休眠口座というのは、多少の違いはありますが一般的に残高1万円以下で10年間動きのない口座のことです。
銀行はたとえ10年以上たっても預金者から払い戻し請求があれば払い出します。ただし銀行によっては休眠口座になった段階でオンラインの元帳から削除するので、その後払い戻しがある時はすべて手作業で利息計算して払い出しします。
ただしオンライン上には無いためぱっと調べることが出来ず、通帳や証書などの証拠がないと預金名義も口座番号も判らない状態です。「手掛かりがないと調べられない」というのはそのためです。
また銀行にすれば何年経とうが払い戻しに応じるのだから、本来は休眠口座などにせずそのまま置いておく方がよほど楽で手間もかからないのですが、実は税務当局がこれを許しません。
なぜなら10年経てば銀行の利益にして所得税を取ろうとするからで、3年に一度の国税庁の調査ではこの取り扱いを厳しく調べて、休眠扱いにしてないと追徴課税されることもあります。
銀行は休眠口座を払いだした時は、税務当局に対し損金処理を行い収めた所得税を戻してもらうことになります。
ということで、休眠口座の利益計上については必ずしも銀行が喜んでやっているわけではないということ、また調査には氏名や支店名、口座番号などが必要になるという事です。