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切削速度について教えて下さい
- 切削速度とは、金属加工において刃物が回転する速さのことです。
- 切削速度が足りないと、刃持ちが悪くなります。
- 切削速度が上がると、切削抵抗が減り、仕上げ面が良くなり、刃の寿命も伸びます。
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「切削速度が上がると、切削抵抗が減ると」言われていますが、物理学的には説明しにくい現象でしょうね。 6~15φのSUS303、F0.032、取りしろ片肉2の時 低速(低すぎ)(周速20-60m)では、 刃物は被削材とこすれ磨耗します。構成刃先も大きくなりすぎます。 刃物がもたないので、さらに周速を落としたりしてみるのがこの範囲。 中速(ちょうど良い)(周速50-150m)では、 刃物に構成刃先を生成して、刃物の持ちが良好と(減らなく)なります。 構成刃先が大きく、製品がバラツクのもこの範囲。 刃先形状に頭をひねります。 油剤を良いものに替えて、小さな構成刃先とし、周速も上げます。 高速(早すぎ)(周速120m~)では、刃物がチッピングをします。 刃先温度による、磨耗、劣化がはげしくなります。 周速については、材料、取りしろ、送り、面疎度、公差、刃具、技術者の技量、油剤、などによって、上下します。 低速から中速に移るポイントでの話として、今まで刃物が減っていたのに、ぐんと減るのが少なくなりますから、これを言われているのではないでしょうか。 切削場面では、材料、刃物、油剤のみが、介在し、それぞれの要素が好条件では、中速のポイントが135~145mとなり、悪条件では、中速のポイントが60~70mとなるようになります。 この、ポイントを見きわめられるのが、技術者の技量かと思われます。 刃物具メーカーのカタログの上限でできるようにするのも、油剤によります。 蛇足ですが、刃物の研究はしますが、油剤の研究までしていないのが、技術者ではないでしょうか。また、それに応えられる油屋も少ないのも、現実かと思われます。
- 参考URL:
- http://www.lcv.ne.jp/~fuyos/
特殊な鋼材で無い限りでは周速度は低すぎると構成刃の発生原因となり、脱落と同時に刃先のマイクロチッピング、コーティング薄利が発生し、寿命の低下につながり 高すぎると発熱で刃先が軟化して摩耗が早くなります ちょうど良いのは構成刃が成長しない程度の刃先の発熱で加工する事でしょう 一般に適正範囲内での周速では周速が高いより低い方が刃具寿命は延びます ちなみに切り込みが少ないと上記の減少はてきめんです (適正範囲は刃具メーカーのカタログに有ります)
お礼
どもありがとうございます。 他の方の指摘同様、上げるだけではだめだと、勉強不足を感じております。 ところで、おっしゃるとうりに、適正範囲というものがありますね。 その範囲内でも工具の持ちやら、面の仕上がり、いろいろです、 いつもその可能な範囲で条件を上げていく、ってことにいつも四苦八苦しております。 たとえば、ねじ切りだと毎回材料(うちはSUSが多いんです)の違いと使う機械の能力でベストの条件を探る作業をかなりの時間を使ってしまいます。 回転数を上げて良いのか下げるべきか、1回目のパスの切り込み量、パスの回数、 自分はこういうのが以外と好きなんですよ、だから自分の段取りは効率が悪いと言われてしまいますけど……(W
私なりに答えさせて下さい。 私は被削材中の金属元素と摩擦熱が関係しているとにらんでいます。 S(硫黄)・Mg(マンガン)・その他などの快削性を出す元素が、切削時の摩擦熱により刃先前で、その金属元素が単体・複合体に変化し脆く(もろく)なるようです。 金属の持ち味を殺さないように快削成分を添加していますよね。そうしないと加工で苦労しますしね。 ミルシート上で 低周速=低温 高周速=高温 即ち、低温でも温度が高過ぎてもNGとなると思います。 こんな事ご経験ありません?
