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ハイドロカルチャーのハイドロボールの使用期限は何年ぐらい?
- ハイドロカルチャーのハイドロボールの使用期限について知りたいです。
- ハイドロボールを使い続ける期間はどれくらいでしょうか?
- 3年経ったハイドロボールは使用できるのか知りたいです。
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使用期限というのはありませんが、基本的に植えている植物の植え替え時にはいったん使用終了でそのままでの使い回しは出来ませんので、その都度洗浄・消毒・乾燥をご自分で行って保管しておけばまた次回にも使え少なくとも3回くらいは問題なく使えます。私はそれ以上の回数使った事はまだ無いのですがおそらくもう何回は使えるのではと思うのですが・・・。 耐久性の方はハイドロボールの製造元・販売元により違ってくると思います。 ハイドロボールは頁岩(けつがん)という堆積岩を丸く加工してから高温で焼成したもので素焼き鉢などの様な一種の焼き物製品です。販売されている焼いて作られる人工土としてはセラミスグラニューと言う不定形な粒状の製品もありますが、こちらは外国産の粘土を焼いて作られるのだとか。 堆積岩は泥が変成した物ですし粘土も高密度な泥の塊ですから、どちらの製品も一見使う目的が似ている様に感じますが、セラミスの方は全体に穴が無数に空いています。ハイドロボールの方は焼く前は岩であり小さく砕いて角を削って丸くし粒を揃えてから焼くので磁器製の食器の様にあまり多くは水を吸収せず表面を濡らす程度で容器の底に少し水を溜めておくハイドロカルチャー栽培(一種の水栽培)に使われますが、セラミスの方は水を底に溜めない「土栽培の一種」での使用目的で水はセラミスの一粒一粒がスポンジの様に水分をたくさん吸収して保持し、その水分を植物の根が必要な時にゆっくり吸収できて水分が減って乾いていく時に空気の入れ替えも行われます。なのでハイドロカルチャーではハイドロカルチャー用の水耕栽培苗を使って植え容器の底に根腐れ防止剤を入れたり水位計を付けたりしますが、セラミスだと土で栽培した苗で土が少し残っていても植えることが出来、底に穴の無い容器を使う場合でも根腐れ防止剤も水位計も必要なく、水を過度に与えすぎつづけない限りは菌の繁殖が少なく根腐れの心配はありません(腐敗菌は嫌気性のが多いので通気性が良ければ殖えすぎない)。ただ、穴のある容器を使っての栽培だと乾燥しすぎるので植えられる種類が限られ上手に育てるにもコツがある様です。 どちらも材質は一種の焼き物と言えますが水を吸収できる度合いが違い、性質としてはハイドロボールは石寄り、セラミスはテラコッタ鉢の材質・性質に近いと思います。 ハイドロボールは良質な製品なら高温・長時間焼成されていて硬くて容易には崩れたりしません。ただ100円均一の店で扱う様な安価な製品だと質が悪いものがあり、おそらく外国製で原料自体が悪いか焼成温度が低めか時間が短めなのか強度の良くないものも時折見受けられます・・・。 安価な製品でない限りは耐久年数は3年を楽に越し定期的な手入れさえ怠らなければ、割れたり削れたりせず形をとどめているうちは繰り返し使える事でしょう。 ただ栽培に使っているうちに何か不都合を感じ、それが古いハイドロボールが原因?と感じたなら次回の植え替え時に新しいものへと変えた方が良いです。何よりも植物の元気さの方最優先ですから。私は何度か洗い繰り返し使用した後のハイドロボールは洗浄・殺菌・乾燥後に多肉植物の大株の鉢植えの化粧砂として表面にだけ敷いていました。多肉植物専用の土が表に出てこないので葉の間に挟まったりも無く根元も適度に隠れて見た目もまあまあでした。 問題なのは強度よりも使い方と手入れの方法なのです・・・。 ハイドロカルチャーは長期間溜まり水に晒されるので表面に雑菌が付いたり緑色の藻やカビが生えてくることが有ります。栽培して数年で底に敷く根腐れ防止剤の効力が弱まるころにはハイドロボール自体も汚れてきます。表面もそうですが内部にもある程度菌や汚れが浸透していて、長く植え替えせずにおいた物だと入れている容器の内側などに汚れが付着しますがハイドロボールの方はもうかなり汚れています。なので、酷く汚れない様に植えられている植物の種類ごとの植え替え時を守って、その時にハイドロボールは全て違うものと取り換えてしまいましょう。 