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減価償却ってどのような意味でしょうか。
減価償却と言う考え方についてよくわからないのでお尋ねします。 費用収益対応の原則というものがその理論的な背景にあるとのことですが、それもイマイチ理解できないので具体的に考えたいと思います。wikiなどで調べたのですが。 公共調達についてだと、例えば10億円で耐用年数50年の橋を作ったとします。50年後に架替であり、その時点では価値がゼロ、調達時点では10億円の価値ということになると思います。1秒間に目減りする価値は、10億円/(3600×24×365×50)となります。これは公共の橋ですが、誰かが大きなものを運搬するので、1分間この橋を専有したいと申し出たとします。その費用を計算するときに一秒間に目減りする価格×60を徴収して国庫なりにその額面が入るわけですね。それが減価償却費なのでしょうか。 以上の理解は正しいでしょうか。 一方、民間調達だったらどうなるのかなと思いますが。また、国民総生産から国民純生産を計算する際に減価償却費は削除するとあります。これはいったいどういう意味でしょうか。また、国民総生産に対する減価償却費の比率ってどのくらいでしょうか。 先の橋の例だと、減価償却費は言わば借用料のことになり、減価償却とはそれを計算するための考え方ということになります。そんなもんじゃないのではないかと思いますが。 国民純生産の計算をする場合も含めてですが、企業の損益計算にも出てくると理解が難しくなるように思います。 素人的なのですが、物を調達した時の購入費として支出の部に記載されていたらそれ以外何もないはずなのですが。 以前から減価償却ってよく目にする言葉で、説明文を読んだ記憶がありますが、分かったふりして分からないのです。理論より具体例を先に知っておきたいと思います。理論はそれを受けて理解したいと思います。 よろしくお願いします。
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- aokisika
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#4です。記述内容に誤記があったので訂正します。また、内容にわかりずらいところがあるかもしれないので追加します。 まず、製品Aを作ってから途中で製品Bに変更した時の記述で、 >製品Bを5年間作った時の利益は2億円ですか?それとも5億円ですか? と書きましたが、「5億円」というのは「1億円」の間違いです。 要するに、設備投資を一括で費用として計上すると矛盾が生じてしまうということです。 減価償却の本質は、「資産の価値が減少してゆく」ことではありません。 一括で支払った費用を複数年度にわたって「分割で支払ったかのように」見做した扱い方をするということなのです。 1億円の設備投資を支払ったにもかかわらず、支払った年には2千万円しか支払っていないことにするわけです。では残りの8千万円をどうしたらよいのでしょう? 次年度以降はお金を支払っていないのにもかかわらず、2千万円ずつ支払ったことにするのです。その2千万円はどこから持ってきたらよいのでしょう? これを解決するための会計上の手続きとして、 まず1億円払って設備を買った時に、1億円の現金が1億円分の設備になった。つまり、持っている資産は変化していない、ということにします。 そして、年度末に2千万円を費用として計上するときに、設備の価値が2千万円減ったことにします。すると、残りの8千万円は設備として残っていますから、会社の総資産は2千万円減っただけになります。 次年度末に、次年度の費用として2千万円の減価償却費を計上するときに、設備の価値がもう2千万円減ったことにします。すると、現金で支払っていない2千万円は、現金が減らない代わりに設備の価値が減ることになりますから、会計的につじつまが合うのです。 このようにして、払った費用を複数年度に割り振るための手続きとして資産価値が減るという手続きをしているのです。 >一秒間に目減りする価格×60を徴収して国庫なりにその額面が入るわけですね。それが減価償却費なのでしょうか。 違います。橋を作るのにかかった費用を、50年間にわたって分割して支払ったかのように扱うために、便宜的に1秒間あたりいくら目減りしたことになる、という計算をしているだけです。 >国民総生産から国民純生産を計算する際に減価償却費は削除するとあります。これはいったいどういう意味でしょうか。 減価償却費は実際に支払った金額ではないからです。50億円の橋を作ったということは、そのために多くの人に給料を払い、多くの材料を買っています。また、その材料の価格の中には、その材料を作った人の給料が含まれています。これらをその年には払わなかったものとして扱いましょう、というのが減価償却です。ですから、減価償却費が含まれていると、その年に生産された価値の一部は、翌年以降に生産されたとみなされてしまい、その年に生産された正しい金額にはならないのです。 >素人的なのですが、物を調達した時の購入費として支出の部に記載されていたらそれ以外何もないはずなのですが。 その通りです。ですから、その年の購入費としては記載しないことにしましょう、というのが減価償却費です。そのかわり実際に支払った費用は資産として残っていることにするのです。 翌年は支払っていないけれども支出したものとして記載しましょう。そのかわりに前年の資産を目減りさせましょう。というのが減価償却費です。 繰り返しますが、価値が減少することは本質ではありません。 一括で支払った費用を、複数年度にわたって分割して支払ったものとして扱うのが減価償却費の本質なのです。
(1)減価償却費というのは、すごく一般的な用語として広まって いるのですが、多くの人はそれを正確に理解して使っていると お考えになるでしょうか。それとも用語だけが宙に浮いている ような状況で内容が理解されているとは思えない、と言う感じ でしょうか。 (2)具体的に減価償却費を支出、収入に計上するのはどのよう なケースでしょうか。橋の例(非現実的な例ですが)では、国・県 ・市町村が、橋を一時貸与することによって収入を受け、それを 専有した人が支払うのだから支出計上ですね。それはわかるの ですが、それ以外の実例って何があるでしょうか。 (3)減価償却というコンセプト(主義・原理)と減価償却費という費 用がなじまない感じがします。冒頭で述べられている”費用は発 生主義、収益は実現主義”というところで減価償却は収益主義 側、減価償却費は発生主義側と読み取れるようで両方に足を かけてマタサキ状態のように感じられるのですが。 (4)会計簿とは小遣い帳とは違うということでしょうか。10億円の 橋を購入して、支出に10億円と書いた後に10億円の資産を得 たために、収入の部も10億円と書くということですね。しかし、 減価償却費としてジワジワと支払っていくということでしょうか。 例えば、10万円のゴルフセットを買った人が奥さんに怒られる のを避けるため帳簿上10万円の収入(ゴルフセットの価値)を 計上し、支出の10万円とあわせて±ゼロとしておく。 そして毎年1万円ずつ減らして行って所持金と整合性ができるの が10年後ということです。すなわち現金での支払をローンでの支 払いで置き換えるということですが。多分違うと思いますが。 (5)減価償却費は、一般用語のようですが、多くの人が本当に理 解して使っているのかなと言う疑問があります。収入でも支出で もわけがわからなくなったら減価償却費とか書いて煙に巻く(特 にうちの奥さんとか)のに使えるのかななんて思ってしまいます。 返事が遅れて申し訳ありません。質問を読ませていただきました。 すべてを期待通りに応えることができないと思いますが、ご了承 ください。 (1)どれくらいの方が正確に理解して使っているのか、ですが、こ れは、正直、経理の人一人ひとりに聞いて回らなければわから ないことです。したがって私一人で独断はできません。 しかし、これだけは断言できます。減価償却費を見積もる方法は、 定額法、定率法、生産高比例法、級数法、250%償却法 などがあり、計算方法が異なります。 それによって、計算される結果も異なってきますが、最終的に、 残存価値が0の場合ですと、0を目指して計算していくため、 結局年にまたがった合計の費用は、同じになります。 そして、償却方法、償却期間、取得原価などがわかっていれば、 減価償却自体について深い理解がなくとも、計算してしまえば、 できてしまうということも言えるのです。 (2)具体的に減価償却費を計上するときというのは、実は、 個人ではだめなのです。