「ここは私のいる場所」と思うことがポイントです。
この話は、わかる人はそう言っただけでぴんとくるのですが、説明がしづらい。
デイサービスをしている建物全体を自分の持ち物と考え、自分の家だと考えてください。
デイサービスの場所に自分が通うのではなく、ビジターではなくホームだと思うのです。
自分の持ち物だったらなにをしますか。自分の家だったらどう扱いますか。
そこに訪ねてくるお客様にどう応対しますか。
レクをする、とかまるで一発芸のように思っていたら、無理が生じます。
テンションを上げるとか無理だと思ったらやらないでいいです。
あなたの家に、老人が訪ねてくる。それが自分の祖父母だったらどう対応しますか。
そうではなく血がつながっていない近所の人であったらどうしますか。
その心持で行動をとるだけです。
ちょっとした遊ぶ道具が家に置いてあるならそれを示します。場合によってはいっしょに遊びます。
目がきかないなら本を読んであげます。
歌を歌ってあげることもあるでしょうね。
そういう意識は「ここは私の場所だ」という受け入れから自然発生します。
この原理は、営業現場でも管理職でも同じことなんです。
説明はこれ以上はなかなかできません。別の例を揚げることにします。
現場にいた人間に、管理職になれと命令したとき、抵抗するのがいます。
おれは生涯1プログラマでありたい、管理なんてやりたくない、というような主張です。
こういうのに無理にリーダをやってもらうと、ほとんど悲惨な結果になる。
現場はまとめられない、失敗が続々発生する、客は怒る、挙句当人も「おれのせいじゃない」と言い始める。
まともな人間なら、管理職を拝命した段階で、現場を受け入れます。
その仕事、メンバー、メンバーのいる空間を、「自分の場所である」とみなすのです。
そうすると、自分の家ですからいろいろ見えてきます。落ちているゴミや汚れが見える。
見えますから片づけるし磨く。綺麗になる。
メンバーは部屋を綺麗にしてもらったら嬉しい。
そして自分も見られているのだなと意識します。言うことをきくようになります。
問題点自体見えますから、対応ができます。顧客に説明が必要ならその説明も考えるようになります。
大体うまくいきます。
万が一の問題がおきたとしても、いままで自分の場所としてみてきたのですから、今後の対応提案が明確にできます。
こういうことをするリーダは、有能と言われます。
そういうことなんです。
あなたが、その現場を受け入れて「自分のところだ」と思うことができたら、必ずうまくいきます。