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蛍光灯の安定器

そもそも、安定器は何のためにあるのですか? 無いと電流は流れないのでしょうか? 点灯管にしてもそうです。 それぞれご教授くだされば幸いです。 宜しくお願いいたします。

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  • kagakusuki
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回答No.3

 まずは、蛍光灯の各部分ごとに関して説明させて頂きます。  蛍光管の内部にはアルゴンガスというガスと少量の水銀が封入されていて、管の両端には電極を兼用するフィラメント(電球の内部で光っている線と同様のもの)が設けられています。  蛍光管の中のガスは普通の状態では電流を流しません。  安定器は電磁石の様なものだと考えて下さい。  グローランプ(点灯管)の内部には少し隙間をあけて2本の電極があり、その内の片方の電極はバイメタルという「熱膨張率の異なる2種類の金属を貼り合せた素材」で出来ていて、逆Uの字形に成形されています。  このバイメタルで出来ている方の電極の事を可動電極と言います。  バイメタルは表側と裏側で熱膨張率が異なるため、温度が変わると曲がり具合が大きく変化する性質があり、グロー球内の可動電極は、温度が高くなるとUの字の曲りが伸びる向きに変形して、もう一方の電極に接触する様になっています。 【参考URL 】  点灯管 - Wikipedia   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%B9%E7%81%AF%E7%AE%A1  バイメタル - Wikipedia   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AB  まずは、次の参考URLのページを御覧下さい。 【参考URL 】  蛍光灯 - Wikipedia > 5.1.1 グロースタート式(点灯管式)   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9B%8D%E5%85%89%E7%81%AF#.E3.82.B0.E3.83.AD.E3.83.BC.E3.82.B9.E3.82.BF.E3.83.BC.E3.83.88.E5.BC.8F.EF.BC.88.E7.82.B9.E7.81.AF.E7.AE.A1.E5.BC.8F.EF.BC.89  電気工事士 試験 受験者を応援するサイト >第2種 電気工事士 過去問題!! >平成6年度午後 解答と解説 > 問 14 の 解 説   http://www.denki21.com/0222kai.html (1)2番目に挙げたURLのページを御覧頂ければ解るかと思いますが、蛍光灯の電気回路に電源が入りますと、蛍光管内のフィラメントや安定器を介して、グローランプ内部の2つの電極の間に電圧が加わります。   グローランプ内部の電極の間には隙間が空いていますが、グローランプ内部はガス(アルゴンガス)の圧力が低い状態になっている事により、電気の絶縁性が低いため、 空いている隙間が狭い2本の電極の間で、グロー放電という空中放電の一種が起こり、電流が流れます。 【参考URL 】  放電 - Wikipedia > 2.3 グロー放電   http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E6%94%BE%E9%9B%BB#.E3.82.B0.E3.83.AD.E3.83.BC.E6.94.BE.E9.9B.BB (2)グローランプを通して電流が流れますと、電磁石である安定器にも電流が流れ、安定器の周囲には磁場が発生します。 (3)また、同様に蛍光管内の両端にあるフィラメントにも電流が流れます。  電球に触れば火傷するほど熱い事から解ります様に、フィラメントは電熱線の一種であり、電流が流れると発熱します。  そのフィラメントが発する熱により、蛍光管の中が加熱されます。 (4)蛍光管の中の温度が上昇しますと、管内に封入されている液体の水銀が蒸発して水銀蒸気となり、管内のアルゴンガスと混ざり合います。 (5)グローランプの話に戻りますが、空中放電は電気抵抗の大きなガスの中を電流が無理やり流れるため、熱が発生します。  その熱で電極の温度が上昇するため、バイメタルで出来た可動電極は、Uの字形の曲りが開いて、もう一方の電極に接触します。 (6)グローランプ内の電極が接触しますと、その接触部分を通り、電流が直接流れる様になりますから、空中放電と比べて電気抵抗が極端に小さくなりますので、流れる電流の量が多くなります。 (7)流れる電流の量が多くなるため、安定器が作り出す磁場も強くなります。 (8)又、グローランプ内の電極同士の接触部分を通り、電流が直接流れる様になりますから、空中放電は止まってしまいます。  空中放電が流れなくなるのですから、グローランプ内における熱の発生量は少なくなり、グローランプの温度は下がります。 (9)グローランプの温度が下がりますと、可動電極の温度も下がり、可動電極の形が元に戻り始めるため、再び、電極の間には隙間が空きます。 (10)グローランプ内の電極間に隙間が空きますと、電極同士が接触していた時と比べて、グローランプを介して流れる電流の量が極端に少なくなります。 (11)グローランプを介して流れる電流の量が少なくなりますと、安定器を流れる電流の量も少なくなりかけます。  処が、電磁石等のコイルには、流れる電流が変化すると、流れる電流の量を元に戻そうとして、コイルの両端に加わる電圧を変化させる性質があります。  例えば、コイルに流れる電流を増やしますと、コイルはその両端に、元の電流の流れを作り出した電源の電圧とは逆向きの電圧を発生させます。  又、コイルに流れる電流を減らしますと、コイルはその両端に、元の電流の流れを作り出した電源の電圧と同じ向きの電圧を発生させますから、電源の電圧に「コイルが発せさせた電圧」が加わって、コイルの両端に加わる電圧は、元の電圧よりも高くなります。  流れる電流の量の変化が急激であればあるほど、コイルが発生させる電圧は高くなります。  グローランプの電極間に隙間が開いた際の電気抵抗の変化は急激に起こりますから、電流の変化も急激になり、グローランプの電極間に隙間が開いた際には、安定器は(一瞬だけ)非常に高い電圧を発生させます。 (12)(11)において安定器が発生させた高電圧は、グローランプだけではなく、蛍光管の両端にも加わります。  蛍光管の両端にある電極(兼フィラメント)の間の間隔は、グローランプの電極間とは比べ物にならないほど広いため、普通の状態では、コンセントから供給される100V程度の電圧では空中放電は起こらないのですが、安定器が発生させた高い電圧によって、アーク放電という空中放電の一種が起こり、電流が流れます。  因みに、電極の温度が高い方が、電極は電子を放出しやすくなりますから、蛍光管の電極兼フィラメントが高温になっている事も、空中放電を起こしやすくする事に役立っています。 (13)空中放電が起こりますと、空中放電の電流が流れた処に存在しているガスの原子の一部がイオンと電子に分かれます。  ガスの中にイオンや電子が混じっていますと、電気抵抗が小さくなって電流が流れやすくなります。  そのため、1度空中放電が起こりますと、蛍光管の内部に電流が流れやすくなっている細い電気の道が出来る事になり、その後であれば、100V程度の比較的低い電圧であっても空中放電が持続する事になります。  (イオンは短い時間で電子と再結合して、再び原子に戻ってしまいますから、蛍光灯のスイッチを切れば、電流が流れやすい道は消えてしまいます) (14)蛍光管の内部に電流が流れやすくなるため、蛍光管の内部を優先して電流が流れる様になり、グローランプには再び空中放電が起きなくなります。 (15)蛍光管内のガスの中を電流が流れる際に、電流を構成している電子は、ガスに含まれている水銀蒸気の原子に衝突して、水銀原子にエネルギーを与えます。  エネルギーか高い状態となった水銀原子は、そのエネルギーを使って紫外線を放射します。 (16)生じた紫外線は、蛍光管の内壁面に塗られている蛍光塗料に吸収されて、蛍光塗料にエネルギーを与えます。  エネルギーか高い状態となった水銀原子は、そのエネルギーを使って目に見える可視光線を放射します。 (17)蛍光管の内側に塗られている蛍光塗料の種類によって、蛍光塗料が発する可視光線の波長も変わるため、内側に塗られる蛍光塗料を、赤色光を放射する蛍光塗料と、緑色光を放射する蛍光塗料と、青色光を放射する蛍光塗料という3種類の蛍光塗料を適切な割合で混ぜ合せたものとする事で、白色光で輝く蛍光管となっています。 >そもそも、安定器は何のためにあるのですか?  蛍光管の内部に、最初に空中放電を起こして、管内のガス中に電流が流れやすい道を作り出すために必要となる、高い電圧を生み出すためにあります。 >無いと電流は流れないのでしょうか?  蛍光管内に、一旦、電流が流れて、電流が流れやすい道が形成された後でしたら、安定器がなくとも電流は流れます。  ですから、安定器を使用する以外の手段で高電圧を作り出し、蛍光管内に電流が流れやすい道が形成させれば、安定器なしでも蛍光灯を点灯させる事が出来ます。  尚、安定器を使用している蛍光灯において、一旦、管が点灯した後で、中にある安定器に繋がっている電線を、単純に外しただけでは、蛍光管と電源との間の電気回路を途中で切断する事になりますから、外した瞬間に蛍光管には消えます。(蛍光管が点灯した後で、安定器の両端に繋がっている電線の間を、別の電線を使って接続してからでしたら別ですが)