あなたが個人的に、パソコンを 買って、家計簿で減価償却費として記帳する。ということは できません。 なぜなら、減価償却費は、あくまでも、企業会計において 使われる勘定科目だからです。企業が会計帳簿をつける 意味は、私たちはこれだけの費用をだし、収益をあげ、 今の財産はこれぐらいある。ということを、「株主の期待を 裏切らないよう、また、判断を誤らせないよう、正確にみつ もる必要があるがために、計算をする。そして、国に対して は、それによって出された収益から、税額を割り出す。とい う形で利用しているわけです。 したがって、個人的に減価償却費ということが出てくることは ございません。あなたが、個人商店であり、その固定資産が あなたの、個人商店の運営にとって、使われている場合に は、問題になりますが。 (3)もう一つ、これは誤解を与えたかもしれませんが、 減価償却と収益は、直接的には無関係です。にもかかわらず、 費用と収益を対応させる。というのは、どういうことかといいますと、 橋だと、少しわかりにくいですから、あなたが工場を建て、 そして機械を導入したとしましょう。わかりやすく、これを10億円で。 あなたは一年間この機械を使い、製品を作ります。 そして一年後、あなたはこの機械に対して、減価償却費を計上 しなければなりません。 ですが、逆に、あなたはこの機械のおかげで、製品を生産し、 売り上げを得ることができているわけです。 したがって、あなたが使用した機械に見合うだけの収益が、 入っているように計算するということをいっているのです。 たとえば、あなたが100円のりんごを買い、150円で売却 するとしましょう。あなたは、100円のりんごをかったからこそ、 50円のもうけを得たのです。 ですから、あなたが10億円で機械を得たからこそ、 それに見合う売上を手に入れることができたのです。 会計帳簿につけるとすれば、 (りんご:「仕入れ」) 100 (現金)100 (現金)150 (売上)150 といっても、必ずあなたの製品が売れるとは限りません。 だから、10億円も払ったのに、2億円分の売り上げしかでなかった。 (50年たっても!) という事になる場合ももちろんあります。(この意味で、減価償却は かならず毎年一定額発生するので、固定費と呼ばれることが 多いのです。) 前の回答の最後のほうで述べたように、この減価償却より少ない 収益が続くと見込まれると、減損損失という別の論点になります。 ご質問の内容を拝見しましたところ、簿記の知識というものが、 おそらくまだないのではなかろうかと伺いました。 質問を投げるようで申し訳ありませんが、まず簿記の本なり なんなりを、一読してみることをお勧めいたします。 質問内容に、先に具体例を知りたいとお書きなので、いずれは そうされるのでしょうが、おそらくここいら辺りが、そうされる 前段階としての、限界のような気がするのです。 会計簿も、簿記の本をお読みになることをお勧めします。 会計簿というものと小遣い帳は、先ほども申し上げた通り、 企業等で使われるもの、一方で小遣いというのは、あなたが 家庭で行われていることです。 ですから、社会的意味がまるっきり違うのです。 先ほども言った通り、ゴルフクラブを買っても、これは、 あなたが個人で買ってしまったものであるならば、 正直減価償却など、問題にならないのです。 あなたが自営業であれ、あなたがその自営業で稼ぐ ために支出された費用とは認められがたいのではないか と思われます。 でも~今度社長さんと接待ゴルフが。とか、お客さんとゴルフ の約束が。接待費じゃないの?ということにもなりますが、 それなら、認められるとすれば接待費なんです。 ここは私よくわかりませんので、税務署などにお聞きになられた ほうがよろしいかと思います。 一般的に企業で使われる会計簿は、複式簿記がほとんどです。 複式簿記とは、取引を仕訳し、あるいは月末に総勘定元帳に 転記していき、年末に試算表を作り、清算表、貸借対照表 損益計算書と、もろもろの計算書を作成するのです。 ですから、会計簿と小遣い帳というのは、全く別次元のものです。 だから、奥さんをだますという事も、残念ながらできないという ことになるのです。 すいません。以上不完全かもしれませんが返答とさせていただき ます。
- at9_am
- ベストアンサー率40% (1540/3760)
