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お酢と卵の実験 温度について
- お酢と卵の実験での温度依存効果について調査しました。
- 結果として、冷蔵庫の中の方が早く溶けることがわかりました。
- 温度が高い方が早く反応するという予想とは異なる結果となりました。
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molについてはご理解頂いているものとして回答致します。 なお自分は、卵の殻が完全に溶けたものだと思っていました。 あくまでも参考ですが、中和熱とは、酸と塩基の水溶液が中和して、水1molができるときに発生する熱量です。 塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の反応では、中和熱は56.5kJ/molです。 炭酸カルシウム(CaCO3)の分子量は100、酢酸(CH3COOH)の分子量は60、ANo.1に対する補足から、炭酸カルシウム1分子と酢酸2分子が反応します。 よって、反応する炭酸カルシウムと酢酸の質量比は100:60*2=100:120 仮に、炭酸カルシウム(卵の殻)が0.1g(これでも多いくらいかもしれませんが)溶けたとすると、酢酸は0.1*120/100=0.12g反応したことになります。 これをmolに換算すると0.12/60=0.002mol-(1) また、酢の中には少なくとも3%の酢酸が含まれています。 酢酸の比重は1.049なので、酢の比重はほぼ1(水と同じ)と考えます。 よって、150ccのグラス1/4の中の酢酸の質量は150*1/4*0.03=1.125g これをmolに換算すると1.125/60=0.01875mol-(2) (1)の値/(2)の値=0.002/0.01875≒0.11 この値は電離度を示し、存在する酢酸の中でどれだけ反応にかかわることができるか(イオンになるか)の割合になります。 この反応は中和反応ではないので、中和熱に比べてかなり少ない熱量しか発生しないと思われますが、一応の目安として56.5kJ/molを計算に用います。 酢の比熱は、純粋な水よりも若干大きいと思われますが、水と同じ25℃において4.18J/g・℃とします。 温度変化をx℃とすると次の式か想定されます。 4.18*150*1/4*x=56.5*1000*0.002 これより、x≒0.72℃ なお、この温度変化は、最大に見積もった場合のものですから、実際には0.5℃かもしれませんし0.1℃かもしれません。 また、この温度変化は、発生した熱量がすべて酢に吸収されたと考えた場合のものです。 保温効果のあるポットの中に沸騰したお湯を入れても、3時間もすれば冷めてしまいますので、この実験では3時間で温度変化が全くなかった(発生した熱量がほとんど外部に放出された)と考えてもおかしくはありません。 酢酸の濃度を上げることについてですが、1気圧における水の沸点は100℃、同じく酢酸の沸点は117.8℃なので、酢を沸騰させて水分を飛ばし、酢酸濃度を上げることは可能です。 しかし、酢酸の電離度は、濃度が大きくなるほど小さくなるので、例えば濃度が2倍になったとしても電離度が1/2倍になってしまえば、反応にかかわることができる(イオンになる)酢酸の質量は変わらないことになります。 自分の知識ではここまでが限界ですし、考え方があっているとも限りませんので、あくまでも参考にしてください。
その他の回答 (3)
他の方からの回答を待ってしばらく静観していましたが、回答がありませんね。 自分の知識にも限界がありますが、もう少し補足します。 まず高校の化学の参考書に、「常温で自然に起こる反応は発熱反応が多い」とあります。 そしてこの反応は、酢酸よりも弱い酸の炭酸の塩(えん:以下同様)である炭酸カルシウムと酢酸から、酢酸の塩である酢酸カルシウムができるというものです。 「酢酸の塩ができる」ことに着目すると、この反応は中和反応ではありませんが、中和反応に似たところがあります。 そして、中和反応ならば、明らかに発熱反応です。 これらと以前の回答から、発熱反応でないとつじつまが合わないということはお分かり頂けるかと思います。 さらに考察するために、次の点について可能な範囲で補足してください。(すべて追試の際) (1)用いた容器 例えばどのくらいの大きさのグラスだとかいうこと(材質・大きさ・形状) (2)用いた酢の量(体積と重さ)と卵の殻の量(重さ等:例えば1円玉程度等) 卵の殻はどのくらいに細かく砕いたのか (3)室温と酢の温度 (4)酢の中に卵の殻を入れてから完全に溶けるまでにかかった時間
