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円弧補間加工の径小問題について
- 円弧補間加工において、指令値通りに動かない古い設備の対策について相談です。
- 最近行った円筒壁面削りの加工で、指令した円弧補間径よりも小さい値で仕上がってしまいました。
- 新しい設備ではこの問題が緩和されることから、古い設備ではNCの指令値通りに動かない可能性が考えられます。皆様はどんな対策を取っているのか教えてください。
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>>理論的に径が減少することがわかっているということは >>理論上は「適当な径補正を入れれば主軸の描く円弧径は安定する」 >>のでしょうか? 答えはYESです。 機械が劣化して摺動抵抗が変化したりしなければ、同じ機械において 毎回に同じように半径減少します。 (ものの本によるとサーボの語源は召使だそうでして、毎回同じ誤差 を忠実に再現してくれます) 従って、半径減少量を実測して、ゲタをはかせればソコソコの補正も 可能ですが、直線送りと円弧送りの繋ぎ目に変な段差ができるので、 試行錯誤が必要となります。NCのオプションは多少なりともその アタリも考慮して補正します。
こんにちわ。 僕は経験談を書き込みさせていただきます。 同じ#50の機械で10年前に新品を購入しました。 3年ほどは輪郭制御を入れなくてもズレがあまりありませんでしたが、3年を過ぎたころから少しずつズレが出てきました。 そこでファナックの保守契約をしていますのでファナックに検査してもらいました。 検査していただいたのは、サーボの数値と実際の数値のズレを専用の機械で測定していただきまして、ズレの数値は100分の5ぐらいでした。 その時の対処方法は機械的には修理は無理(経年変化)なので輪郭制御で対応して下さいと言われました。実際に輪郭制御を入れると問題なく削れました。 今では、10年以上使用しています機械は数台ありますが、輪郭制御の入っていない機械はまったく精度が出ません。 ですので輪郭制御は必需品ですので使用するのをお勧めします。 どこまで古い機械かは分かりませんが、ファナックに一度問い合わせてみたらどうでしょう。 それとファナックの制御装置でF3000は実際には円弧切削では3000も制御しきれて無いと思います。(直線切削では問題無いですが。) 画面上の実速度は落ち込んでいると思います。 実際に輪郭制御を入れてF3000を指令してもRの大きさにもよりますが、 F1500とかF1000ぐらいまで落ち込みます。(1年前に新品購入した機械でも。)
高専の学生用の資料ですが、 ----- http://www.cc.sendai-nct.ac.jp/~ckuma/tech-doc/nc/NC-note2.pdf ----- 11ページの「3)円弧の形状誤差」に、 図付きの説明があって分かりやすいと思います。 対策としては、 許容誤差値を設定してそれを保証する仕様(輪郭制御・トレランス制御)を 利用されるのがベストと考えます。 送り速度・指令値・径補正値等の変更で対応する場合は、 加工後の形状を測定して確認する必要があるでしょう。
お礼
ご回答ありがとうございます。 高専の教科書にもなるくらい一般的だったとは。。。 ただこの資料の内容だと、ユーザーレベルでは困難な対策も多いですね(汗) とはいえ非常に参考になりました。 ありがとうございました。
工具のタワミの影響は2次的な要因と判断いたします。 ハードウエアー減速機構...?意味不明。 この不具合は、「円弧補間における半径減小」なる有名な現象です。 指令の送り速度が速いほど、円弧の半径が小さいほど径が小さくな ります。 原因は、昔の機械において、切削送り速度指令における加速度が低い ことと、サーボの応答性が低いことにあります。 (メーカor制御工学を齧った技術者であれば、機械のサーボ特性により 理論的な半径減小量が計算できます...私は忘れました) 特に15年ぐらい前のマシニングセンタは、加速度の向上を伴わずに 切削送り速度だけをUPさせたので、この不具合が顕著であると記憶 しています。10年ぐらい前から、切削送りにおける加速度の向上にも 配慮されるようになったので、新しい機械の方が半径減小の影響は少 なくなる傾向にあります。 機械メーカへ依頼して、補間前加減速とか高速高精度モード(フィー ドフォワード制御)などの、半径減小誤差を緩和できるNCオプショ ンを付加(お金がかかります)&調整して貰えば、70-90%は改善する と思われます。 (FANUC Series 15はハイエンドなNC装置なので、某かのオプション 機能が内蔵されている筈です) また、最大切削送り速度の値を下げる代わりに加速度を上げる方法も ありますが、機械のサーボパラメータを変更するので、ユーザが行う のは残念ながら難しいです。 さらに、円弧指令の直前にイグザクトストップを入れると、少しだけ 改善する可能性もありますが、現行の半径減小量から察すると、微々 たる効果しか得られないと考えます。 一番手っ取り早いのは、F500ぐらいに指令を下げることですが... 悔しいですね。 申し訳ございません。漢字の誤りを発見しました。 誤)半径減小 ←こちらで検索してもヒットしない 正)半径減少