あんまり難しく考えすぎない方が良いと思います。 収益費用中心観・動態論を中心として以下を書いていますが、収益費用中心観だの動態論だのは忘れて結構です。 > その費用を計算するときに一秒間に目減りする価格×60を徴収して国庫なりにその額面が入るわけですね。それが減価償却費なのでしょうか。 > 以上の理解は正しいでしょうか。 完全に間違っています。 減価償却は、取得原価を耐用期間内で配分するための手続きであり、収入額は関係ありません。 質問文の例の通り取得原価は10億円で期間を50年とすれば、50年間で計画的に取得原価を配分すればよいため、毎期一定の償却を行う方法(定額法)の他にも一定割合を償却する方法(定率法)や利用度に応じて償却する方法(生産高比例法)などが認められています。 重ねて言いますが、収入額は全く関係ありません。 他の方のお礼欄から。どうも支出と費用がごっちゃになっているようです。 例えば1月1日から12月31日までの会計期間の会社を考えます。今、12月1日に12万円を1年分の保険料を支払いました。 この場合、当期の支出は12万円ですが、費用は1ヶ月分なので1万円です。残額は翌期にサービスを受けることができるため、資産として計上されます。 橋などの有形固定資産も同じように、支出と費用のタイミングが異なっています。 もう一つ。資産が現金しかないような世界を考えているようです。現金以外の資産も当然にして資産として計上されています。 > 例えば、10万円のゴルフセットを買った人 この例では、10万円(現金で買ったことにします)の現金が10万円の備品(ゴルフセット)に形を変えただけです。このゴルフセットが将来の収益向上又は費用削減を見込めるものだとして、収入はゼロ、支出は10万円ですが、この時点では収益・費用ともにゼロです。 例えば年に10回ゴルフに行かなければならない人が、クラブを借りたら1回2000円だとすれば、年に2万円ほど払うことになります。ゴルフセットがあればこの費用を削減することができますから、資産計上は妥当でしょう。10年間このゴルフセットを使うとして、定額法であれば年に1万円ほどずつ費用が浮く計算になります。 もう少し詳しく言うと、現金を支出した場合、貸付金など一部を除けば必ずいつかは費用となりますが、いつ費用になるかは3パターンあります。前期以前、当期、翌期以降です。このうち、翌期以降の場合には、資産として計上することになります。 資産は「現金収支と収益費用のズレとしての未解消項目の借方項目(左側)」だからです(別の定義もあります)。 > 費用は発生主義、収益は実現主義 この辺りは、収益・費用を計上するお話なんですが、別に収益を発生主義でも理論的には問題ありません。でもそうすると、1000円の壺を「この壺、100万円ね」と勝手に値段をつけて差益を計上できることになります。粉飾し放題となり、それはマズいよね、ということで実現主義を使うことになっています。 この後、実現主義による収益に対応する費用を期間対応させて利益を計算することになっています。
- aokisika
- ベストアンサー率57% (1042/1811)
画期的な製品Aを開発したので、これを製造販売をしようと考えました。 この製品は、単価1000円で年間10万個売ることができます。ですから、売上は年間1億円です。この製品Aは、今後5年間にわたって、年間1億円の売り上げがあると予想されます。1億円分の製品(10万個)を作るのには、原材料費や人件費などの費用が6千万円かかります。ですから、毎年4千万円の利益があるわけですね。 ところがこれを作るためには特殊な生産設備が必要です。この設備を購入すると1億円かかります。また年間10万個を作り続けると、5年後には老朽化してスクラップになります。 そこで、こんなプランを考えました。 1億円かけて設備を購入します。これを使って製品Aを5年間作り続けます。5年後には設備はスクラップになりますが、それまでの間に売上は5億円、原材料費や人件費などに費用が6千万円×5年分ですから、 利益=5億円-1億円-(6千万円×5)=1億円 になります。5年間で1億円の利益ですから、平均すると年間2千万円の利益が得られるわけです。 ところが、このプランを重役会議に提出したところ、重役の一人がこんなことを言い出しました。 