「イスラム国」とISIL、ISISの使い分け
おそらくこの質問は既出だと思うのですが、見つけられなかったので質問します。
いまのところ多くの報道機関は、湯川遥菜、後藤健二の両氏を殺害したテロリスト組織を彼らの現在の自称である「イスラム国」と呼んでおり、表記の上では略称の「IS(Islamic State)」も見かけます。しかし、日本政府はISIL(Islamic State in Iraq and the Levant)を使用し、海外報道機関ではISIS(Islamic State in Iraq and al-Sham)を使うところもあります。
この使い分けについて、ネットや保守メディアではISILを使うべきだとして、「イスラム国」の表記に対する批判があるのを知りました。
その理由として、(1)「イスラム国」では、彼らを国家として承認しているかのごとき誤解を与える。(2)イスラム教徒を代表しているとの誤解を招き、イスラム教徒への偏見を助長する。の二つが理由として上げられているようです。
しかし、わたしにはどうにも合点がいきません。理屈はわかるのですが、なぜ彼らがここにこだわるのかが納得できないのです。
報道ではつねに「イスラム国」として「 」をつけるか、「いわゆるイスラム国」と枕詞をつけているのですから、よほどこの問題に関心がない人(つまり報道にも興味がない人)以外、まず(1)が心配するような誤解はしないのではないでしょうか。
また、ISILだろうとISISだろうとStateではあるのですから、問題が解決しているわけでもないと思うのですが・・・。
それ以上の疑問が、ネットに顕著な昨今の「保守派」といえば、日ごろ排外主義的な主張をくり返し、ヘイトスピーチに寛容な人たちであり、とても人種差別や人権侵害を本気で心配しているとは思えないことです。
さかのぼればイラン人の労働者が目立っていたころ、彼らを排撃するような言辞をものにしていたのも同じ人たちです。イラン人とアラブ人の区別をしているのなら話は変わりますが、別にそういうことでもないでしょう。
ついでに「保守派」の皆さんは石原慎太郎、稲田朋美氏のように異論の持ち主に対するテロを許容する発言をしたり、人質事件に対して自己責任論を振りかざすなど、とてもテロリズムに憤慨しているようにも見えません。彼らにとっては言論の自由は言うまでもなく、日本人の身命が脅かされることより、自分たちの信条が批判されることのほうが重大事であるようです。
つまり、そのくらいテロを大したことだと思っていないわけです。
ならば、よけいこの問題にこだわる理由がわかりません。
とはいえ、だれが言いだしたものであるにせよ良いものは良いのですから、「イスラム国」ではなくISILと言うことによって差別が減るなら、それはまことに結構なことでしょう。
ただ、そうと言いだす人たちの真意がわからず困惑しております。
どなたか彼らの思うところを解説していただけないでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。 なるほど、そうなのですか。 私からすると斬首刑とか石打ち刑なんかどう考えても野蛮な感じがするのですが、 別の目線からだと絞首刑で恐ろしい国となるのですか・・・ 文化や価値観の違いで感じ方が違ってくるのでしょうかね。