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ベリリウム銅の強度について
いつもお世話になっております。 ベリリウム銅について教えてください。 購入品の接点部にベリリウム銅(C1720P-1/4H t0.2 処理はニッケル-金メッキ)を使用していました。 形状はコの字のベリリウム銅板金の先端に長方形のカーボンをはんだにて固着させています。 ばね性・伝導性を必要とするため、ベリリウム銅を使用しているのですが、機器設置状況及び現品の確認したところ、ベリリウム銅が折れるという現象が発生しました。 手で弾くようにばねっ気を確認していたら、ぽろんと折れました。 気になったので、工具で約90°程度曲げるとすべての箇所でポキンと脆く折れるものがありました。全数ではなく、稀に脆く折れるものがありました。 【質問1】ベリリウム銅はこんなにも脆く、折れるものなのでしょうか? 【質問2】ベリリウム銅の材料証明にC1720P-1/4Hと明記されていましたが、 素材自体にばね性を持ったものと考えればよろしいのでしょうか? 【質問3】ベリリウム銅は曲げ加工後→熱処理を行ってばね性を持たせると思っていましたが、ばねっ気のある素材(時効硬化処理後)に、スプリングバック等を加味して加工するのが一般的なのでしょうか?それならば調質1/4Hという表記で時効硬化処理前の素材なのか?時効硬化後の素材なのか?はわかるものなのでしょうか? 【質問4】コの字ベリリウム銅の曲げ加工が正常にできていた場合(コの字で折れるならばコの時にもできないと思うので、ベリリウム銅板自体は問題ないと思ってます。)、カーボンをはんだで固着する作業というのは、ベリリウム銅のばね性や強度、伝導率等に影響がでるのでしょうか?はんだの熱が加わり、再び熱処理をしている状態になるような気もします。 【質問5】時効硬化後のベリリウム銅素材にはんだ等の熱(300°程度)が加わると脆性になってしまうものなのでしょうか? 以上、5点よろしくお願いいたします。
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ニッケルめっきが厚いだけ。 多分、ニッケルはワット浴の光沢ニッケルと思います。浴中の光沢剤のバランスが悪いと内部応力が大きくなり割れやすくなります。 また厚みについてもバネ材などではニッケル3μm以下が原則です。(経験値) このワークは多分バレルめっきかと思いますが、思いのほかバレルめっきは厚みのバラツキが大きく、その管理をしっかりしないとトラブルが発生します。
【質問1】C1720は高ベリリウム銅でリン青銅より強度のある材料です。通常 は簡単に折れることはないと思います。極度に硬化しているとし たら残留応力の影響でしょうか。t0.2と薄いので何度も変形加工 すると硬化して脆くなると考えられます。 【質問2】ばね性を持ったものと考えればよいと思います。 【質問3~5】添付資料参照下さい。 板曲げについては許容値が記載されています。確認してください。 時効処理は315℃ 2~3H,応力緩和は200℃位で処理 とあります。 300℃の温度は影響がでるかもしれません。 材料の状況を見て,適正な調質処理が必要だと思われます。 効果のレベルは機械的な試験で確認するしかないと思います。 銅線の事例を参考に添付しておきます。 http://www.mogami-wire.co.jp/paper/fatigue-01.html
お礼
回答ありがとうございました。 >何度も変形加工すると硬化して脆くなると考えられます。 現状の加工はプレス抜きで?外形抜き?穴抜き?曲げなので、繰り返し変形加工はしていません。 他に脆くなる要因としては残留応力ですが、調査する方法はありますでしょうか?
【質問1】 >全数ではなく、稀に脆く折れるものがありました から見て、圧延方向が効いてるのではないか? これに平行な曲げをすると割れやすい。りん青銅などでも硬い材料ほどその傾向が強い。 【質問2】【質問3】 素材自体にばね性を持ったものと考えて良く、熱処理するならアニール。 【質問4】【質問5】 はんだ温度では、ベリリウム銅のばね性や強度、伝導率等に影響しないはず。 根拠云々以前に、何回もやっている。 と、、、経験のみで調べずに書いたが、1の内容を確認してください。 回答(2)で既に出てるが、時効硬化処理は315℃ 90~120min となってるから大丈夫でしょう。これを冶具に使いハンダ着脱を繰返してるので http://www.actment.co.jp/baneset34.htm
お礼
回答及び追記ありがとうございます。 圧延方向(板目方向)は確認しましたが、斜め材料取りしているとのことでした。 また、はんだも長時間やるわけではないですし、一般的な使い方ですので、ベリリウム銅に影響は出ないと思いました。
お礼
回答ありがとうございます。 ニッケルめっきが厚いと脆くなったり、折れやすくなるのですか? めっきがはがれやすいものもあったので、気になっています。 ちゃーちゃ様、回答追記ありがとうございます。 現物確認を行うと、 ・めっき剥がれが発生しているもの ・板の厚みが異なるほど、下地のめっきが厚いものがありました。 (ばねっ気も左右異なるほどでした。) 管理を怠るとこのような厚みのバラツキや食いつき悪いものができてしまうのですね。。。 ということは、ベリリウム銅の脆さはニッケルめっきの悪さが有力かと思っています。