1981年に発表されたR.DollとR.Peto(米国)の大規模な疫学研究によると、ガンの原因は次のようになっています。
1位 食事の内容 35%
2位 喫煙 30%
3位 ウィルス感染 10%
4位 性習慣 7%
5位 職業 4%
6位 アルコール 3%
...
これから、ガンを予防するのに一番大切なことは、正しい食事をしてタバコを吸わないことであることがわかります。
米国対ガン協会が行った調査ではガン予防に対して科学的な根拠があるものは以下のものです。
・野菜と果物の摂取を増やす(野菜は緑黄色野菜を積極的にとる)
・肉類(牛・豚・羊)の摂取を控える(代わりに、鶏肉・魚・大豆製品からタンパク質をとる)
・運動を増やす
・過体重を避ける
・アルコール摂取を控える
さらに、ハーバード大学のウィレット教授によればこれらに加えて
・葉酸を含む総合ビタミン剤を服用する
・精製されていない全粒の穀物を食べる
ことがガンの予防に有効だそうです。また
・脂肪のとりかたも非常に重要です
飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=2:3:2
n-3系脂肪酸:n-6系脂肪酸=1:2
でとるのが理想です。具体的には
肉などに含まれる飽和脂肪酸を控える
植物油はリノール酸を控え、オレイン酸やαリノレン酸を積極的に用いる
(但し、αリノレン酸は熱に弱いので揚げ物や炒め物には熱に強いオレイン酸を用いる)
(注)一価不飽和脂肪酸:オレイン酸(オリーブ油に豊富に含まれる)
多価不飽和脂肪酸
n-3系脂肪酸:αリノレン酸(しそ油に豊富に含まれる)、DHA、EPA(背の青い魚に含まれる)
n-6系脂肪酸:リノール酸(大豆油、トウモロコシ油、紅花油、菜種油などに多く含まれる)
特にn-3/n-6比が重要で、n-6系脂肪酸の過剰摂取、n-3脂肪酸の不足がガンやアレルギーの大きな要因となっていることが指摘されています。
以上が、科学的な根強がはっきりしているガンの予防法です。それ以外の健康食品等(アガリスク、メシマコブ、鮫軟骨、...)による予防というのは科学的な根拠は全くなく、ほとんどが営利目的です。いろいろな宣伝や報道に惑わされず、根拠のはっきりした事をしっかり行ってゆくのが一番大切であると思います。
参考URLの国立がんセンターのページ内の
がんについての市民公開講演会記録
もご覧ください。
お礼
ご回答いただき、ありがとうございました。 ガンの原因について、母にはどれもあてはまらないものばかりです。 ただ、仕事が忙しくストレスが溜まっていたことが考えられますが、 それもガンの原因に なるのでしょうか?(特に胃がんなので) いずれにしても、もう一度食生活を見直して行きたい と思います。教えていただいたURL、とても勉強になります。ありがとうございました。