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工具材料についての基本的な質問と略称についての疑問
- 工具材料には炭素工具鋼(SK)、合金工具鋼(SKD、SKS)、高速度鋼(SKH)、超硬合金などがあります。合金工具鋼の略称SKSは一体何を指しているのか、また超硬合金以上の工具材料にはこのような略称は存在するのでしょうか?
- 超硬合金の略称であるP種、M種、K種の由来についても疑問があります。何故このような略称が使われているのでしょうか?
- 工具材料についての基礎知識を持つことは重要ですが、略称についての疑問は初学者にとってもよくあることです。略称の意味や由来を知ることで、工具材料に対する理解が深まるでしょう。
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回答1のsvo002さんのおっしゃる通りです。工具材料に関するJISは、すでに時代の波に乗り遅れております。工具の使用条件の変化に対応して新しい鋼種が開発され、それぞれのブランドが汎用化しております。たとえば、JIS SKD11は、被削性や焼もどし軟化抵抗性を改善した大同DC53,日立SLD8が。JIS SKHxxの粉末ハイス化(日立HAPxx,大同DEXxx,など)による高性能化など。超硬についても、P,M,K,はJISにきめられた用途別分類記号ですが、コーテイング超硬、サーメット、ダイヤモンド、CBN焼結などによる各メーカーのブランドが一般化しており、部品加工の高速化、高精度化、コスト低減に寄与しております。急速な進歩を続ける自動車などの産業に用いる工具材料に、時代遅れのJISを基準に考えたら激しい競争に打ち克つことは出来ません。工具材料の各メーカーサイドとの情報交換などにより新しい展開をお奨めします。以上。
SKSは、日本語では特殊工具鋼「特工」と呼ばれています。 JIS制定時、SKは鉄鋼メーカーが作っていたのに対して、SKSは特殊鋼メーカーが作っており、同じ炭素鋼のカテゴリーであるものの、特殊鋼メーカーの主張で、カテゴリーを分けたと、大和久先生の本には書かれていましたね。 超硬にもJIS分類はありますけど、その後の超硬メーカーが細かく種々のグレードを開発したことに対応した見直しされていないので、JISで指定することに意味が無くなっているのが現状だと思います。 基本的な鋼種で、各メーカーで製造している鋼種であれば、各メーカーの合意し易くJIS化は比較的容易ですが、開発鋼種でしかも特許等で保護、制約されている場合は、各メーカーの思惑、利害が対立して、JIS化は困難になります。
SKSはSteel Kougu Specialです。ほかにSKT(鍛造)もあります。 ちなみに SKDやSKHは材料メーカーの開発スピードにJISの改訂が追いつけない状態です。これらの特殊鋼は大同特殊鋼や日立金属の鋼材名を指定したほうがより使用目的にマッチします。 DC53やSLD8のような4Cr系はハイスに近い硬さを得られているし、ハイスも粉末ハイスや溶性のなかでもマトリックスハイスといったものも出ています。JISの勉強も結構ですが、JIS規格にあっても実際には流通していない鋼材もあるので、各メーカーの鋼種を勉強したほうが役に立つと思います。 超硬合金も同様で、JIS何種よりも、メーカーの鋼種を指定します。 いくつかメーカーHPを紹介します。