- ベストアンサー
【違法?】時間外手当てを含むとする就業規則
閲覧ありがとうございます。 就業規則の中に、以下のような項目があります。 「会合手当、役職手当、皆勤手当、資格手当には、月45時間の時間外手当を含むものとする」 ですが、各手当の合計が到底月45時間の時間外手当の額に至らず、違法ではないのか気になっています。 役職に応じて時給が上がるわけではないので、役職が上がるほど役職手当が上がって45時間の時間外手当の額には近づきますが… お詳しい方、教えていただけると助かります。 よろしくお願いいたします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
みんなが選んだベストアンサー
明らかな「みなし残業制」(ないし固定残業代制)ですね。 労働基準法には明確な規定がないのですが、実は、直ちに違法となるものではありません。 というのは、最高裁判決(小里機材事件判決/昭和63年7月14日判決)において「一定の要件を満たせば認められる」といった判例が示されているからです。 この最高裁判決では、以下の要件をすべて満たすときには固定残業代制は有効である、としました。 これらが満たされないときは、みなし残業制(固定残業代制)は無効です。 1. 固定残業代制の採用が労働契約の内容となっている <就業規則および労使協定などによって明文化されている> 2. 給与計算上において、「通常の労働時間に対する賃金部分」と「固定残業部分」とが明確に区別されている 3. 労働基準法所定の計算方法により計算された額(割増賃金等)がその額(固定残業代)を上回るときには、その差額が当該賃金の支払期に支払われる、ということが合意されている <本質問で言えば、月45時間を超える部分についての割増賃金> この応用形として「みなし労働時間制」というものもあります。 いわゆる「裁量労働時間制」で、残業代を含めた上で一定の労働時間に係る自由裁量を認める、というものです。 前述した「みなし残業制」と一見よく似ているものの、事業主が固定残業時間を押し付ける形ではないため、「みなし残業制」と「みなし労働時間制」とは各々別物です。 こちらは、労働基準法第38条の3に規定されています。 ○ 労働基準法第38条の3 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000049#Mp-At_38_3 労働基準法第38条の3で認められた「みなし労働時間制を採用することができる業務」の具体的範囲は、労働基準法施行規則第24条の2の2第1項および平成9年2月14日労働省告示第7号によって、明示されています。 ○ 労働基準法施行規則第24条の2の2第1項 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322M40000100023#Mp-At_24_2_2 ○ 平成9年2月14日労働省告示第7号 https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=73997248&dataType=0&pageNo=1 話を戻します。 固定残業代は上記2のとおり、【給与計算上において、「通常の労働時間に対する賃金部分」と「固定残業部分」とが明確に区別】されている必要がありますから、例えば「□□手当として、就業規則第○条に定める時間外勤務手当の△△時間分の相当額(割増賃金計算の基礎となる時給単価 × 1.25 × △△時間)を支払う」といった感じで明確に定義する必要があります。 本質問で言えば、『会合手当、役職手当、皆勤手当、資格手当の各々について、「最低でも、時間外手当月45時間分相当額を支払う」』といったような表現であれば、規定(就業規則)としては有効です。 つまり、実際には「会合手当、役職手当、皆勤手当、資格手当の各々の額は、月45時間分の時間外手当相当額を下回ってはならない」という意味になるわけです(★)。 このとき、「含む」という表現はしていませんから、会合手当、役職手当、皆勤手当、資格手当、そして時間外手当が、明確に区別されていることにもなります。 ところが、本質問での表現のように『□□手当には、就業規則第○条に定める時間外勤務手当の△△時間分の相当額(割増賃金計算の基礎となる時給単価 × 1.25 × △△時間)を含む」という表現にしてしまうと、上記と一見よく似ているようでありながら、『「含む」という表現ゆえに「明確に区別」されているとは言いがたい」との判断がなされてしまいます。 直ちに違法とはならないものの、判例に照らして不適法であり、仮に裁判となったときには、事業主の主張が認められません(事業主側が負けてしまいます。)。 かなりややこしい書き方になってしまいましたが、おわかりいただけましたでしょうか? 要は、「会合手当、役職手当、皆勤手当、資格手当の各々の額が時間外手当月45時間分に相当する額を下回ってしまっている」ならば、文章の表現の問題以前に明らかにまずい、ということになります。 これは、既に説明した文意(★の箇所)に反してしまうからです。 したがって、各手当について、不足する差額の支払いを受けなければいけません。
その他の回答 (2)
- Kurikuri Maroon(@Kurikuri-Maroon)
- ベストアンサー率80% (304/377)
ご参考までに。 固定残業制については、非常にわかりやすい説明資料があります。 よろしければ、以下のPDFファイルをご参照下さい。 http://www.soumu.or.jp/html/teigakuzanngyoudai.pdf
お礼
回答ありがとうございます。
労働基準法違反ですね。 法の・・・確か・・・37か? https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E5%9F%BA%E6%BA%96%E6%B3%95%E7%AC%AC37%E6%9D%A1 これでいいと思うのだけれど、簡単に説明させていただくと 従業員に残業(時間外労働)や法定休日労働、深夜労働をさせた 場合 事業主(会社など)は従業員に残業代や割増賃金を 支払わなければならない。 37条1項、4項です。 質問者様の場合は 残業代(時間外代)組み込み型 と 呼ばれる方式で これには問題がたっぷりあります。 手当には月45時間の時間外手当が含まれてますよ! とする雇用側の主張なんですけど ポイントは 労働基準法に定める時間外手当の支払い義務を果たしているか? いないのか? が問題となります。 ポイント2 支払い義務を果たしていないとすれば 合意 労使の合意があっても、それは無効。 職場と働く自分の間に、時間外手当は他手当に含めますね! それでいいですか? ハイ、OKです・・・という合意があっても無効です。 実際の例をご紹介させてください。 営業職のAさん、営業手当に残業代が含まれてるので 別途残業代はだしません、と会社に言われた。 そういえば採用の時に、そんな話しをきいたな。 なんかハンコ押したような気がする。 それじゃダメなんだな、泣き寝入りかな、、、 いえいえ、泣き寝入りでないんです! 時間外手当の部分は明確に区別されてないし、そのほかにも 問題あるので、職場に残業代を請求できるんです。 月45時間の時間外手当を含むものとする と就業規則に書いてある 合意もした でも、それは無効なんです。 ※各手当の合計が到底月45時間の時間外手当の額に至らない 使用者が労働基準法に定める支払い義務を果たしていない とりあえず支払われるいる時間外のお金が法定計算の額を 下回るどころか、そもそも働いたぶん貰ってない。 働いたぶんのお金を労働者に支払いなさい という法律は、わりと強い法律です。 使用者は無視できません。 そこで、労働者は労働基準法を根拠に請求できる。 最後に一緒に 判例 を見てみましょうね! 残業代未払いは、民法の不法行為です なので、裁判所は 未払い分とこれと同等の付加金の支払いを命じた。 不法行為による損害賠償請求となると、時効が伸びる 3年になる。 ただの労働基準法違反を超えてしまう。 ですので、僕は違法行為と思います。 ん?・・・役職ですね・・・それは名ばかり役職では? とりあえず役職つければ、時間外手当の節約になるし という雇用側の作戦では?
お礼
回答ありがとうございます。 役職とは言っても、=管理職というわけではなく、入社2年目くらいから「役職」がついていきます。 入社したら就業規則にもすべて同意したとみなされるということじゃなくてよかったです。
お礼
詳細な回答ありがとうございます。 自分が退職するときに未払い分を請求できるように、日々サービス残業時間を記録しておきたいと思います。