”そもそも「TPP」とは一体なんでしょうか?”
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米国、オーストラリアなど、環太平洋地域の9の国々による
経済の自由化を目的とした協定のことです。
これらの国々の間では、関税など貿易の邪魔になる制度を
撤廃しようとするものです。
米国の経済を復興しようとしているオバマ政権は、日本と
の間に関税を撤廃した貿易制度を作りたいのですが、
日本国内の反対が強くて、ままなりません。
それで、他の国も混ぜて、関税以外の障壁も一挙に取っ払って
自由貿易地域を造ってしまえ、という米国の
戦略です。
”それに一体どんな問題を抱えているのですか?”
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1,貿易が自由になると、打撃を受ける産業があります。
その代表が農業だと言われています。
だから農民票を基盤にしている政治家が反対しています。
2,TPPは、中国に対するアジア版NATOを構築する
為だ、という説があります。
中国を封じ込める政策が良いのか、問題になっているわけです。
”農業となにか関係があるのですか?”
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日本農業が壊滅する、と騒いでいる人がいますが、
これは誤りです。
農協が困るだけです。
農業生産額の3割を占める野菜の関税はすでにほとんどゼロであり、
穀類の中でもトウモロコシの関税はゼロで、小麦は9割以上が輸入品です。
最大の影響を受けるのは関税率778%のコメですが、これを見てください。
米の生産コスト(2010)
日本 1ヘクタール未満 315円 kg
5 未満 188円
15 以上 160円
中国 163円
米国 144円
TPPに参加しても農業は壊滅しません。
むしろ、税金に寄生して、経済の足を引っ張っている兼業農家
を整理するよいチャンスです。
お礼
なるほど! 詳しく、丁寧に教えていただきありがとうございます。