昔から新聞記者は「ぶん屋」と呼ばれ、人の不幸をしつこく聞き回ったりかんぐったりする、決して喜ばれる立派な存在とは捉えられていませんでした。新聞記者も決して自分たちを正義だと思ってはいないでしょう。むしろ取材に基づいた真実をいち早く伝えると言う使命感から、えげつない、被害者の神経を逆撫でする取材でも必要悪と考えていると思います。学生の時に、国政選挙の世論調査を某大手新聞社のバイトでやったことがあります。調査票を渡され、有権者名簿から抽出した調査対象の人たちの住所を一軒一軒訪れ、対面で調査票を埋めない限り新聞社から許してもらえませんでした。住所を尋ねても昼にいる人は少なく、家族に職場を聞いて仕事中の対象者を尋ねて強引に調査したり、帰宅時間を狙って再訪問したり煙たがられてもやめられませんでした。中には病気で入院中の人がいたのですが、本部には病院に行って調査して来いと言われ、家族に病院の名前を教えることを拒否されたのですが、本部が直接電話して断られるまで許してもらえませんでした。新聞に正確な情報を乗せるためには人に迷惑かけても妥協しない強い意思を感じ、ある意味立派ですが、将来ぶん屋だけにはなるものかと誓ったものです。
新聞の一面を飾る、政治や経済の取材はぶら下がり取材の記事だったり公式発表だったり、企業の広報、IR窓口があるので楽だと思いますが、社会面の記事は喜んで取材を受ける人たちの話だけ載せていたら、偏った不正確な情報になるのも事実で、人に嫌われるのも商売のうちなんでしょう。その意味では苦悩している中で夜中に電話取材を受けた奥様は、多くの新聞購読者のために犠牲になったと言うことで、お気の毒と思います。でも、興味本位で新聞記者に答えるような人だけの記事が載ったら余計苦しんだかも知れません。
天皇の戦争責任に関しては戦後十分に記事になったと思います。語り尽くされたわけでも無いでしょうが、戦後75年たって、天皇も二度変わり、ニュース性が無くなったと言うことでしょう。
GoTo Xに関しては、新聞社が広告料で成り立っていることからしても政府が止めてもいない、公に認められた物の掲載を断るのは考えにくい。新型コロナが終わった時に、掲載拒否した旅行会社はその新聞に広告出さなくなるかも知れません。広告は見なければそれで住むので、新聞社も商売だからしょうがないなあ、くらいに思っていて良いのでは。
お礼
まあ確かにそうですよね。購読料より広告収入で成り立っているわけですから金づるのことは悪く書けませんよね。