1年目の利益=1億円(売上)-1億円(設備投資)-6千万円=△6千万円 2年目の累積赤字=1億円(売上)-6千万円-6千万円(前年度赤字繰越)=△2千万円 3年目の累積利益=1億円(売上)-6千万円-2千万円(前年度赤字繰越)=2千万円 1年目に大赤字を出して、2年目でその穴埋めをして、3年目でやっと2千万円の利益じゃあないか。そんな赤字を出すようなプランに1億も出すなんてことは、オレは断じて認めんぞ! さて、このプランをどう評価すべきでしょうか? 5年間で1億円、年平均2千万円の利益が得られる優良プランと考えるのが正しいのでしょうか? それとも初年度で大赤字になり、3年目でやっと利益が出る不良プランなのでしょうか? 重役の考え方だと、4年目と5年目で4千万円づつ利益が出るので、5年間の利益の合計はやはり1億円になります。設備投資の1億円をどう解釈するか、によって考え方が異なってくるわけです。 「5年間をトータルで見ると年平均2千万円の利益」という考え方は、設備投資の1億円を5年間に均等に割り振って、毎年2千万円づつの設備投資だとみなして計算しているわけです。 もちろん初年度に1億円払っているわけですが、1億円が初年度の費用だと考えると、1億円の利益が得られるプランを却下しなければならなくなってしまいます。 であるならば、実際に払ったのは初年度の1億円なのですが、利益の計算のために便宜上、毎年2千万円づつ費用に組み入れてゆく、ということにした方が、このプランの毎年の業績がわかりやすくなると思いませんか? これが減価償却という考え方です。 減価償却という考え方を使わないとどうなるか、こんなことを考えてみましょう。 上記のプランを実行することになり、2年間が過ぎました。累積赤字は2千万円です。来年からは利益が出るはずです。ところがそこへとんでもないことが起きました。複数の競合他社がもっと品質の良い製品を開発して売り出したのです。このままでは製品Aは売れなくなってしまいます。どうしようかと困っていたところ、開発グループが新しい製品Bを開発しました。製品Bも単価1000円で売ることができ、年間10万個売り上げで1億円売ることができます。費用は原材料費と人件費などを合計して製品Aと同じ6千万円です。そして製品Aの設備がそのまま使えます。 製品Bを作って売ると 3年目の利益=1億円-6千万円=4千万円 4年目の利益=1億円-6千万円=4千万円 5年目の利益=1億円-6千万円=4千万円 となります。合計1億2千万円の利益です。製品Aの累積赤字が2千万円ありますから、これを差し引いても1億円の利益になります。こんなことなら、製品Aなんか作らずに、最初から製品Bだけ作っていたら、 4千万円×5年=2億円 の利益が得られたはずです。製品Aを作って損をしましたね。 製品Bは5年間で2億円も儲かる超優良製品だったはずです。 でもちょっと待ってください。製品Bは製品Aを作るときに1億円払って購入した設備を使っています。もし製品Aを作っていなかったら、製品Bを作るときに設備投資1億円が必要だったはずです。だとしたら、製品Bを最初から作った時の利益は 利益=4千万円×5年-1億円=1億円 になるはずです。 製品Bを5年間作った時の利益は2億円ですか?それとも5億円ですか? これも、設備投資の1億円をどう解釈するか、によって変わってくるわけです。 製品Aを作っていた時には製品Bの利益は年間4千万円で、Aを作っていなかった時には製品Bの利益は年間4千万円になる、というのは不合理ですよね。 減価償却費の考え方を使うと、設備投資の費用を5年間にわたって毎年2千万円ずつ費用として組み込んでゆくので、製品Bの利益は、製品Aを作っていてもいなくても、年間2千万円ずつになります。 減価償却費というのは、このように長期的に使うような設備の費用を毎年少しずつ費用として計上することにより、毎年の利益額を合理的に決めようとする手法なのです。