makoto0712
質問者

お礼

大変詳しく有難うございます。 図にして復習してみます。 工事士の勉強中にて、助かりました。

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その他の回答 (3)

  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.4

>点灯管にしてもそうです。  安定器の役割は、 ●フィラメントが電流で発熱して温度が高くなるまでの時間を稼ぐ事 ●フィラメントが発する熱で十分な量の水銀が蒸発するまでに要する時間を稼ぐ事 ●安定器に流れる電流を急激に減少させる事で、安定器が高電圧を生み出すための手助けをする事 という役割を果たすための制御スイッチです。  点灯している蛍光灯からグローランプを外して見られれば判りますが、点灯後であればグローランプを外しても、蛍光管に電流は流れ続けます。  又、グローランプは、結局のところ、「蛍光管のフィラメントに、加熱のための電流を短時間の間流してから、電流を止める」という働きと、「安定器に流れる電流を、一旦増やしてから急速に減らす」という働きをしているだけですから、グローランプのある処に代わりに押しボタンを設けておき、人間が指を使って「ボタンを少しの間だけ押しっ放しにしてから、ボタンを離す」という操作を行っても、蛍光灯は点灯します。  実際、安物の蛍光灯スタンドの中には、グローランプを使わずに、人間が手動で上記のスイッチ操作を行う様に(最初からそれしか出来ない様に)なっている製品も存在します。(今でも売られているのかは知りませんが、少なくとも数十年前には、その様な製品も珍しくはないようでした)  私は、その様な手動操作が必要なスタンドを、そうとは知らずに買ってしまった際に、後から、グローランプ用のソケットを取り付けて、グローランプを取り付けるようにしてみた処、ボタンを押してから直ぐに放すだけで、蛍光管が点灯する様になりました。

makoto0712
質問者

お礼

回答有難うございます。 最後の、スタンドの話が、よく分りません。 もやもやしております。

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回答No.2

蛍光管のなかでは、放電が起こっています。放電を安定するために 「安定器」が必要です。 点灯管は蛍光管の電極を予熱して点灯させるためのもの=きっかけです。  

makoto0712
質問者

お礼

簡潔で分かりやすいです。 有難うございます。

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  • fujiyama32
  • ベストアンサー率43% (2309/5321)
回答No.1

蛍光灯の原理(仕組み)については、次のURLをクリックして参考に してください。 [蛍光ランプのしくみと種類] http://www.jelma.or.jp/05tisiki/pdf/guide_flu_02.pdf

makoto0712
質問者

お礼

有難うございます。

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