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聖護院大根に穴開き黒マルチって使った方が良いか?
- 聖護院大根や聖護院蕪に穴開き黒マルチを使用するメリットはあるのか疑問があります。
- 穴の直径より大きくなってしまうため、効果的ではないかもしれませんが、初めの内は水分の蒸発や防草のために使用することも考えられます。
- 使用する際は、直径が一定程度になったら剥がすという使い方も一つの方法です。
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- bannzaiusagi
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北海道では聖護院大根が多く生産されていて、契約している農家の物だと収穫後ほぼすべてが京都の某有名千枚漬け店へ送られていくそうです。 この辺でも時々栽培されているのを見かけます。でも聖護院大根どころか普通の大根でも穴あき黒マルチは全く使われていません・・・。 穴の幅が大根の太さに影響して、黒マルチの強度によっては大根の根に多少なりともくびれを作ってしまい見た目が悪く商品に成らないので。 太くなる前に剥がせば影響無いと考えていても、もし剥がす予定の頃に悪天候が続いたり何らかの事情で暫く畑に行けなければ穴のサイズにぴったりはまるほど太くなってしまいかねず、そうなれば剥がすのにも刃物使用となり根表面に傷をつけてしまったりマルチを外す時に根に摺れてしまい後に部分的に硬く成ったりその部分から菌が入り込み腐ってしまいかねません・・・。 それと大根の根が生育していく途中で過度に歩き回り黒マルチを剥いでいく作業は誤って株も一緒に引っ張ってしまう可能性があります。生育途中の大根の根はまだまだ弱く株をちょっとでも引っ張ってしまえば直根の先端を傷つけてしまう可能性があり、少しでも根の先端が傷つけばもうそれ以上の長さに育たなくなり側根が代わりに育って二又など奇形の根に育ち易くなります。 大根の株は出来る限り触らず大きく育てるべきなので黒マルチを剥ぐと触れたり一緒に引っ張られてしまう株が出る可能性があり、黒マルチをもし使うなら剥ぐ前に穴の部分に十字に切込みを入れてから慎重に剥がしていく必要があって、かなり作業が大変になると思います。 元々直根の植物は地中に一本の直根が下を目指して伸びて行くのですが、この性質は土の深いところにある水分を目指し、深いところのミネラルを求めて伸びて行くのです。 聖護院大根や株は普通の大根よりは短いですが性質としては同じ、地表から直接当たる降雨や散水の水は苗のうちに必要なのに黒マルチをしては水の染み込みが足りなくなり、育てば育つほど土の中の深いところに染みている水を求めていきます。 黒マルチをしてしまうと穴とほんの少しの周りにしか水が染み込みにくくて種類によっては苗の時の生育に影響する事もありますし通水性がある素材の製品で無ければ頻繁なピンポイントの水やりが必要となります。散水程度だと思うほど染み込みせんし、穴に直接水やりしていけば苗のうちなら水で土が緩み株が傾く可能性もありこれは自然に治りません。 大根は苗のうちこそ黒マルチなど使わず土全体にまんべんなく雨や水が優しく当たる方がその後の成長への悪影響が防げます。作業の手間を省く為の黒マルチ使用は使う野菜の種類の性質を考えて使わなければ、かえって逆効果に成りうるのです。 大根・カブ類の栽培は少し高めの畝を作って表面を均しそこに種子を蒔いて育てるので充分です。あまりに水はけの良すぎる場所なら平地で育てる事もありますが、これは土が掘り易い事も理由です。少し高くした畝(畝が崩れない保水性がある土)だと上から抜けにくい太い大根程畝を崩せば収穫が容易になりますし。 雨の時に畝間の人が歩くところに溜まった水が下よりも畝の土の方に染み込んでいくので根が畝横から少しづつ入ってくる新鮮な空気と一緒に適度な量の水分を吸収し易いのですが、黒マルチをすると製品の幅の問題で高めの畝が築けにくいですし(少し高めの任畝に幅が途中しかない物を使うと今からだと強風で一部が剥がれて下に空気が入り膨らめば苗や株を傷つけかねない)、畝横も完全に包まれてしまえば新鮮な空気が土の中に入っていけませんし古い空気が外に出ていけません。植物の根は水を吸収するだけではなく呼吸もしてますので黒マルチは根の育ちに重要な「呼吸に必要な空気の移動」を妨げてしまいます。 雑草予防として使っても今時期は剥がせば一気に生えて来ますよね。黒マルチを張っても途中で剥がすまでの使用期間が秋からだと春からの使用期間とは違って短い日数ですから使っても雑草の生え方の違いはそれほど変わらないでしょう。夏草もそうですが秋でも今頃から生えて来る雑草の育ちは結構早いですから。 結果、根菜類特に根が太く育つ物程、短期間であるとしても黒マルチ使用は向かないと感じます。