費用収益対応の原則 費用は発生主義、収益は実現主義と言います。 これを言い換えると、費用は発生した時点で「認識」し、 収益は実現した時点でこれを「認識」する。 「認識」とはすなわち、いつの時点で、それを、 費用として、あるいは収益として見積もるか。 という問題であるといえます。 減価償却であるとすれば、まずあなたの例だと、 10億円の橋を造りますね。 この10億円の橋というのは、もちろん、その橋の 生成にかけた費用。支出ですよね。 ですから、当期の費用は原則として10億円となります。 しかし、減価償却は少し違う考え方をします。 物によってはすべてを発生時の費用として認める場合も ありますが、(たとえば、開業費は発生年度ですべて費用 として認めることが、法人には認められているが、個人に は認められていない。)この橋というのは、将来にわたって その効用が認められるということです。 というのは、我々がなす会計期間というのは、通常は1年です。 ですから、その1年の間にかかった費用と、収益というもの から、当期の純利益を割り出すのです。 1年を超えても、やはり橋は存在しつづけますし、橋としての 機能もちゃんと果たしている。確かに会計期間は1年だけれども、 実際は、1年を超えて計算をするのが、妥当ではないのか。 という考え方です。 つまり、費用は確かにこの年、橋ができあがるまでに支出 したのだけれども、それに対応する収益的なもの、(橋を 立てたことによって、得られたサービス、利益など)は、 その橋が存続する限り続くのです。 つまり、費用も収益も、1年間を超えて、発生し続けるもの であるといえます。 また、現実的に見て、橋は、「橋」。その上を車や人など、 もろもろが移動通過できれば、どんなに古くても構いません。 危険を感じることもあるかもしれませんが、橋は絶対橋です。 その「効用」は、正直言えばたとえ50年たっても同じ状態 を保っているといえるでしょう。 ですから、正直言うと、「どれだけ古くなったのか。」という ことが、正確に見積もることが難しいのです。お金に換算 して、どれだけ古くなったのだろうか。ということです。 これはたとえばあなたが、100円のパンを、1年かけて 4分の1ずつ食べるように、変なたとえですが、その年は 25円分消費した。という費用として、見積もることは中々 というか不可能であります。 100円のものを費用を払って手に入れて、その年に、25円 分しか使っていないにもかかわらず、100円すべてを当期の 費用とすると、費用と収益がまぁ、ずれるわけですよ。 橋はこういう価値の減少というのが、頭の中だけで行われて いるというわけですね。 いわゆる有形固定資産といって、減価償却は、今いったパン の例と似たようなことが行われているわけです。 ですから、50年で、残存価格0 定額法で減価償却費を 計算しようと、頭の中で決めて、そうみなして計算をする。 というわけです。計算上の都合が優先しています。 公共調達などで、一分間専有したいという人がいるのか どうかはわかりませんが、減価償却というのは、あくまでも、 その「橋」自体の、消費分を計算するという荒業なわけです。 ですから、その橋を人がどう使おうが、それは、橋自体の 「消費分」とは関係ないわけです。 ですから、橋はなおも当然のように50年で均等償却され ます。しかしながら、あなたがおっしゃりたいことが、専有 つまり、一時的に他人の物になった。ということであれば、 少し話は違うのかもしれません。 しかしこの場合も、話が簡単に過ぎてしまっていますが、 やはり契約書なりなんなりと、「形としてその実態」をのこ しておかなければ、空気専有に等しく、無視してもいい レベルなのだろうと思います。 そもそも、その橋を移転することは、「国の営造物である」 以上、正直想定できないでしょう。つまり、橋を一時的に 「私有化」するということですから。 どう思われますか。国道が走ってて、あなたがその上を車 で運転している。だけど途中橋は私道なのでとおっていけ なくなりました。こんなことを国が許すとは思えません。 失礼ですが机上の空論であり、あえてお答えするとすれば、 特別な料金をそれに対して徴収し、特別損益として計上する のがオチではないでしょうか。 特別な料金は、あなたがおっしゃるように、1分間の減価償却分 というわけではなく、国とその「個人」が結ぶ、新たな契約に基づき 決定されるのでしょうから、実際はその人たちによるものだという ことができます。算定の根拠としてその考えが参考にされることも あるのではないかと思われますが、結局のところ、どうなのかは わかりません。 つまり減価償却=not 借用料。 借用料は、使用した側が、 当期の費用として計上し、賃料をもらった国は、先ほど言った ように、特別損益などとして計上されることになり、減価償却 とは、まったく異なるものであるといえます。 