仲介役を買って出ます。#1 さんも #2 さんも正しいことを言っています。
まずは,腐敗臭に関する基礎知識について,少し説明致します。
生物の死骸は,もしそれが完全に無菌状態にあれば,腐敗は起こらず臭いも放ちません。この場合,死骸は分解されず,そのまま形が残ります。
しかし通常は,死骸が無菌状態に置かれることなどほとんどありません。死ぬと免疫機能は失われ,種々の細菌が大繁殖し,タンパク質などが次から次へと分解されていきます。
分解されて低分子量になった分子は,軽くて気化しやすいため,様々な臭い物質となって放出されます。例えば,発酵で発生するエタノールなども,こうした分解生成物の一つです。また,硫黄原子を含むタンパク質が分解されると,その多くは,メタンチオール(別名メチルメルカプタン)やエタンチオールといった,悪名高き悪臭物質になります。
takaosaiko- さんのご回答にあるジメチルスルフィドという物質も,硫黄原子を含むタンパク質が分解生成物の一つです。海洋生物の死骸が,海洋プランクトン(微生物)によって分解され,その結果,磯の香りのジメチルスルフィドが発生するのですね。
なお少し補足しておきますと,海中での腐敗でも,陸上と同様メタンチオールは多く発生していると思います。しかし,メタンチオールはよく海水に溶ける物質であり,空気中に放たれる量が少ないでしょう。一方,ジメチルスルフィドは海水への溶解度の小さく,空気中に放たれますので,これが主な臭いとなるのでしょう。
お礼
詳しくありがとうございました。 専門的な物質など私は初めてなのでよくわかりませんが、陸上では落ち葉をみみずが分解し土になるように水中でも目に見えないものが入り交じって、循環しているのだと思いました。 ありがとうございました。