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保障の網と品質保証体系図の違い
- 保障の網と品質保証体系図は、品質管理の手法ですが、その違いは何でしょうか?
- 保障の網は、品質管理の一環であり、問題が発生した場合に対応するための体制を構築します。
- 一方、品質保証体系図は、品質を確保するためのプロセスや手順を示す図であり、品質の向上を目指します。
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根本的に別のものです。品質保証体系図とは組織としての果たすべき業務分担の見える化であり、保証の網とはその『果たすべき業務』における不具合の発生度合いと流出度合い、つまり保証レベルの評価方法です。 ザックリ言えば、取り扱う情報の粒度が違う、と言えるでしょうか。 【品質保証体系図】⇒各部署の立ち位置の図解 業務の一連の流れにおいて、各部門の役割や関係を表したものです。 どの要素がどの部署により行われ、どこの誰が責任を持つのかを明確化したものです。 たとえばこの図を見ると「見積書の作成」という業務はどの部署が担当しているのか一目でわかります。 http://www.fmtec.co.jp/quality_plan.html 当たり前と言えば当たり前なのですが、例えば「お客さんからの注文を受理する部署が曖昧」というのではトラブルが頻発するのは眼に見えていますし、再発防止もままなりません。 こうした業務分担と責任の明確化を行い、過不足ないプロセスを作るのが品質保証体系図の目的です。 【保証の網】 具体的な業務プロセスにおいて、『発生』と『流出』の2軸で評価し総合的な保証レベルを見える化する手法です。 品質保証において重要なのは、最終的に市場クレームにならない、という事です。端的に言えばどれだけ社内でトラブルが連発し、ドッタンバッタンしていても、それがお客様に伝わらないならOKなのです(コスト面はまた別ですし、言い切るのも語弊がありますけどね)。 先の例で言えば『見積書の金額が間違っている』という失敗を想定します。 この時市場クレームになるのは「金額が不適切な見積書が作成される(発生)」と「不適切な見積書が客先に提出される(流出)」という2つのミスが重なった場合だけです。 見積もりのミス発生率が100%だったとしても、流出確率が0%であるなら市場クレームは0です。 もし流出率は100%という状態(作成後に誰のチェックも入らないとか)だったとしても、作成ミスの発生率が0%ならこれも市場クレームは0です。 つまり、発生確率×流出確率=保証レベル(または危険度)、と考える事が出来ます。 この保証レベルについて、一定の基準に基づいて評価し見える化するのが保証の網です。 つまり体系図は『責任の所在』を図解し、保証の網は『具体的な保証レベル』を図解する事になります。 いささか長くなりましたが、こんなもので如何でしょうか?