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国際法上の実効支配
国際法上の実効支配の定義を教えてください。 (1)軍事力により占拠、支配している (2)国際法的領有権が成立した上で占拠し、主権を行使すること(他国から抗議を受けているか、紛争が発生しているかは関係ない) (3)紛争が発生していない(他国が領有権を主張していない)状態で、占拠し主権を行使している。(国際法的領有権をもっているか否かは関係ない) (4)その他 可能でしたら、定義の根拠となるソースを示していただけるとありがたいです。
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国際法上の定義は存在しない・・というのが厳密な回答です そもそも、実効支配という法的概念が存在しない、というのが実相です 過去の判定事例から論説しておきましょう >(1)軍事力により占拠、支配している 軍隊などの対外的支配力を持っている行政機構では、暫定的な主権行使に過ぎないので、実効支配とは断言されていません もっとも、暫定状況が長期化・実体化することから実効支配と解する余地はあるでしょう ちなみに、軍事力というニアンスでいえば、沿岸警備隊・警察機構などの継続的支配を実効支配を見なす考えもあるでしょうが、その行政機関が国家主権行使の統治機構に直接的に依拠しない場合は、判定は厳しくなります 要は、国際法的実効支配は、国権に基づく行為の判定になるわけです >(2)国際法的領有権が成立した上で占拠し、主権を行使すること(他国から抗議を受けているか、紛争が発生しているかは関係ない) 国際法上に適法化される主権行使であることが重要です。例えば、海洋法の依拠した灯台設置など 住民などの内政権限についても国際法的主権行使の状況であれば国際法的実効支配を認めうるものでしょう >(3)紛争が発生していない(他国が領有権を主張していない)状態で、占拠し主権を行使している。(国際法的領有権をもっているか否かは関係ない) 本件の回答は困難。これを認めれば南極は実効支配で領有権の主張が成されてしまう 主権の行使といっても、国家主権の行使・国際法上の主権の行使が第一義であって、内政関係の主権の判定では、十分な国際法上の実効支配と論説できないだろう >(4)その他 領有に関する紛争がなく、国際法的主権の行使が存在しないが、経済・社会的有意な継続的な行為(政治性の有無は問わない)が確認され、その行為が正当化されうる周辺の主権地域の経済・社会的行動と密接かつ緊密性がある場合において、既存社会の保守の関係から、実効支配を補足的に追認することが可能・・・これは学説ですが なお、主権国家の判定においては、承認説ではなく、非承認説の余地も十分ある不可思議も指摘されうるので、”台湾の実効支配”という概念は存在しえる危険がある なお、領有権の伴わない実効支配の判定基準は存在する 例えば、特定国家政府と反政府活動の内乱状態においての実効支配の判定である 実際にマスコミなどが評論する実効支配は、上記した内乱状態での実効支配の話と解するのが妥当に思える
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- moemoe0527
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質問者さんのご希望にあうかはわかりませんが、記してみます。 国際法における、領有権、領土権を満たす条件。 (1)対象地が無主地 (2)国家が領有の意思を示す(国際的に領土宣言をすること) (3)継続的かつ平和的な主権の発現(昔からそこに住んでいた等の支配事実があること) またこちらはソースになるかは分かりませんが参考にしてください。 http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/04862b7ea28d4a6d32cbd23d5dbc1a4b http://d.hatena.ne.jp/take_tk/20101002/1286034366
- WW-S
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「実効支配」という単語のこれまでの用いられ方をみれば、(1)~(3)の状態が比較的長期間継続していればそれを実効支配しているとされ得る。 加えて(5)として、紛争が発生している(他国が領有権を主張している)状態で、占拠し支配力を行使している(国際法的領有権をもっているか否かは関係ない)という場合も実効支配しているといえる。 (ただし2のような状態はそれを実効支配といちいち主張する事はない) よって上記の各例を実効支配発生の必要要件とすることは不適当なものであり、ならば実効支配とは何かと言われれば、 ------------------- ある勢力が他のあらゆる勢力の影響を排して、法的、又は経済的・文化的にその地に支配形態を及ぼしている状態を実効支配していると言う。 ------------------- と思われる。 定義とかソースとかは無い。 「実効支配」とは恐らく定義されていない用語であり、使用する者によりその意味もバラ付く。 領有権主張の際に実効支配が有るか無いかは重要な論点となるので、係争地においては実効支配形態の完成を急ぐケーもある。 逆に言えば、実効支配を急ぐ勢力は自らの支配形態に危機感を持っているのであろうと推測されうる。(韓国の竹島の不法占拠とか)