はじめまして。私の実家が農家だったということで、参考になればと思い、投稿させて頂きました。
(1)農家が無農薬にこだわる理由
これは、「必ずしも全ての農家が無農薬にこだわっているわけではない。」というのを前提でいいます。
無農薬栽培をしている農家は、消費者のニーズに応えているのです。『無農薬栽培=安全・安心』という消費者の考え方を元にした消費者のニーズです。
実際、農薬を使わなければ安全ですし、それに越したことはありません。それに、農薬を使えば作業をしている農家の人間自身も農薬漬けになってしまいます。
ただ、作る農作物によってはとても大きな負担が農家にかかります。ですからあまり作りたがらないのです。
また、農薬(除草剤も含む)を使用しつづけると土壌が死にます。 畑の中の生物ピラミット(食物連鎖)が崩壊し、畑そのものがだめになってしまいます。
以上のことを踏まえて、『消費者の安心・安全というニーズのために』『地球環境そのもののために』『農家自身のために』 ということが挙げられるのではないでしょうか。
(2)農薬の欠点
(1)でも言いましたが、農家自身・消費者の体に良くないことが一番です。
現在では『残留農薬基準』というものが定められていますが、必ずしもクリアしているわけではないとおもいます。検査をすれば基準値をオーバーしている農家はあると思います。 検査というものを商品(農作物)一つ一つにやっていたら鮮度が失われ、商品としての価値がなくなります。ですから、農作物1つずつなんて検査はしません。
昨年『指定外農薬の使用』が問題になりました。定められた農薬以外の農薬を使用していた問題です。これは摘発された年だけ使用していたのではなく、摘発されるまでの何年間も使用していたのです。それにもかかわらず公共機関すら気付かずにいました。また消費者も気付かずに食べていたのです。
怖いことはそれだけではありません。農薬というのは畑をだめにします。そして、分解されずに土壌に少しずつ蓄積されていきます。それを次の年に作った野菜が吸収します。野菜から人体へと蓄積していく恐れがあります。また、土壌から雨によって川へ流れ出た農薬は河川・海を汚染し、魚や水生生物をも汚染します。つまり、結局は人間自身をも汚染することにつながってしますのです。
(3)無農薬栽培の利点
体に害がない。ということが大きいですね。
それから、虫や病気に負けないように植物本来の力が発揮され、そのことにより植物(野菜)本来の甘味や旨味・苦味・酸味というものがでてきます。美味しい野菜が育つのです。
見た目は・・・虫食いなどもありますが、『虫も食わない野菜を誰が食うんだ』これが私の祖父のよく言っていた言葉です。
(4)農薬は・・・
見た目をよくするためだけに使うのではありません。
病気にかかりにくくするために使うのです。
『病気にかかりにくい=収穫量が多くなる』
というのが一番の目的なのです。
(5)個人的感想
農薬は出来ることなら使わずに栽培した方がよいでしょう。農薬には個人的には反対です。
ですが、野菜の値段を考えたことはありますか? 今の時期だと大根1本およそ140円くらいでしょう。コレは店頭価格です。中卸の市場では?集荷場では? では、農家は店頭価格140円の大根1本を何円で集荷場(市場)に出すのでしょうか。1本数十円でしょう。『数十円-(労力・作業費・経費)=?円』
それを考えると少しでも生産量を増やしたい、というのが農家の本音だとお思います。
農薬を使わずに生産量を増やす技術を確立することが、これからの農業にとって重要な課題になってくるのではないかと思います。
以上ですが、参考になったかどうか・・・参考にならなかったらごめんなさいね。では、ディベートが大成功になるよう、頑張ってください。
お礼
すごく解りやすかったです。 そのままディベートで使っちゃいたいくらいです!! 野菜の値段なんて考えた事がありませんでした。 また、新しい発見(?)があり、とても嬉しく思います。 ありがとうございました!!