植え替え時には新たに購入したハイドロボールか(使用前に一度洗って付着している粉などを除去)、使った後に綺麗に洗って消毒し保管していたものに植え付けます。植え替え時に一度出したのをまた入れ直したりのそのままでの使い回しは絶対行わない事。 使用後の物の洗い方ですが、安価だった強度の劣るものは途中で割れるかもしれないので洗わずに廃棄してしまった方が良いかも。 ハイドロボールの一度使ったものはただ洗うだけではいけません。しっかりと洗浄した後に消毒作業をします。洗う量により容器の大きさは変わりますが熱湯が入れられる耐熱性の材質でハイドロボールの量の2倍以上入る容器へ入れて(蓋に成るものも用意)、水はハイドロボールがひたひたに浸るより1~2割程度多めに入れます。水は多すぎては擦れず洗いにくいですし少ないのも抵抗が大きく成り混ぜにくく作業がしにくくなります。 水の中のハイドロボールがお互い擦れるように全体を大きく手で混ぜていきます。無理に擦りすぎても良くありません。手にはゴム手袋などはめておくと良いでしょう。 しばらくジャラジャラと混ぜて洗っていると水が目立って汚れはじめるので水をほぼ全て捨て、また新たな水を入れては混ぜすすぐのを何度も繰り返し水がすっかり綺麗になるまで洗います。洗剤などは使わない方が次に使うときに安心して使えます。 汚れの無い細かな粒の砂を最初から一緒に入れて少し水を多めで洗うと砂がハイドロボールの表面を研いでくれ洗うすすぐ回数が減って早めに水が綺麗になると思いますが、その分混ぜにくくなると思います。砂の粒の材質の硬度や角の取れ具合によってはハイドロボール表面に細かい傷が付くかも・・・。 洗い終われば砂が通る大きさの目の篩の上へ全てを流し入れてその上から水をたっぷりかければ砂だけが下に落ちていくので分けられます。洗った砂も乾燥させれば他の園芸作業で使えます。 洗いあがったハイドロボールの水をほぼ切って容器へ再び入れたら熱湯をハイドロボールの容量以上(できればたっぷり)注ぎ込み熱湯消毒します。本当は容器ごと火にかけて数十分沸騰させ続ける煮沸消毒ができると殺菌効果が高まりますが、最近は屋外で火を炊くのはどこの地域でも規制されているので屋外で火を使うなら最寄りの消防署へ確認を。 熱湯を注いだり煮沸後は洗っておいた蓋をして、上からビニールを被せて紐で固定し密閉してお湯が冷めるまで待ち、その後水を捨てたら容器から出してできればすぐに乾燥させます。 乾燥はできれば晴天の気温の高い日中に屋外にビニールシートなどに薄く広げ日光消毒も兼ねて行いたいところですが、無理な家もあるでしょうからマンションのベランダなどなら、洗っておいた玉ねぎの網袋など目の細かい網状の袋に詰めて濡れたまま洗濯物干しなどに数日吊るして乾かすのでも構いません。粒のすべてが完全に乾いているのが確認できればすぐまた栽培に使えますが、保管するときは清潔で丈夫な袋や容器に入れて湿気の少ない所へ。もし何年も使わず置いてあっても使用前に一度洗えば問題ありません。もし使っていない古い電子レンジが有るのなら洗った後のハイドロボールを数回に分けて濡れたまま数分加熱するとしっかりと殺菌できて熱く成っている分、後の乾燥も少し早まります(発火の危険性が有るので乾燥目的のみには使えません)。電子レンジは有機物が含まれる土の再生時の殺菌・殺虫作業にも使えます(土を湿らせてから加熱し自然乾燥の事)。ただし金属系の鉱物が含まれる土は加熱できませんのでご注意下さい。 セラミスの場合だと使用済みだと内部の穴にいろんなものが詰まってしまっている可能性が有り、詰まっている物は洗っても取り切れませんし穴が多い分強度も少し劣るので結構削れてしまうかもしれませんから基本洗って等の使い回しは出来ません。 ハイドロボールやセラミスを捨てる際は燃えないゴミか地域指定の方法で処分して下さい。地域によってはリサイクル目的で古土を回収してくれる地域もありますが有機物が含まれないのでそれには出せないと思いますのでご注意を。 ハイドロボールなどの水栽培では案外菌類が繁殖しやすいので可能なら長くても3年に一度くらいの割合で植物を植え替えて綺麗なものと取り換えるのが望ましいです。あまり植え替えせずにおくと人間にとって害のある菌が多く殖えてしまい乾くと空気中を浮遊しますから人が吸ってしまい肺炎などの原因となる事も・・・。 作業が面倒なら毎回の植え替えには新しいものを使えば良いのですが一度だけ使って捨てるのも勿体なく、費用も安く済ませたいのなら上記の方法で必ず洗浄・消毒をして下さい。
お礼
凄く丁寧な、ご回答に感動致しましたm(_ _)mわかりやすく、良い勉強をさせて頂きありがとうございました。