鳥居の真ん中を通るな・・・これは全くのデタラメです。最近では神社本庁まで言い始めているのであきれ返ります。
その証拠に古い写真や絵画等を見てください。だれも端っこ等通ってはいませんし、現在でも初詣では皆道一杯に広がって歩いていますよね。
御神体が神聖で絶対不可侵であれば、正中も絶対不可侵であるはずで「例外」などありえません。
遷宮の映像を見ても神職どころか衛視が中央を通ったりもしています。
他にもいくらでも証明できますが省きます。ほかに書いてあるので探してください。
テレビ等でバカ丸出しに鳥居の傍をすり抜けるような映像がありますけど、とんでもないことです。あんな所を歩いたら鳥居の根元が掘れてしまいます。つまり鳥居を破壊する行為なんですよ。とくに敷石がある場合は敷石の上を歩いてください。
古来門の最も大きなものは位の高い人が通る門です。神に限らず天皇、代官、寺では住職、神社では宮司などです。
例えば庄屋や本陣の家では主ですら大門は通りません。その他は脇から入るのです。
でも近年そのような風習がなくなり三連の門でも大門があいていれば大門から入って構いません。なぜなら風習に従うなら大門は閉まっているはずだからです。あけておいて入るなはありえません。
それに江戸時代まで庶民が境内に入れるのは村社や小さな鎮守までです。由緒ある神社は庶民の立ち入りを禁止していました。伊勢の神宮に至ってはほとんどの人が入れなかったんですよ。
なので本来一般人が参拝するのは鳥居の外、或いは門の外です。
神社の常識を主張している物の多くは神社など知らない連中とそれに感化された勉強しない怠慢な神職くらいです。
本来は鳥居をくぐるのに一礼するんじゃありません。玉垣を越えるときに一礼するんです。
一の鳥居(一番外側の鳥居・昔、逆に一番内側だった時代もある)がどこにあるかご存知ですか?
出雲や弥彦神社などとんでもない所にありますよね。これは氏子の堺を意味します。氏子と言っても実際に神事に参加するような人々です。神宮も実際には松阪のあたりにあったんですよ。
コレを知らないから「鳥居をくぐるときは一礼」なんて言ってるんです。弥彦神社の大鳥居は道路の真ん中にありますけど、こんな所で一礼してどうします、って自動車はどうします。
神宮では拝所をくぐるときというか、ここは一般人は入れませんから脇から入る際に一礼します。
ではなぜ鳥居をくぐったらというのでしょう。
街中の神社はたいてい鳥居の脇に石を組んだ柵がありますよね。コレを玉垣といいます。狭義の神域というのは玉垣の中なんです。伊勢の神宮では拝所の周囲に玉垣がありますね。
小さな神社では玉垣ご門の代わりに鳥居を建てているから、鳥居をくぐるときに一礼するんです。この玉垣をめぐらした鳥居を最近では「玉垣鳥居」といいます。
でも本来なら玉垣鳥居の中に手水場があるのはおかしいんです。なぜなら清めてから入るのではなく、入ってから清めるという矛盾が生じる。この辺が神道のアバウトさとしかいえませんね。
そもそも拝殿前の参拝は正式でもなんでもないんですから・・そのものが略式でしかない。高級レストランのマナーを大衆呑み屋で守れっていてるようなもんです。
つまり神道でマナーだとか常識だとか決まりだとか考えるのはヤボということです。
でも、どなたかのとても世話になっている恩師や恩人の家を訪れたとき、それがもんのある立派なお屋敷なら門をくぐるときや玄関に入るときに一礼し、帰るときも玄関だけではなく、門を出て振り返って一礼しませんか?なにはお願い事があればなおさらでしょう。
それと同じように神社でも入るとき出たときに一礼するって、自然にする動作だと思いますよ。これも「決まり」じゃなくて自然な心の表現ですから、しないからどうってことはないです。そう言えば先日番組で鉄ヲタの南田マネージャーが旅先からプロデューサーに電話するとき正座していましたね。あれと同じ、要するに心の持ちようです。
ちなみに伊勢神宮には敷石がないのに、街中の神社には敷石がある。なぜでしょう。
私はこれは神仏習合時の名残だと考えています。寺の多くは不殺生戒を護るために敷石を置いて土の中の生物を守りました。これは今でもタイ等の一部では僧は木の葉を敷いた上しか歩かない宗派があるそうですがその流れです。
神仏習合の時代にこれが神道に取り入れられたのです。つまり敷石を外れて歩く方が常識はずれという事になります。
まぁ今ではあまりというか、神職でさえ敷石以外でも歩きますけどね。
どこを歩いても構いませんが、神殿側から人が来たときや神主や巫女さんが来たときは端に寄って道を開けます。敷石が狭いときは敷石をはずれ、立ち止まって神主や巫女が通り過ぎるのを一礼して見送ります。
それができるくらいにゆとりが現代には特に必要だと思いますよ。
お礼
ありがとうございます。 やっぱりそうなのですか・・・ 今度から私もそうしてみようと思います。