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稲盛和夫の成功と影響力
- 稲盛和夫は経営の神様と称されるほどの成功を収めた実力派経営者であり、盛和塾を通じて多くの企業経営者にアドバイスを提供していました。
- 彼は明確な経営理念を持ち、全従業員の幸福と社会の発展に貢献することを追求していました。
- また、彼の経営手法であるアメーバ経営は、JALを含む多くの企業で導入され、大きな改革をもたらしました。
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稲盛和夫氏について調べたわけではないので、あくまで現状の私見として書いておく。 これまで日本の経営理論は理論優先だった。特にいままで超大国だったアメリカから発信されたものが中心を占めた。(日本の歴史においても常に当時の大国の影響を受け続けていることを想起されたい。/20世紀からのアメリカの歴史で、最も発達したのが経済学とコンピューターサイエンスのみという意見がある。) ところが現在の日本ではアメリカ発のナントカ理論という視点が減っているように思える。(理論自体が無限に存在するわけではないので当たり前。)これはいろいろな意見はあろうが、科学から工学への大きな流れが影響しているように思える。 科学と工学のちがいは、科学が純粋の理論を目指すのに対し工学は目の前の課題を解決することを基本にしている。なので科学ではその成果に対して結果は問われない。「いつまで」とか「いくらかかったか」などはまるで評価の対象にならない、翻って工学はこの時間とコストが厳しく問われる。どんなに素晴らしい成果であっても時間がかかりすぎたり、値段が高くなりすぎたものはほとんど顧みられなくなっている。 さらに工学には一般理論というものがない(経済学にしてからが1個だけ。)。課題への個別対応なのだからこれがあたりまえ。従ってこれからの経営者を工学視点でみてみることが重要になると考えられる。つまり実績。現実になにをしてきたかとどういう成果があったのかである。 このことに気づかず「科学技術立国」などと称するがための日本の苦境がある。現在は欧州(大本か?)で影響が露見し、次にアメリカに波及していることは間違いがない。このことに気づかない連中が科学者の肩書きのために浪人するとか、日本を工学の国ではなく科学技術立国などというなどという思いつきの発言をしている。ほんとうに科学であれば地震予知は現実の地震に役立たないのはあたりまえである。しかし工学であるが故に予知をとなえる結果としての予知技術が活用されることが要求される。 そしていま企業現場で起きていることがこれ。いくら理論を振り回してみても、うえからの「時間」と「コスト」への答えは現場にしかない。このサイトのあらゆる分野にも匿名の背後に身を隠し理論を振りかざすだけの馬鹿が多い。 さて稲盛和夫氏だが、今回の日航立て直しの際、個人的にナントカ理論というのが一度も出てきていないように思う。むしろこれが当然だろう。なぜなら個人と同じく企業も十人十色。社風も利益構造もどこかちがいがあるのが当然だから理論だけで解決できると言うほうがおかしい。私に言わせればアメーバ経営という表現にこそ違和感がある。 そうやって工学視点から見れば、日航再建にかぎらず現場でのリーダーシップやしくみにこそ分析の中心を据えねばならないということがあると考える。 もう一つ。「神様」とたたえる視点にも、なにか純粋の理論、すべての課題を一気に解決できる理屈を探しているだけの安直さを感じる。かつて戦艦大和がいわば最終兵器としてただ留め置かれ、ようやく使おうとして場違いな使い方をして、結局活躍できなかった事実に想いいたる。 事実を集め、自分の頭で考えろ!
お礼
回答ありがとうございます。 貴重なご意見をありがとうございます。 大変、参考になりました。 ただ、最後の一行は余計ですね。 何だかんだといっても、ネットに出てこられる方に多い 「コミュニケーションレベルの低い人間」という印象を 最後の一行で与えてしまい、残念ですね。 気をつけた方がご自分にとって、よりベターかと私は思います。