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転質権と原質権の第三者への対抗要件について
転質権と原質権の第三者への対抗要件について教えてください。 質権の対抗要件は占有の継続ですが、 動産質の場合、転質権者と原質権者の双方に対抗要件たる占有が備わるパターンが思いつきません。 転質権者と原質権者の双方に対抗要件が備わるケースはあるのでしょうか。
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>動産質権者に対し質権設定者が現実の引渡しによって質物を移転した場合、質権者は直接占有となり、質権設定者は間接占有となるのでしょうか。 そのとおりです。
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- buttonhole
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補足です。「・・(転)質権設定契約に基づいて質物の引渡・・」の文章中の「引渡」ですが、「現実の引渡」と読み替えてください。
お礼
ありがとうございます。 挙げていただいた例によりますと、現実に引き渡した場合、賃貸借関係と同じようにそもそも設定者(賃貸借においては賃貸人)は占有を失わないという事でしょうか? 例えばですが、 動産質権者に対し質権設定者が現実の引渡しによって質物を移転した場合、質権者は直接占有となり、質権設定者は間接占有となるのでしょうか。 不勉強で申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
- buttonhole
- ベストアンサー率71% (1601/2230)
原質権者が転質権者に(転)質権設定契約に基づいて質物の引渡をすれば、原質権者は質物を間接占有、転質権者は直接占有していることになりますから、両者とも対抗要件を具備することになります。なお、原質権者は、「転質権者」の直接占有を通じて代理占有しているのですから、「質権設定者」による代理占有の禁止に触れるものではありません。 民法 (代理占有) 第百八十一条 占有権は、代理人によって取得することができる。 (質権設定者による代理占有の禁止) 第三百四十五条 質権者は、質権設定者に、自己に代わって質物の占有をさせることができない。
- fujic-1990
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勉強しておられるようなのでご承知とは思いますが、質権では代理占有は認められませんので、質権を設定後に質物を返還したり占有を失ったら「対抗要件を失う」というのが判例ですよね。 したがって、 > 転質権者と原質権者の双方に対抗要件が備わるケースは あらためて考えてみて、「ない」と思います。 ついでに言えば、両方が同時に対抗力を持つ必要もないと思います。 第三者が「返せ」と言っても、転質権者が「イヤだ」と言っておいて、原質権者からの返済があったら原質権者に質物を返す。返してもらえば原質権者の対抗力が復活しますので。
お礼
ありがとうございます。参考にさせて頂きます。
お礼
ありがとうございました。大変勉強になりました。