補足
下らない疑問に付き合って頂き、本当にありがとうございます。 私も色々と腑に落ちないところがあり、誰かの次のアクションをお待ちしていたところです。 化学は高校一年までの知識しかなく、お恥ずかしい限りです。 補足回答致します。 1.容器について 150ccくらいの耐熱ガラスのコップです。 2.酢と殻の量 このグラスに1/4くらいのお酢を入れました。 卵の殻は2個分です。正確な重量は計測していません。卵の殻が全部浸かるくらいの酢の量です。 殻に付いている薄皮はなるべく取り、殻を5ミリ角位まで砕きました。 3.酢とグラスの温度 殻は半日程度室温で放置、酢はグラスに入れて一時間室内で放置し、グラス、酢、殻は室温と同じ温度になった状態で、殻をグラスに投入しました。因みにこの時の温度は29℃でした。 温度計は水銀の物、熱帯魚の水温測定用のものを使っています。手で触ると3℃くらい上昇したので、1℃くらいの分解能はあるかと推測しています。 また、殻投入後、暫く温度計を使って撹拌しました。 4.殻が溶ける時間 3時間ほど放置しましたが、殻はほとんど残ったままでした。夕方になり気温も下がってきたため、温度計測がまともにできないと考え、この時点で諦めて廃棄。(夕御飯だから片付けて!と嫁に言われたのが止めた本当の理由ですが(笑) 殻の表面に気泡は多く見られていましたが、明確に溶けていく様子は、目視では確認できませんでした。 以上です。 酢酸濃度が薄すぎて反応熱より放熱量が多かったのかと考えています。濃度を上げられる方法もご存知であれば、お願い致します。
「吸熱反応」を言い換えると、熱を吸収し(奪い)周囲の温度を低くしようとするので、反応が進むのです。 もしも、質問の反応が「吸熱反応」であるとすると、冷蔵庫の中では周囲の熱が電力によって強制的に奪われるのに、さらに反応によって熱を吸収する(奪う)という矛盾(逆行)が生じます。 冷蔵庫の中での熱のバランスを考えた場合に、周囲の熱が奪われるので、それを補う(発熱する)ように反応が進むことになります。 極端な言い方をすれば、冷蔵庫の中には「吸熱反応」を起こすのに十分な熱が存在しないことになるのではないでしょうか。(反応熱は決まった値ですので。)
補足
丁寧な解説ありがとうございます。 問題はやはり、この反応が発熱か吸熱か、ということになると思います。 そこで、卵の殻を砕いたものとお酢のを混ぜた時の温度変化を確認してみました。 結果、温度変わらずでした。 ただ液体の酢酸濃度が薄く、反応による温度変化が小さいだけなのか? それとも、反応熱が要因でないのか。 この追試の結果から何かわかることありましたら、教えて下さい。
「何か考えられることありましたら」ということですので、自分の知識の範囲内でお答え致します。 「化学反応は、温度が高い方が早く反応すると思っていましたが」とありますが、化学反応には熱を与えて起こる「吸熱反応」と、反応が起こった結果熱を発生する「発熱反応」があります。 このうち、「吸熱反応」では温度が高ければそれだけ熱も与えやすくなるので、反応が速く進むと考えられます。 一方、「発熱反応」では冷却されると、その冷却(熱を奪うこと)に打ち勝とうと、より多くの熱を発生させようとして反応が速く進むと考えられます。 よって、この場合には「発熱反応」であると考えられます。
補足
ありがとうございます。確かに、発熱反応習った気がしました。ちなみに化学式は調べたら CaCO3+2CH3COOH → Ca(CH3COO)2+CO2↑+H2O でした。 これは発熱反応でしょうか?そうであれば合点がいきます。分かれば教えて下さい。
お礼
丁寧なご検討恐れ入ります。 追試の状況では、温度上昇は確認できるオーダーではなさそうですね。 色々お付き合い頂いた意味も含め、ベストアンサーにさせて頂きます。ありがとうございました。