お礼
どうもありがとうございます。 快削成分については、以前どこかで読んだんですが、 比較的低温(低温と言っても切削で発生する熱のレベル)で溶出して素材が脆くなると共に、潤滑機能も有るとかなんとか(うろ覚えでごめんなさい) 摩擦熱が関係しているんだとすると、重切削用のチップで広いランド幅は、 発熱しやすいので有利ですよね、きっと熱が関係すると言うその辺は確かに大きな理由だと思います。 近頃は、快削成分が環境に良くないと敬遠されがちで、加工する側からしたら頭が痛いですよね。 というか、現実に困っている問題も有るんですが……それはまた別の機会に。
こんにちは 一概に 切削速度が上がると、切削抵抗が減る とは言えないようです FC系ですと若干ですが速度が上がると抵抗は下がるようです 低炭素鋼ですと低速切削では構成刃先の発生から抵抗が下がるようです 高速切削では構成刃先が消え切削抵抗は大きくなるようです チタンなども同様に速度があがれば抵抗は増えるようです ところがアルミでは同じ構成刃先が原因ですが逆に 高速の方が切削抵抗は下がります 組み合わせが色々ですからね~
お礼
どうもありがとうございます。 そか、一概にはいえないとは、勉強不足でした、構成刃先という2次的な物が影響するんですね。 ところで今まさに、アルミの加工をやっております、 そういえば、確かに構成刃先ができてます、キリコが扱いやすいので平ギリ(6m/m)をつかっているのですが、切れ歯のところにまるですくい角のように構成刃先がありました、言われてみればなるほどですね。 そういうことならこの後は少しづつ条件を上げてみようかな(^^; それと、通常チタンの場合、うちでは三菱のVP系コーティングとかを使っているんですが、いっそ窒化チタン系の金色のコーティングで溶着させて構成刃先をわざと作るというのは邪道でしょうか? まぁ、安定した仕上げ面は期待できないと思いますが……
かずひこさんにちは 物理的な理由はよくわかりませんが、切削速度を上げると発生する熱量が増えます。 切削工具は発生する熱により、被削材の硬度を下げ、その硬度差を利用して加工しているので、切削速度を上げて熱量が増大すると、切削抵抗が低減されるのではないかと思います。 同様の理由で、柔らかくなった被削材は変形しやすく、キリコが良くカールするために、分断されやすいのではないかと思います。
お礼
ありがとうございます。 なるほど、硬度を下げるですか、柔らかくではなく脆くと言ったところでしょうか。 切削条件を上げ過ぎると、工具自体も脆くなる、だからそれ以下というところで適正な切削条件と言う物がでてくるわけですね。
ドリルの切れ方の差は、私は「力のモーメントの差」と 思います。外周側にいくほど距離が大きくなります 距離=うでの長さ(L) ∴同じ力でもLが大きいほど 力のモーメントが大きくなる。 又、旋盤の場合は「材質」「硬さ」等でずいぶん切削性は 変化すると思います。 快削鋼という材料もある位ですから… バイトの切れ味と被加工物の切削性能の見極めが重要と思います。 経験と知識を要すると思います。 削る時に被加工物の表面が凹むのではなく、バイトで疵が入る位で ないと(バイトが突っ込む)尚且つ、バイトの刃先が損傷しない状態が 最良と思います。 そう考えると千差万別の組み合わせ(バリエーション)がありますが 仕事ですから納期もありコストもありますから「のんき」な事も 言えませんヨネ 又、被加工物の表面粗さも重要でしょうネ 荒れた表面でも硬さが無ければ問題ないでしょうが… 摩擦熱でバイトが熱変化しないような条件も必要でしょう (セラミックは別) 底が深いお仕事ですネ ご精進ください。
お礼
ありがとうございます。 ドリルの場合外周寄りの方が、材料に食い付く力が強いってことですね<モーメント またバイトの切れ味と言う意味では、レギュラーとSUS用の強ねじれのドリルを考えたら良いんだと思っています、強ねじれ(すくい角小)は切削抵抗が小さく発熱が少ないため、切削条件を上げられる…… じゃ、全てのドリルを強ねじれにしたらいいのかなというと、コストの問題にかかわってくるので、そもいかん。 町工場の2代目としては頭が痛い問題です、 はい、精進させていただきたいと思います。
お礼
どうもありがとうございます。 加工というものは、奥深さみたいな物が有りますね、 やはり経験からくるノウハウは重要だとおもいます。 それと油剤ですが、おっしゃる通り不満が無ければOKになってるのが現状でしょう。 実際の現場で刃物を付け替えて試すのは何とかなると思うのですが、 さすがに油剤を入れ替えながらと言うのは、手間を考えたら難しいですものね. 自分も、知り合いのところで具合を聞く程度です、 切削条件がちがうから、比較しにくいのですけどね。