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「あなた」という漢字
疑問なのですが 中国語で我爱你 (I love you) なのですが、Iとかyouなんて人称名詞なんて言語におけるもっとも使用頻度の多い単語のはずですよね。 日本に中国語が入ってきたときになぜ「你 」が取り入れられなかった(消滅した?)のでしょうか。 「わたしとあなた」って打ち込んで変換すると「私とあなた」になります。 「あなた」っていう漢字が存在してなくて貴方とか貴女とか貴殿とかはあくまで当て字ですよね。 こんな単純なことがなぜこうなのか、って疑問です。
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日本語に漢字が導入される以前の古代語では、 一人称は「ワ」、二人称は「ナ(又はヌ)」です。 (時代や階層によっては他の呼称も有ったようです。) その「ワ」と「ナ」に充てたのは中国語の意味(同義)の引用ではなく、朝鮮から渡来した漢字の読み(同音、近似音)でした。 中国語の導入よりも古く、漢字が文字として日本に渡来した当時の事ですから、 近代までの「いろは47(又は48)文字」や現代の「五十音」など統一された発音とは違い、地域や階層の違いにより様々な発音が存在しました。 そんな中で「ワ」は「我(ウォやウォー)」が発音も近くて導入されたのでしょう。 二人称の「ナ(又はヌ)」は「汝(ニョやル)」のほうが近い発音として導入されたと考えられます。 (漢字の発音や読み自体は中国語の導入よりも古く、朝鮮経由で伝わっていた仏教語や朝鮮語の影響も受けてます。) …日本語の「単語としての意味」よりも、「単音で表現する発音」のほうが優先された結果と捉えるのが妥当でしょう。 ちなみに「貴方」は熟語であり、 「あなた」の「ア」は、 距離感を示す単語「コの、ソの、アの、」の「ア」に由来してます。
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- head1192
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2つの原因があると思う。 ①日本語の、おそらく世界一曖昧な言語であるという特性 ②日本社会の観念 ①について 日本語は「一を聞いて十を知れ」というノリの言語である。 なので主語が省略されることが多い。 場合によっては目的語も述語すら省略される。 英語や中国語などにくらべ「一人称はI」「二人称はyou」などと定める必然性が薄い。 「その時のノリで言いましょう」という言語なのである。 結果、一人称だけでも「私」「僕」「俺」「わたし」「拙者」「予」「自分」・・・すさまじいことになった。 二人称も「あなた」だけではない。 それに、日本人は「私はあなたを愛してます」などと言わない。 「愛してる」だけである。 二人称を使う場面は案外少ない。 あえて中国語をやまとことばに当てる意味がない。 ②日本社会の観念 これは①の最後のこととも関係がある。 日本では言葉で人を指すことが失礼とされる場面が多い。 古文ではやんごとなき人は主語として書かれず省略される。 ときに自分さえ省略する。 「敬語の種類で判断できるでしょ」というノリの言語である。 ①でも書いたとおり、目の前に相手がいるのにあえて「あなた」と名指しするメンタルの民族ではないのである。
お礼
ありがとうございます。
- f272
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> Iとかyouなんて人称名詞なんて言語におけるもっとも使用頻度の多い単語のはずですよね。 Iとかyouなら使用頻度は高いでしょうが,人称名詞の使用頻度は言語によってかなり違います。日本語では安定的に使われる言葉はなく,多数の選択肢の中から適切な言葉を選んで使うというやり方をしています。 日本語では1人称と2人称のどちらにも使われる言葉があったり,過去にも1人称から2人称に意味が移動した言葉もあります。そもそも1人称とか2人称とかの区分は西欧言語での考えですから,それをすべての言語に当てはめると無理が生じるところが出てきます。 > 日本に中国語が入ってきたときになぜ「你 」が取り入れられなかった(消滅した?)のでしょうか。 日本に中国語が入ってきたことはありません。たぶん漢字が入ってきたことを言っているのでしょう。 「你 」が取り入れられなかったのは,ちょうど当てはまることばがなかったからでしょう。
- msMike
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》 日本に中国語が入ってきたときになぜ「你」が》 取り入れられ 》 なかった(消滅した?)のでしょうか。 全くの私見ですが、「日本に中国語が入ってきた」のは大昔で、 漢字はいわゆる繁体字ばかりで、「你」はまだ存在しなかったかと。 その繁体字の「儞」は画数が多過ぎて敬遠されたに違いないと。 (*^_^*)
- eroero4649
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>日本に中国語が入ってきたときになぜ「你 」が取り入れられなかった(消滅した?)のでしょうか。 それは日本語に「you」に該当する適切な言葉がなかったからです。 「君」は、明治時代になってから使われるようになった言葉です。使い始めは吉田松陰先生説が有力です。 松下村塾では、家による上下を持ち込まないというルールがありました。上級武士も下級武士も平等であるとしたのです。そして自分自身を呼ぶときは「僕」といい、相手を呼ぶときは「君」と呼ぶルールにして、それが松下村塾生の長州の志士によって明治維新で全国に広まっていったというのです。 それ以前の「君」は、家臣が主君を呼ぶときに「わが君」という言い方をしたり、あるいはもっと古来の平安時代だと女性が夫のことを「わが君」と呼んだりしたようです。 日本語は人称がやたらと多い言葉です。「I」も私、僕、俺、わたくし、拙者、手前、おいら等沢山の言葉があります。 「じゃあ、youはあなたでいいでしょ」と思うでしょうけれど、「あなた」の語源は「あちらの方」つまり離れた場所を示す言葉でした。「彼方(かなた)」を持ち出せばピンとくるでしょ。ちょっと遠いところが「あなた」で、もっと遠い場所が「かなた」なのです。だから元々は人を示す言葉ではなかったのです。 漢字が日本に伝わってきたのは2世紀か3世紀以降だと思います。日本で書かれた文字の書物は8世紀の「古事記」が発見されているものでは最古ですから、少なくとも8世紀に「你 」を当てるにちょうどいい日本語がなかったのだと思いますよ。
お礼
ありがとうございます。 日本語は本当に複雑ですね。
- w4330
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日本では古来、youは「君」を使っていた
お礼
なるほど。 そういえば中国語でカレは「他=タ」です。 通じるものがありますね。