以下の問題は原文が英文なので、そのまま示しますが、最後に結論がありますが、それがなぜ起きるのか、論理的に説明してください。
This story concerns a village of 100 maried couples, who were all perfect
logicians but had somewhat peculiar social customs. Every evening the men of
the village would have a meeting, in a great circle around a campfire, and
each would talk about his wife. If when the meeting began a man had any
reason to hope that his wife had always been faithful to him, then he would
praise her virtue to all of the assembled men. On the other hand, if at any
time before the current meeting he had ever gotten proof that his wife had
been unfaithful, then he would moan and wail and invoke the terrible curse
of the (mail) gods on her. Furthermore, if a wife was ever unfaithful, then
she and her lover would immediately inform all of the other men in the
village except her husband. All of these traditions were common knowledge
among the people of this village.
In fact, every wife had been unfaithful to her husband. Thus, every husband
knew of every infidelity except for that of his own wife, whom he praised
every evening.
This situation endured for many years, until a traveling holy man visited
the village. After sitting through a session around the campfire and hearing
every man praise his wife, the holy man stood up in the center of the circle
of husbands and said in a loud voice, "A wife in this village has been
unfaithful." For ninety-nine evenings thereafter, the husbands continued to
meet and praise their wives, but on the hundredth evening they all moaned
and wailed and invoked the terrible curse.
簡単化のため、この問題の村人の男子の数が100人ではなく、A,B,Cの3人(したがって村人の数は彼らの配偶者をいれて6人)からなる場合について、説明してください。したがって、最後の結論部分は"For two evenings thereafter, the husbands continued to meet and praise their wives, but on the third evening they all moaned and wailed and invoked the the terrible curse."となります。 なお、妻たちの不倫の相手は同じ村の男とはかぎらない、外部の人間と考えてかまいません。質問文に不明な部分がある場合は遠慮なく質問をください。
お礼
お見事! 村人の夫婦の組が3組しかいない場合は、3段階に分けるより直接示したほうが早いかもしれません。 ・第1夜は各人は、ほかの2人の妻がクロである(不貞をはたらいた)ことを知っているが、自分の妻については情報がないので、全員自分たちの妻を賞賛する。 ・これを見たAとBは、「CがA妻あるいはB妻の少なくともどちらかはクロであることを知っている」ことを知る。なぜなら、A妻とB妻がどちらもシロ(不貞でない)なら、少なくとも1人はクロである(聖者の言明)ので、Cの妻がシロではあり得ず、Cが妻を賞賛したことに矛盾するからである。 ・しかし、AとBは妻たちの少なくともどちらかがクロであるとしても、自分の妻がクロとは断定できないので、第2夜も妻を賞賛する。同じことはCの妻についてもいえるので、Cも妻を賞賛し、全員が自分の妻を賞賛する。 ・Aは、第2夜にBがB妻を賞賛するのを聞いて、A妻がクロであることを知る。なぜなら、A妻がシロなら、上のCを通ずる情報(A妻とB妻の少なくもいずれかはクロであるという情報)から、B妻がシロであることはあり得ないからだ。同様にして、BもCも自分たちの妻がクロであることを知り、第3夜は全員「呪う」ことになる。 以上は私の友人が私にくれた回答を少しmodifyしたものだが、回答者さんの回答のように「不貞妻」の数に注目したほうが不貞妻が100人の場合に拡張するとき容易かもしれません。つまり、数学的帰納法が適用しやすいかもしれません。 なお、この話の面白いところは一見すると聖職者の言明「この村には不貞妻が(少なとも1人は)いる」という言明は余分に見えることです。各人、ほかの人の妻が不貞であることを知っている(したがって少なくとも1人は不貞妻がいることを知っている)にかかわらず、聖職者の「言明」がないと、妻たちへの賞賛が永遠に続くことになるからだ。 この話は、Roger B. Myersonの"Game Theory: Analysis of Conflict"(1991,Harvard University Press)という本の65-66ページから引用したもので、Myersonはこの話を「有名な寓話」として紹介しています。Myersonは2007年度のノーベル経済学賞を受賞したゲーム理論家。