♯2の方にご指摘いただいたので追記致します。
世界の尊厳死に関する法案のある国の多くは、安楽死という言葉(Euthanasie)のほか、臨死介助に尊厳死という言葉を用いています。
おそらく♯2のご指摘の安楽死は自殺ほう助のみを示していらっしゃるのでしょうが、これは積極的臨死介助と安楽死を混ぜた尊厳死の意味合いも持ちます。
積極的臨死介助は、痛みや苦痛を和らげることを名目に、明らかに生命を短くすることを甘受(甘んじて受け入れること)されています。
ここまでは日本でいう尊厳死と同様と思われるでしょうが、甘受の許容範囲は日本とは大きく違い、最悪死に至ることも含まれているのが現状です。
使用する薬剤の量は安楽死の一歩手前まで使えますし、安楽死と同じ作用の薬を使うことで死亡の可能性も大きく含めたうえでの介助で、そのまま死亡することも少なくありません。
この時使う薬剤は、1でも書きましたが麻酔薬の強いものが中心です。
これに対して薬殺刑での薬物は、麻酔薬・筋弛緩剤、その他の薬剤を混ぜ合わせて使います。
混ぜ方や使う薬剤はその時に応じて変化するという何とも適当な印象もありますが、これにも理由と問題点があります。
1.使用する薬物の入手規定が曖昧で、手に入りにくい薬剤の場合は代用が認められてしまっている。
2.製薬メーカーが、イメージダウンの死刑に使わないように使用目的によって「不売」をしている。
3.使用する薬が高くコストがかかることが問題となっている為、なるべく安い薬を使うようされているが、本来使用する薬と作用が違うものも用いられる為、予定外の時間や苦痛がかかるようになってしまっている。
ですから、このご質問の>薬殺刑で使われている薬剤と安楽死で使われている薬剤の違いはなんですか??の回答としましては、安楽死=麻酔薬の強いものを致死量以上使う、薬殺刑=死ぬまで色々混ぜて使うとなります。