病院の医療ソーシャルワーカーをしております。平たく言えば患者の医療相談の係です。ご質問の内容、拝見いたしました。
私は医師ではありませんから確定的なことは申し上げられませんので、あくまでも参考意見とお考えください。
脳梗塞の入院加療が終わって、退院した後の誤嚥性肺炎は決して珍しいことではありません。この状態で食べ物や水を口から入れると炎症をおこしていますからまた誤嚥になりやすいということになります。絶食はそのために行いますし、少なくとも基礎代謝分はカロリーを補う必要はありますから、高カロリーの輸液で補うことは当然の処置です。
ただやはり自分で食べることも飲むことも出来ない状態では衰弱していくことは間違いありません。カビがあると言うことは抵抗力が落ちていることの証拠ですから、このまま体力が落ちていって抵抗力が弱まれば医師のいうとおり抗生物質も効かなくなることは十分予想できることです。
つまり抗生物質が有効であるうちに肺炎が治ってくれれば問題はないのですが、経口栄養の摂取が不可能となると予後は厳しいと思います。お父様の体力次第ということです。
今の状態では家に帰れる可能性は限りなく低いと言わざるを得ません。肺炎が回復したとしても誰かが片時も離れずについていられるというなら家に帰ることも可能かとは思いますが、そのようなケースはごくまれです。
ご家族としては今後、お父様は家に帰れないものとして行動された方が良いと思います。病院としては病状が改善すればベッドを開けてもらおうと思うのが普通です。そうなれば転院先なり入所する施設を探すことになります。病院に私と同じような相談員はいないでしょうか?もし施設入所などの必要があればケアマネージャーを探しておく必要もあります。病院の相談員の意見も取り入れつつご家族で話し合っておくことが必要です。