お礼
ご回答ありがとうございました。 ちょっと調べてみたのですが、FANUCのサーボ取説にも載っておりました。。。 目から鱗です。 NCオプションの印加を試してみようと思います。 ところで、追っての質問で申し訳ないのですが、 理論的に径が減少することがわかっているということは 理論上は「適当な径補正を入れれば主軸の描く円弧径は安定する」のでしょうか? (もちろん切削抵抗や温度などの外乱は無視) よろしくお願いします。
ドゥエル(G04)を入れてみては、どうでしょうか? 先読みしてきちんと行ききれていない可能性があります。
お礼
ご回答ありがとうございます。 そんなパターンもあるんですね。。。 試してみようと思います。 参考になりました。
>>古い機械 >>S=5000、F=3000 ハードウエアー減速機構が付いてないと想像します >>同じツーリングでも新しい設備ではこの症状が緩和されるため 新しい機械にはハードウエアー減速機能が付いて緩和されている ほかにも 追随とか、先読みとかあるけど 簡単に言うと軌跡がNCの処理能力を超えてしまって軌跡が円ではない または 慣性の法則で刃物が追従していない ← 刃物が細く長いと起こりやすい 対策 ソフトウエアー減速を使う 簡単に言えば Fを落とす 計算式は自分で考えてください 出来れば Rに突っ込む手前で徐々に減速がいいけど まあそこまで出来ないと思う CAMの場合は CAM上に減速機能が付いてる のでそれを有効にする たぶんダウンで加工されていると思うが 最後の一発 アップで回る なども 効果的 ↑ 理屈を書くのは長文になるのでいやだ まあ、手組みっぽいので G41・G42を使っていると思うがオオボケかまして 工具径補正が間違ってました って話はないように
お礼
ご回答ありがとうございます。 減速機構については勉強しなおそうと思います。 先の回答にも記入したのですが、ワークの真円度プロファイルからは どうも真円のまま径が減少している寄与が大きい印象でした。 このことから「そもそもNCがついてきてないのかな?」とは うすうす感じてはいたのですが。。。 初めてのことだったのでなかなか信じられませんでした。 もう少しこの辺りを勉強しなおそうと思います。 参考になりました。
サーボ回路は原理的に、回答(1)的に言うと怠けてる。常に遅れがある 。送りが早いと特に顕著になります。 取説にグラフがあるはづです、最新の機種では回路の工夫で改善されてるものがあります。古い機械はそれなりに使うしかないです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 サーボモーターの取説まではチェックしておりませんでした。 もう一度チェックいたします。参考になりました。
>送りや径の指令値修正は最後の手段 人間はすこし頑張りすぎ、だが機械は怠けてる ?NCもスケール・フィードバック付きのクローズドループ制御でないものは、送りを司るモータ が回ったと確認すれば、実際の機械の動きは知らないよと怠ける。ボールネジのバックラッシュは 補正されるが、固定値だから完全ではない。 ?機械テーブルが正しく動いても、スピンドルと工具にタワミが出て近回りして怠けようとする。 ストレート壁面の削りなら、最初と最後を例外として途中でのタワミは一定するからバレにくい。円弧の削りでは最初から最後までバレにくい。 それに内側円弧は接触面が増えてタワミが出やすい。削り長さ>工具軌跡 → 工具の負荷が大きい ??が複合して、指令通りに削れないのは当然と言える。オフセット値の修正が必要。 プログラムは共通にしてマシン別に切換えるテクニックも有り。 古い機械はバックラッシュ補正値を見直すことも必要だが、それでも特に円弧送りは精度が良くならないことがある。 >同じツーリングでも新しい設備ではこの症状が緩和 ?の工具だけのタワミだけは新旧共通としても、他は違いとして出ているのでしょう
お礼
ご回答ありがとうございます。 実は真円度も測定しておりまして、 もちろんバックラッシュの影響も認められたのですが 分析した結果、径への寄与度は支配的とは言えないレベルでした。 ?以外の違いというものがなかなかイメージできなかったのですが モーターのフィードバックに関係していたのですね。。。 参考になりました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 生の経験談で非常に参考になります。 ズレが0.05、送り1/2は驚きです。 早速測定の段取りを組もうと思います。 直線切削の経験で決めた加工条件は、 円弧のときにはそのまま使えないのですね。。。 (それなりに配慮したのですが設備がここまでついてこないとは。。。) 苦いですがいい経験になりました。