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「賢者の毛」とは
子供が読んでいた、角川つばさ文庫の「ロウソクの科学(ファラデー原作・平野累次・冒険企画局 文)」の中に、「賢者の毛」というのが出てくるのですが、どんなものか今ひとつわかりません。文中の表現では、「羊毛のような雲」で、真っ赤に熱した坩堝に、亜鉛のくずを投げ入れると、酸素とくっついて、煙とともにできる、とあるのですが。材質としては酸化亜鉛だと思われます。 よろしくお願いします。
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「賢者の毛」は日本語訳が良くないと思います。英語では「philosopher's wool」といいます。ウールなので、羊毛くらいの意味です。これは錬金術の時代から知られている反応なので、「賢者のつくる羊毛」くらいの意味ではないかと個人的には思います。 おっしゃる通り、物質としてできるのは酸化亜鉛です。この酸化亜鉛は、実験用に試薬として買うことができるのですが、その場合は普通の白い粉末です。 しかし、本に書いてあるようなるつぼで加熱して酸化亜鉛を作ると、結晶が針状というよりはもうちょっと柔らかい感じの羊毛のかたまりのような金属タワシっぽいような形でできます。 この羊毛のかたまりっぽい酸化亜鉛の表面を顕微鏡で拡大してみると花が咲いているような形にみえることから、亜鉛華とも呼ばれます。参考URLの写真を是非ご覧下さい。
お礼
あきらめかけてましたところ、的確なご回答を賜り誠にありがとうございます。 もう少しモフモフしたものを想像してたんですが、こういう感じのものでしたか。実際に見てみたいものですが、さすがに坩堝や炉は使えるあてもなく、拝見した写真で子供に説明しようと思います。 ありがとうございます。