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励起子束縛エネルギーについて

半導体のGaN、ZnOなど励起子束縛エネルギーが大きいからいいなどとの話を聞きますが、励起子束縛エネルギーとは励起子を破壊するのに必要なエネルギーなのでしょうか。 また、このエネルギーが大きいとどういった利点、欠点があるのでしょうか。 なんとなく、束縛のエネルギーが大きいと、電子と正孔が一緒にいる確率が高くなって発光効率が上がるような気もしますがどうなのでしょうか。 調べて見ると、LEDなどの発光デバイスに、GaAs系が広く使われていますが、これば束縛エネルギーが前者に比べてかなり小さいみたいです。

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  • photon3
  • ベストアンサー率50% (1/2)
回答No.2

励起子は伝導帯の電子と価電子帯の正孔がクーロン力で互いに引き合って結合した複合粒子です。自由励起子では、その重心は結晶中を自由に動きます。一方、相対運動に関して、電子と正孔を互いに引き離すのに必要なエネルギーを励起子束縛エネルギーと呼び、結合の強さの目安を与えます。束縛エネルギーが大きい励起子ほど電子と正孔間の相対距離が小さくなります。 さて、励起子では電子と正孔が互いに近くにいるので、再結合の確率は、自由電子と自由正孔の(偶然の)出会いよりはずっと高く、より高い発光効率が期待できます。ここで大事なのは、通常の半導体素子は有限温度の環境にあるため、室温では約30meV程度の熱的刺激を頻繁に受けることです。したがってこの熱エネルギーよりも小さい励起子束縛エネルギーをもつ半導体では、室温では励起子はほとんど熱解離を起こしていて存在せず、励起子消滅による効率の良い発光は期待できません(たとえばGaAs系など)。一方、GaN、ZnOなどは30meVを超える励起子束縛エネルギーをもつため、室温でも励起子が存在し、より高い発光効率をもつ半導体素子が得られるのではと期待され、近年盛んに研究されています。なお、GaN系はすでに実用化はされていますが、実際の発光過程が励起子消滅なのか、電子・正孔再結合なのかは良くは判っていません。また、t-ripperさんの回答にある「束縛励起子」という言葉は、励起子が(励起子のidentityをもったまま)不純物・欠陥に捕まったものを示します。すなわち重心運動が束縛されたものです。

sunny_day
質問者

お礼

大変詳しく答えていただいてありがとうございます。 もやもやしていたものがすっきりしました。

その他の回答 (1)

  • t-ripper
  • ベストアンサー率33% (26/77)
回答No.1

色々な話がぐちゃぐちゃになって混乱しているようですね。 まず、束縛励起子とは何か というあたりから勉強し直すと良いと思います。 補足しておくと、 ZnOはエキシトン発光で GaN、GaAsなどのLEDは電子・正孔の再結合による発光です。つまり、励起子の束縛エネルギーうんぬんという話をするのはナンセンスです。

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