不備があれば将来同じ思いをする人を減らすために改正して行く。
日本の様な法治国家では、それしかできることは無いでしょう。