国民純生産の定義については私はうろ覚えなのですが、減価償却費 はこれに含めない、というキーワードから、なんとなくなイメージが わきます。 たとえば、減価償却費って、確かに、「費用」なんですよ。しかし、 橋の例でいえば、その費用は、橋を「建設するとき、する前」に、 すでに支払ってしまっているのが普通です。後払いという事も ありますが、その場合もやはり、「負債はその時点に発生する というのが普通です。」 これに対して、減価償却費は、「費用」とはいえ、橋が成立した 後に対してかかります。 どう思われます?橋の代金をできる前とできた後で同じ分、50 年かけて支払う。などということになりそうではないですか? よく考えてみればこれはすぐ変だとおわかりになるはず。あくまで も、50年にわたって、橋の価値が減少しているということを、 頭の中で、あるいは、会計帳簿上、そう、見積もることにしている だけであり、現金は全く動いていないのです。 すると、橋を立てた後の、50年間、「現金が全く動いていないにも かかわらず、費用として認識され、損益計算書上、利益がその分 減ってしまうということになるのです。」 それと同じ理屈で、減価償却は、「費用ではあるものの、実際に お金が動いているわけではないから、その費用を考慮した純利益額 を足されても、減価償却費分だけ、少なく見積もられた純利益なわけ ですから、国民純生産を、正確に把握できないという問題が生ずる のです。 ちょっとまて、減価償却費は確かに払っていないが、それ以前に現金は ちゃんと支出しているはずだ。それを減価償却費と見立てるのではない のか。そうとも言えます。ですが、 支払った分の現金は、「橋」(立てたことないので 勘定科目がなんなのか正確にはわかりませんが、)という資産として、 置き換わっています。つまり、その年の利益は、簡単に言えば、この、 「資産のおかげで、増えちゃってる計算」になります。そして、現金も ちゃんと、その時、減っているんです。差引0なので、現金それ自体 については、やはりその時の会計期間で計算をされているのです。 ちょっと難しいですよね。つまり、建物10億 現金10億 と会計簿に 記載されます。差引は、やはり0ですよね? 会計帳簿の中だけでみると、10億払って、10億円の物が手に入った。 だから、「ある種、タダで橋をもらったにも同じような」状況が生まれて いるということに。等価交換(頭の中の価値計算に基づく。)はなされて いるわけです。ちょっと説明するのが難しいですがね。 くどいですけどね、会計帳簿上は、0円で0円のものをもらっても当期の 純利益は0円。10億円の物を、10億円で支払ってもやはり、当期の 純利益は0円なんですよ。私の言いたいこと、わかっていただけました でしょうか。 そこから、減価償却として、10億円の50年ですから、1年で200万円 ですよね。だけどこれって、実際、「お金は全く動いてませんよね?」 だから、これを除くわけです。 こう思われるかもしれません。10億円のものを10億円で買った。 だから、そのままでいいんじゃない?だって、10億円払ってるん だし。それで減価償却なんてしたら、費用が2倍かかってることに なるんじゃないのか。。。それは、費用だけしか見ていないからそう なる。「橋」はまだまだ利用できるんです。つまり、その費用に 見合った、収益も、ちゃんと獲得しているということです。さっきも 似たようなことを説明しましたけどね。 (費用をそうみなしている分、収益もそうみなしている。あるいは 道路料金を課して、ちゃんと収益については、把握できているかも しれませんね。) 橋の利用によって得られた効用も、ちゃんとその会計期間の 収益になる。それに対応するように、橋の「減価償却費」をあ てがうのですから、OKだってことです。 また深く考えていくと、「そんな効用得られるのか本当に・・・」 ということがあります。たとえば50億支払ったのに、50年で 10億円分の通行料しか取れなかった。これは、まぁ50年 たってからするのではないですが、減損損失という別の話に なり、これはまたほかの論点です。 不可解な点があればまたご質問ください。待ってます。
