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高校化学 電離平衡について
閲覧ありがとうございます。拙い質問で恐縮ですが、ぜひご回答いただければ幸いです。 0.1mol/Lの酢酸ナトリウム水溶液のpHを求めるという問題です。 酢酸ナトリウムは塩なので完全に電離して[CH3COO-]=0.1 加水分解平衡より K=[CH3COOH][OH-]/[CH3COO-]は一定であり、加水分解度をα、濃度をcとすれば、 K=(cα)^2/c-cαとなるが、ここでc-cαはcに近似できると回答に書いてあったのですが、それはなぜでしょうか?
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平衡を考えるときには、複数の物質の変化を考える必要があります。 今回の電離平衡の場合は、酢酸イオンは「酢酸ナトリウムの電離(ほぼ完全に電離)」と「酢酸の電離(ほとんど電離しない)」の2つから発生し、その2つの酢酸イオンの濃度を合わせたものを [ CH3COO- ] とすることになります。 ①酢酸ナトリウムの電離(電離度を1とする) CH3COONa → CH3COO- + Na+ 電離後、酢酸イオンのモル濃度は 0.1 mol/L , ナトリウムイオンのモル濃度も 0.1 mol/L ②酢酸の電離(電離度をαとする) CH3COOH → CH3COO- + H+ 電離後、酢酸の濃度は c(1-α) , 酢酸イオンの濃度は cα , 水素イオンの濃度は cα この2つを合わせて [ CH3COOH ] = c(1-α) [ CH3COO- ] = 0.1 + cα [ H+ ] = cα となり、これを電離定数の式に入れて Ka = { (0.1 + cα) * cα } / c(1-α) (*) この式で 0.1 + cα ≒ 0.1 , 1 - α ≒ 1 と近似して計算を進めていきます。 ※この式(*)においてKaの値が10^-5くらいの桁であることがわかっていることから、αの値が1とくらべて非常に小さい(10^-2くらいの桁)と判断し、近似を行います。 >CH3COO- +H2O ⇔CH3COOH + OH- の反応で、酢酸の電離度が小さいとすれば、CH3COOHに平衡が偏ることになりませんか? 「酢酸の電離度が小さい」というのは、②の電離平衡が左に偏っていることを表します。 さらに酢酸ナトリウムを加える(①)ことによって酢酸イオンの濃度が上がるため、②の電離平衡はさらに左に移動します。 質問者さんの書いた加水分解の式 CH3COO- +H2O ⇔CH3COOH + OH- を基準に考えれば、 「酢酸ナトリウムを加える(①)ことによって酢酸イオンの濃度が上がるため、この加水分解の平衡は右に移動する」 という言い方になります。
補足
回答ありがとうございます。酢酸の電離度について私も考えたのですが、自分ではうまく結びつけることできませんでした。 CH3COO- +H2O ⇔CH3COOH + OH- の反応で、酢酸の電離度が小さいとすれば、CH3COOHに平衡が偏ることになりませんか? 返信をいただければ幸いです。