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稲荷神社って
何年か前に妹が「うち、今お参り出来ないんだよねぇ」ってぼそっと言ってたのがずっと気になってて今日お母さんに聞いたら「もしかしたら生理中だったんじゃないの?」って言われてやっとすっきりしたんですが、今度は「何で生理中にお稲荷さんにお参りしたらいけないの?」って思いました。何故ですか?何かヤバイ事でもあるんでしょうか?来月会社の花見で最上稲荷に行くので気になったので…。
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理由は以下のとおりです。 祭祀を行う者は心身を清浄にし、禁忌を犯してはならないとされます。そのためには (1)「祓い」(罪、穢れ、災いなどを除き払う行事)と (2)「斎戒(さいかい 飲食動作などを慎み身を清める作法) が必要とされます。これらを通じて神事に専念できるよう精神を統一します。 これらの根拠は古代律令時代の作法や「延喜式」まで遡りますが 概ね平安時代ごろまでに確立し、今に至ります。 なかでも(2)は平安初期ごろに規定された「延喜式巻第三『臨時祭』」に 詳細が示されますが、その中に「穢(けがれ)」として、人や家畜の「死」「産」 及び「失火」が規定されています。 したがって「産」にきわめて明確に関係する「生理」も「穢」の一形態とされます。 そして、それに触れたものは一定期間祭りごとを慎むこととし その日数や影響範囲が厳密に定められています。 もともとは神事を行う側の義務であったものが、神社参拝の庶民化と 「穢れを神に近づけると祟りをなす」という神観念の形成とあいまって 参拝する側にも、生理のときは神事としての参拝を慎むべしという発想の形成に つながっていったのです。 皇室や伝統を重んじる神社は今もこれを守り、神職やその関係者に励行させています。 結果、もし行った場合、 生理の参拝は、現在でも、厳密に言えば「神事の禁忌をおかす」こととなります。 ただし、神社信仰は天照大神と八幡の神とお稲荷さんが一緒に祭られてしまうように 本来の姿を厳密に重んじるよりは、長い歴史の中でいい意味での 「ご都合主義」や「現実的な対応」も、特に庶民レベルにおいて「よし」と されてきています。穢れをはらう儀式を手水で簡略化しますし 鳥居をくぐらないというのも「正式な作法ではない→禁忌を犯すことにならない」という きわめて合理的な民間信仰の一つです。 また、古代発想の根本にはやはり性差別など現代にはそぐわない要素も あります。したがって、現代では生理日の「参拝」を「禁止」する神社は ほとんど無いと言ってよいでしょう。
お礼
詳しく教えていただきありがとうございます。ちょうど行く日に生理途中なんですが、今はそこまで深く考えないでも大丈夫って事でいいんでしょうかね…。