減価償却の概念の前に、資産と経費の区分をご理解ください。 資産というのは長期にわたって効用を発揮するもの、例えば土地や建物 製造機械などです。 一方経費とは、短期間に発生し代価の効用が概ねその場で消えてしまう 支出のことです。 会社が消耗品を買ったり、給与を支払ったり、建物の電気代を支払ったり。 減価償却というのは、この資産のうち価値が毎年減っていくもの(機械や建物) を少しづつ費用に計上することです。 資産を一度に経費計上してしまうと取得した年だけ費用が突出してしまします。 建物なら47年とかにわけて少しずつ費用計上します。 一方土地などの「価値の減らない資産」は減価償却しません。 目減りする資産は、このように毎年減価償却費を計上し、簿価(現在価値)が減って いくのです。 それでは、減価償却被はどこにいくのか。これは内部に留保して定期的な修繕や 目減りした価値をもとの価値まで戻すのに使われます。 いわゆる修繕費で、元の価値より高めるような工事や価値の追加は、資本的支出 といって、費用参入できずに簿価に追加されることになります。
- yasuto07
- ベストアンサー率12% (1344/10625)
税金をかけるためですよね。 焼却期間は、ものにより、年数、定率、他の計算かです。 私のアパート、木造は1000万円でした、24年で償却は決まりです。0・92だったか0・092だったかおもいだせませんが。 マイトシ、今年使用した分を差し引いて行きます。残りのしさんに課税するためですよ、笑。 簡単にいうと、単純計算では、1000万円を24で割ると45万円くらいですよね、一年に45万円は使用して古くなるのでそれを認めよう ということです、アパートで、年に100万年稼げば、45万円は償却費、古くなる分として認める、ということです、 ですから残りの、55万円に関して、税金がかかります、青色申告の報奨金?などで、あと10万円も除外されます。 ですから、45万円に課税、他の給料も200万円くらいあるので、合算して、所得税がかけられるのです。
お礼
ありがとうございます。 実例でご説明頂いてわかりやすいと思います。 償却費とはすなわち、アパートの維持費推定額ということで、アパートを運営するための必要経費とみなすことができると思います。 だから、収入からその額面を引いて(もちろその他諸々を経て)課税対象額にしていくということですね。 償却費と言わない方がわかりやすいのではないかと思うのですが。 ネーミング問題としてとらえるならば、そのものズバリとした方がいいのではないかと思うのですが。
お礼
丁寧な解説有難うございます。やはり難しい概念であると思われます。しばらく考えさせて頂きます。 以下のような質問が浮かんできます。 ○減価償却費というのは、すごく一般的な用語として広まっているのですが、多くの人はそれを正確に理解して使っているとお考えになるでしょうか。それとも用語だけが宙に浮いているような状況で内容が理解されているとは思えない、と言う感じでしょうか。 ○具体的に減価償却費を支出、収入に計上するのはどのようなケースでしょうか。橋の例(非現実的な例ですが)では、国・県・市町村が、橋を一時貸与することによって収入を受け、それを専有した人が支払うのだから支出計上ですね。それはわかるのですが、それ以外の実例って何があるでしょうか。 ○減価償却というコンセプト(主義・原理)と減価償却費という費用がなじまない感じがします。冒頭で述べられている”費用は発生主義、収益は実現主義”というところで減価償却は収益主義側、減価償却費は発生主義側と読み取れるようで両方に足をかけてマタサキ状態のように感じられるのですが。 ○会計簿とは小遣い帳とは違うということでしょうか。10億円の橋を購入して、支出に10億円と書いた後に10億円の資産を得たために、収入の部も10億円と書くということですね。しかし、減価償却費としてジワジワと支払っていくということでしょうか。 例えば、10万円のゴルフセットを買った人が奥さんに怒られるのを避けるため帳簿上10万円の収入(ゴルフセットの価値)を計上し、支出の10万円とあわせて±ゼロとしておく。 そして毎年1万円ずつ減らして行って所持金と整合性ができるのが10年後ということです。すなわち現金での支払をローンでの支払いで置き換えるということですが。多分違うと思いますが。 減価償却費は、一般用語のようですが、多くの人が本当に理解して使っているのかなと言う疑問があります。収入でも支出でもわけがわからなくなったら減価償却費とか書いて煙に巻く(特にうちの奥さんとか)のに使えるのかななんて思ってしまいます。