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SUS304BAについて知りたい。初歩的な質問です。
- SUS304BA(生材)の曲げ強度が弱くてフックの形状がコの字形状なのですが、簡単に曲がって元の形状には戻りません。
- SUS304にはどのようなグレード等があるのか、SUS304BAとは何かについて知りたい。
- 肉厚を厚くする前に熱処理して強度を増す検討についてのアドバイスが欲しい。
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ちょっと違ったアプローチです。 コの字を開くように力がかかって曲がってしまう場合、力がかかる点がコの字の左端のときに最大の曲げ応力が発生します。 コの字をムの字のように直角より小さな角度にすれば力がかかったとき作用点はコの字の右(コーナー部)に移動するので曲げ応力は緩和されます。 部品Bの引っ掛かり部が丸棒とかであれば効果が期待できます。
#4です。 スプリングメーカーでないところに依頼するのでしたら注意が1点。 バネ材の場合、通常残存応力除去のため350度で15分程度の熱処理を行います。熱処理しないもので問題なく使用できればいいのですが・・・。
#3の者です。冷間加工すると硬さが上昇するというのは間違いがなく、その一例として数字を提示しました。ただ、温度などの条件によっても上昇の程度は異なると考えられますので、その点はご注意ください。一般的なデータでしたら、ステンレス鋼便覧などに多数の記載があります。 実際にはプレス加工という冷間加工によって強度が上がる事を期待すべきと思いますが、それによっても曲がってしまうようであれば、先に示したとおり肉厚アップか材質変更が必要になると思います。
お礼
ありがとうございました。勉強になりました。
材質については、充分でてますのでパスして 形状と板厚ですが、どちらにも制限なりこだわりがあるのでしょうか? なければ、板厚をあげるのがコスト面でも設計変更面でも有利です。 板厚に制限があるのであれば形状を変更すれば良いと思います。 曲げ形状の工夫や耳を付けたり、リブを入れたすれば変形を防ぐことはできるはずです。 ただ、コストはアップします。 板でなくてもいいのなら、棒で加工もできると思います。 ただ、材質から見て化粧が必要なところでしたら、最初に戻って板厚アップが正解でしょうか。
程度によりますが球状の凸出しはバネ材でも出来ると思います。高さが必要ですと無理だと思います。 板厚0.5でどの程度まで高さが出るかはわかりません。 曲げRが小さいと無理ですが90度曲げも 可能です。申し訳ありませんがリブ加工についてはわかりません。 SUS304のバネ材も1/2H、3/4H、Hと3種類あります。 球状の凸加工があるのでしたら、一番柔らかい1/2Hがいいと思います。 バネ材の加工は板金メーカーでなくスプリングメーカーに依頼したほうがいいとおもいます。 SUS304 1/2HでHV280±20ぐらいの硬度です。
お礼
ありがとうございました。この話しを基に板金メーカーさんと話しをしたところ、出来ないの一点張りだったのですが、3/4Hでやってみることになりました。
BAについては、既に詳しい回答が出されているので省略します。 SUS304は、熱処理によって強度を増す事が困難な材料です。それはオーステナイトという組織の為で、簡単には”焼きが入らない”という言葉で説明できます。 一方で、冷間加工をする事によって強度を大幅に増す事が出来ます。手持ちの資料で、SUS304の圧下率とビッカース硬度の関係があります。 圧下率0% 170Hv 圧下率50% 370Hv この様に、冷間加工をする事によって硬度、すなわち強度が大幅に変化します。 冷間加工によって強度を増す事が可能である場合は、選択肢の一つになると思います。選択肢にならない場合は、肉厚を増すか、材質を変更せざるを得ないと思います。
お礼
ご回答ありがとうございました。 SUS304は焼きが入り難いのですね 参考になります。また再度初歩的な質問ですが、圧下率ですが板厚を伸ばすということですか?0.5の板厚を0.25ミリにすると硬度が倍以上になるということですか?また硬度アップした後で、プレス加工時の弊害はありませんか?よろしくお願いいたします。
◎SUS304-BA,2B,B,D,HLと材質の後に続く記号は、冷間圧延後の表面仕上げです。 全ての板は次のような行程でつくられます。 ?熱間圧延板(ホットコイル) 圧延工程の概要は、電気炉で溶解精錬をして成分を調整し、連続鋳造で溶鋼から連続的に鋼塊を作り、圧延機で薄鋼塊(スラブ)にします →これを再加熱→粗圧延→再加熱→熱間圧延→焼鈍→酸洗いの行程をへて熱間圧延板が出来ます。 ?冷間圧延板 熱間圧延板をさらに冷間圧延→再焼鈍→再酸洗いをへて作ります。 この段階から、調質圧延(1/100mm程度の圧延)だけでをやめたものは、酸洗いの面がのこり表面仕上げではD材(ダルorダ-)と呼ばれます。この仕上げは特注となります。 さらに、表面を圧延した場合、2B(ツビー材)と呼ばれ最も市場流通性のある材料です。市販材です。 また、サンドペーパーで表面を細かく傷をつけたような仕上げHL(ヘヤライン)等はつや消しの装飾用として指定することもできます。 さて、BA材ですが、この材料は、熱間圧延後の焼鈍行程から全く異なります。水素中で酸素と全く遮断した状態で熱処理を行います。このため、鏡のようにきれいな材料となり、建築や装飾品に使われます。BA(ブライトアニーリング)と呼ばれ、光輝熱処理といいます。 SUSで300番代はオーステナイト系で、熱処理で硬度を上げることや強度を高めることができません。しかし冷間加工(塑性加工)を行い加工硬化させることで強度を加工前の2倍以上にすることも可能です。 ただ単純に曲げることでは、強度アップは望めませんので、形状を考えるか、メーカーの言う通り板厚を増やす必要があります。 生産個数が多ければ、取り付け寸法などを考慮して、冷間加工(プレス製品化)をすることにより、板厚を増やすことなく強度アップが図れることは容易にできます。 きれいな仕上げ面が必要な場合、加工終了後バフなどで仕上げます。(なべ・かま)
お礼
ご回答有難うございました。わかり易く説明していただきましたのでとても勉強になります。また質問ですが、ステンレスのバネ材(CSP表記?)ですが、プレス加工する際に、リブ加工や90度の曲げ加工、球状の凸形状が出来ないと加工メーカーに言われています。その場合は、SUS304の生材で厚みを増すのが良いのですか?
末尾のBAは光輝熱処理によって表面光沢を美しく するもので強度に寄与するモノでは無いと思います。 またSUS304は通常は熱処理によって強度UPを計るのに 適した材料ではありません。 やはり形状の見直しが最適かと思います。 フック形状・相手との組み合わせが見えないので アドバイスは難しい所ですが、厚みUPも効果は 有るでしょうが、期待するほどでもないのでは?
お礼
回答ありがとうございました。BAとは強度の目安ではないのですね。金属メーカーに聞くとBAだから強度は・・・と言っていましたので。
お礼
ありがとうございました。