>最初の一杯目は、犬食いのように、マスを動かさずに自分がグラスに口を付けて飲んでいいのですか?
親しい友人や家族の前では構いません。
普段お付き合いのない人や、目上の人の前でやると行儀が悪いと思われます。
一滴もこぼさないよう、口でお迎えにいって飲むのは飲兵衛です。
掌についたのもペロペロ舐めます。
場合によってはテーブルも舐めます。
飲兵衛は意地が汚いといわれるのは、この行動です。
飲兵衛は自覚していて、あえてやっている輩もいます。
グラスをコースターではなく升にいれて、なみなみとつぐのは、升へこぼしてこぼれたものも飲んでくださいという意味です。
うちの店は文字通り目いっぱいサービスしています、という意思表示です。
飲兵衛が考え付いたサービスでしょう。
昔は升ではなく小皿でした。
ということで、グラスをほんの少し傾けて、表面の酒を升へこぼしてください。
いきなりやると、升から飛び出しますので注意して下さい。
少こぼれたらし、持ち上げて、さらに少しこぼしてください。
グラスの外側が濡れていますから、手元のおしぼりに底を乗せて酒を吸わせて下さい。
一口か二口飲んで、グラスに余裕ができたら、そこへ升にこぼれている酒を移してください。
ここで升から直接のむのは飲兵衛です。
後は、升をトレーがわりにして普通に飲んでください。
升は木ですから残った酒は吸い込んでしまいます。グラスの底は濡れません。
飲兵衛が升酒を飲むときは、最後に升の縁を前歯で噛んで、升にしみ込んだ酒も飲みます。
ここまでやれば、立派な中年オジンで年季の入った飲兵衛です。
お礼
ありがとうございます。