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手塚治虫さんの「奇子」

手塚治虫さんの「奇子」ですが、淀川、霜川、三鷹、松川事件が題材になってますよね。この事件についての描写はノンフィクションですが、この物語のもうひとつのサイドである天外家で起こったことというのはノンフィクションなんでしょうか?それとも全くのフィクションなのでしょうか?

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回答No.1

フィクションであり、それを作り出したことこそ手塚治虫の才能なんじゃないでしょうか?奇子や二朗が始末されずに生き延びて、展開していくところにこのストーリーの絶妙さがあると思います。現実だったらどこかで闇にほおむられてしまうでしょう。 二朗が奇子に、「俺も死んじまった人間さ」と言うシーンがありますよね。 この二人が生きていることで、物語は「都合の悪いこと」を覆い隠している現実とは違う展開を見せ、皆が「戦後は終った」と考えているこの現代に、それがいかに頼りない認識かを見せ付けてくれる。そこが「奇子」のすごいところだと思うのですが。 制作の内幕は知りませんので「私はこう思っていた」レベルの回答です。

torineko
質問者

お礼

良いお答えをありがとうございます!そうですね、戦後覆い隠して済ませられてきた現実を暴くすごい作品ですね。そういう気持ちでもう一度読み直してみたら、1回目読んだときとはまた違うものを感じることができました。回答ありがとうございます!