〇まず、仲介手数料(以下、仲手)についてまとめると・・・
1、売主からも、買主からも仲手をもらえるケース。(両手と言う)
「売主→ 仲介業者 ←買主」
売主と、買主の間に仲介業者が1社の場合。
2、売主か、買主の一方からしか仲手をもらえないケース。(片手と言う)
「売主→ 仲介業者B 仲介業者A ←買主」
売主が専任媒介契約などを、仲介Aと結んでいるケース等、仲介が2社の場合。
売主が仲手を払わない物件の場合。
(最初から仲介には、手数料を払わないと言う業者がある)
3、売主と買主からの仲手を、数社で案分するケース。(団子と言う)
「売主→ 仲介C仲介B仲介A ←買主」
売主・買主からの手数料を、間に入った仲介業者が案分する場合。
・仲手をゼロに出来るのは、「1」だけです。※後は「仲介=売主」の場合は、仲介手数料自体が発生しません。
・「2」の場合は、仲手をゼロにすると利益がないので、ゼロに出来ない。
・「3」の場合は、買主からの仲手をゼロにすると、他の仲介の利益が減るので、勝手に仲手をゼロにはできない。
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〇仲手がゼロの業者のデメリット
1、社有物件(仲介が売主)を強く勧められる。
→こっちの方が利益が非常に大きいから
2、紹介しない物件がある。
→仲手をゼロに出来ない、上記の「片手や団子」の物件は、紹介しても利益がないので、客の希望に合っていても紹介しない。または紹介してくれても、仲手がゼロにならない。
3、差値(値引き)交渉はしない。
→交渉すると売主からの仲手が減る為。
4、自分たち優先の、銀行選び
→まず、金利が高くても、自社が借入をしている銀行に審査をだします。そして通ったら、金利を下げるたアドバイスや、他のより良い条件の銀行は探しません。
(自社の融資条件をよくする為に、提携している等と言って勧める)
5、ローン関係が適当。
→仲手ゼロに釣られた客が次々来るので、ローンが難しい客は後回し、審査も多数の銀行に一気に審査を出し、通らなければ捨てられる。
6、アフタフォローが適当。
→ただ働きだから。
7、トラブルがあった時、助けてくれない。
→仲手ゼロの業者にとっての客は、売主様から仲手をもらう為の道具です。仲手をもらってない客より、仲手を払ってくれて、今後も付き合いのある売主を優先します。
8、面倒になったら、「仲手をサービスしてるのだから」と逃げる。
↑もちろん、色々理由を考えて客には悟られない様にしてますが、あなたが営業マンだったら、利益にならない客の為に必要以上に働きますか?
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仲手を払っても、金利を下げる為の銀行選びや、アドバイスをしてくれて差値交渉もしっかりやってくれる業者ならば、仲手以上の利益があります。
金利だけでも、0.2%違うだけで、総支払は100~150万円安くなります。(借入額によりますが)
「仲手ゼロでしっかりしている業者」・「仲手以上の仕事をする業者」では、遥かに後者の方が出会い易いと思いますよ。
よくご検討ください。
お礼
わかりやすい回答をありがとうございました。 両手、片手、団子というのも初めて聞きました。 じつはある不動産屋でいくつか物件を見せてもらったあと、 ネットで同じ物件を同じ価格で仲介手数料0というサイトを 見つけました。 その不動産屋さんは売主を知っているので、値引き交渉を してくれるとのことでしたが、サイトの方は 電話で問い合わせしたら、今の時期は売れているから 値引き交渉はできないとの返事でした。 値引き交渉はしない。 →交渉すると売主からの仲手が減る為。 とういうのを読んで、なるほどと思いました。 仲介手数料はバカになりませんが、不動産屋さんは はっきりそこで買うと決めていないのに、支払いシュミレーションや 物件の細かい資料をたくさん用意してくれたので、買うなら やはりしっかり顔が見えて、「仲手以上の仕事をする業者」に たのもうと思います。