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英国の右翼と左翼
英国では、EUからの離脱か残留かを巡って国民的な議論が起き、国民投票がされるそうです。 EU残留派＝現状肯定＝保守＝右翼 EU離脱派＝現状否定＝革新＝左翼 という概観は正しいでしょうか？ 右翼残留派の国会議員が左翼離脱派（しかも暴力を肯定する極左）に暗殺されたそうですが、どうして左翼は言論に依拠せず、暴力で事態を変えようとするのでしょうか。 英国の左翼に詳しい方より、EU離脱国民投票に関して、解説していただけるとありがたいです。
- Mokuzo100nenn
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＞EU残留派＝現状肯定＝保守＝右翼 EU離脱派＝現状否定＝革新＝左翼 という概観は正しいでしょうか？ イギリスのEU離脱に関する賛否を政治的な「右派・左派」の座標軸だけで判断することは困難です。EU残留派＝現状肯定 EU離脱派＝現状否定 というところまでは正しいでしょうけれど、その先は違います。 例えば今のキャメロン首相の率いる政権は、右派である保守党の政権ですが、保守党の閣僚のなかでも賛否が分かれていて、キャメロン首相やオズボーン財務相など多くは残留支持ですが、ゴーブ司法相など離脱を支持している閣僚もいます。また保守党の有力者であるボリス・ジョンソン前ロンドン市長は離脱キャンペーンの中心人物です。さらに保守党よりも右派であるイギリス独立党（UKIP・ファラージュ党首）は離脱を強く主張しています。 一方左派である野党労働党は、コービン党首をはじめ国会議員の多くが残留を支持していますが、労働党の支持層にも離脱支持派が相当数います。つまりEU残留派にも離脱派にも左右両方が混在していて、一概に右翼はこちら、左翼はあちらとは決められないのです・ 先日保守党のメージャー元首相と労働党のブレア元首相とが合同で、残留を訴える呉越同舟の訴えを北アイルランドで行ったことからもわかるように、この問題の賛否の分かれ目は、伝統的な「右派」「左派」の概念ではうまく説明できません。むしろ「世代」による差が大きいと指摘されています。 イギリスがEUに加盟する以前のことを知っている年配の世代ほど、過去の栄光の復活を信じて離脱支持派が多く、ものごころついた時から自国がEUの一員であり、その利点を享受してきた若い世代ほどそれが当然だと考え、現状に肯定的で残留支持派が多いと言われています。最新の世論調査でも、全体では賛否が拮抗していますが、65歳以上では離脱支持が、20代では残留支持が明らかに多くなっています。 さらに地域的な差もあり、世界的な金融街があるロンドンを除くイングランドでは離脱支持が、スコットランドやロンドンでは残留支持が多い傾向があると指摘されています。 なお先日殺害されたジョー・コックス下院議員は労働党ですので、どちらかといえば「左派」です。彼女は残留支持を訴えていました。殺害容疑で訴追されているトーマス・メア容疑者については詳細は捜査中ですが、事件の際ブリテンファーストと叫んでいたという目撃情報や、極右思想の影響を受けた可能性について警察が調べているという報道もあり、容疑者は少なくとも「左翼」ではありません。 ＞右翼残留派の国会議員が左翼離脱派（しかも暴力を肯定する極左）に暗殺されたそうですが、どうして左翼は言論に依拠せず、暴力で事態を変えようとするのでしょうか。 これは事実ではありません。
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- titokani
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#3です。 >英国では右翼が革新で、左翼が現状維持ですか。 >判りにくいですね。 そう考えるから判りにくいんだと思います。 ＥＵ，ＥＣ以前にさかのぼって、大英帝国の栄光を求めているのが右翼≒保守という感じだと思います。
お礼
なるほど。 左翼が国体を弱体化させるEU加盟をしたので、国体の護持を希求する右翼が、間違った政策（＝EU加盟）を改めようとしているのですね。 局面的にはEU加盟を否定する離脱派が革新に見えますが、EU離脱こそが保守本流ということですか。 どうもありがとうございました。
- titokani
- ベストアンサー率19% (341/1726)
>EU残留派＝現状肯定＝保守＝右翼 >EU離脱派＝現状否定＝革新＝左翼 >という概観は正しいでしょうか？ 逆でしょう。 右派が離脱、左派が残留と思います。
お礼
英国では右翼が革新で、左翼が現状維持ですか。 判りにくいですね。
- meido2010
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イギリスの場合は日本に似ていて大陸から離れた島国ですが、その国家は ４か国の連合国家なんですね。 昨年、グレートブリテンからスコットランドが独立しようと選挙になって、 結局独立派しませんでしたが。 イギリスは歴史からみれば、いつも戦争や紛争をやっていた。というイメージ があって、大陸のフランスやドイツとのいがみ合いは深刻なんです。 EU自体、大陸の思惑でできあがったものであり、イギリスは後発で乗った 国です。それをまたぞろ移民問題で言うことを聞くのか。という国家主義的な 思想が続いているのも仕方ありません。 右翼がEU残留でまとまっているか。と言えばそうでもありませんし、左翼が EU離脱かと言えばそうでもありません。 そのあたりが混沌としているのですが。
お礼
＞右翼がEU残留でまとまっているか。と言えばそうでもありませんし、左翼が EU離脱かと言えばそうでもありません。 たしかに混沌としていますねぇ。 どうもありがとうございました。
- hekiyu
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EU残留派＝現状肯定＝保守＝右翼 EU離脱派＝現状否定＝革新＝左翼 という概観は正しいでしょうか？ ↑ 正しくありません。 ウヨクというのは保守のことでしょうが、保守という のは、伝統、習慣、常識といった歴史的に培われて 来た価値を守ろうとする思想です。 これに対して、サヨク、つまり革新は、伝統にこだわらず 良いと思ったことはどんどんやっていこう、という 思想です。 ＥＵを押し進めることは、国家の存在を希薄化 します。 つまり英国なら英国の伝統、習慣、常識といった 歴史上の価値を失う、ということです。 だから、これはサヨクと整合性がある考え方に なります。 英国の伝統を大切に残そうとすれば、どうしても ＥＵから距離を置くべきだ、という考えに なります。 これはウヨク、保守の考え方です。
お礼
なるほど。 左翼が国体を弱体化させるEU加盟をしたので、国体の護持を希求する右翼が、間違った政策を改めようとしているのですね。 局面的にはEU加盟を否定する離脱派が革新に見えますが、EU離脱こそが保守本流ということですか。 どうもありがとうございました。
補足
左翼の代表である共産主義者などは、国家による統治を否定して、広域の共産化を求めていると思うのですが、それでもEUからの離脱（＝国家主権の強化）を求めるってのは、どういう了見なのでしょうか？ これに関しても、お考えがあれば、ご教示いただきたく。
お礼
詳しい解説ありがとうございました。 右翼と左翼（保守と革新）で二項対立軸を作ることができない事案なのですね。 世代によって、賛否が別れるというのも面白いです。 大変勉強になりました。